語学

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「話せるだけ」じゃ困ります~多言語教育はつらいよ

こんばんはManachanです。

数日前から、家族とともにオーストラリア・ケアンズに滞在しています。仕事はほどほどに、日がな一日、子供たちと過ごしているので、ブログも自然、「育児」ねたが多くなる今日この頃です。

今回の日記は前回(言語技術者のぼやき)に引き続き、「多言語教育」に関して考察してみたいと思います。

 

ソフィアちゃんやポニー君は、子供の頃から、英語や中国語ができて羨ましいわねえ」と、周囲の人からよく言われます。確かに、普段の家庭生活で三か国語(日、英、中)が入り乱れる環境で過ごせるのは、日本でもオーストラリアでも、得難いことだと思います。また子供の言語習得能力は高いですから、話し言葉に関しては「日本語と英語が両方ネイティブ」の上に、「中国語も聞いて分かる」状態が実現できています。

でも、実際に子育てしている親の立場からいうと、「話し言葉なんて、大したことないよ」、「本当に大変なのは学校の勉強」と言わざるを得ない…

 

それを、Spoken Language(話し言葉)とAcademic Language(学習言語)という、二つのキーワードを使って説明してみましょう。

子供に多言語教育させたい親は多いと思いますが、真の意味でマルチリンガルにするには、Spoken LanguageとAcademic Languageの両方を習得させなければなりません。特にAcademic Languageはものすごく大事で、これが中途半端になってしまうと、大人になった時、「○○人(日本語人?英語人?)として普通の社会生活」ができなくなり、就職や進学にも支障を来たしてしまいます。

世の中、「英語と日本語を流暢に話すことができれば日英バイリンガル」だとみられることがあります。でもこれは、Spoken Languageが上手にできるだけの話にすぎません。そんな人でも、漢字の読み書きがからきしダメとか、英文エッセイを書いてもスペリングや構文が滅茶苦茶だったり、私はそんなケースを結構見聞きしてきました。つまり、Academic Languageの習得に失敗しているわけです。こういう人は、日本でも英語圏でも就職に苦労します。

 

私の実感からいうと、

・多言語教育のなかで、Academic Languageの習得は、全体の9割以上の労力を要する。
・話し言葉で数か国語を操る子供でさえも、Academic Languageは一つしか持つことができない。
・大体、小学校5年生くらいまでに、Academic Languageを決めなければならない。

 

東京都内に住む、うちの子供たちは、普段は「区立の小学校」で日本語の教育を受け、土曜日だけ「英語の補習校」に通っています。つまり、Academic Languageを「日本語メイン、英語サブ」にしています。

上の子(ソフィア)は小学5年生ですが、この歳になると、「英語の補習校」をやめる子がたくさん出てきます。その理由は、「インターナショナルスクール」で英語の教育を受けるから…Academic Languageを英語と決めた場合、日本では小学校5年位までに始めないと間に合わないと、多くの親が判断しているのです。

 

そういう子供たちは、日本の小学校にも行かなくなりますし、数学、理科、社会、音楽、図工など各教科を、英語でこなすことになります。目指すのはもちろん、英語圏での進学。もちろん、日本に住んでいるのでSpoken Languageとしての日本語は維持できますが、Academic Languageとしての日本語能力は、漢字の読み書き含めて、とりあえず小4で止まってしまいます。

そういう子たちが、Academic Languageを含めて、真の日英バイリンガルになるには、まず英語で高等教育を受け、抽象的な概念や思考を学べるようになってから、日本語を学び直すしかありません。もちろん、小4まで日本で教育を受けている分、全くの初学者よりは断然有利ですが…英語圏にいて、漢字のたくさんある日本語を学び直すことが決して簡単ではないことは容易に想像がつきます。

 

我が家に関しては、ソフィア(小5)のAcademic Languageを日本語にすることを決めました。今後当面、東京に住むわけだから、日本語の教育の方が断然やりやすくて低コストだし、また我が家には「中国語」という言語要素もありますので、漢字を多く含む日本語で教育した方が、将来、中国語へ横展開するにも有利だと考えています。

ただ、この子は日本語にしろ英語にしろ、学校という組織に合わない性分。不登校問題も起こすので、親としては苦労が絶えません…

一方、ポニー(小2)に関しては、Academic Languageを英語にする目もまだ残っています。この子はお姉ちゃんに比べて学校や勉強への適性が高く、日本語も英語も成績はまずまず。どちらを選ぶか、今後、2~3年かけてじっくり考えます。

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言語技術者のぼやき

こんにちは、Manachanです。7月30日から、オーストラリア・ケアンズにある妻の実家で、家族と過ごしています。早いものでもう4日目ですね。

今、この家はなかなか賑やかで、義母、義姉、そして我が家(私と妻、子供2人)の計6名が常時いる他、ケアンズに住む義弟も毎日のように来ます。私がケアンズに来た日には、義姉の旦那さんがいたし、明日からは義母の妹が米国ロサンゼルスから飛んできます。

 

この家族は、全員、3か国語以上を話します。家族のルーツは台湾ですが、その後、日本に6年、タイに3年、インドネシアを経て、今はオーストラリアに定住しています。妻の二人の姉は日本で生まれ、弟はタイで生まれ、各地でいろんな言葉を話してきた…そんな環境で過ごせば、特別な学習をしなくても多言語話者になります。

私自身も、この家に毎年来るようになって、もう20年以上になります。育った環境こそ日本語オンリーでしたが、大人になってから英語圏と中国語圏で長年過ごしたので、今ではこの多言語ファミリーに違和感なく溶け込んでいます。

 

この家の食卓では、大人も子供も、自分と相手の関係に応じて、誰もが英語、中国語、日本語のいずれかを使い分けます。二人の子供たちも、義母からは中国語、妻や義姉からは英語、私からは日本語と、三つの言語で話しかけられて、それぞれの言語で返答します。生まれながら、ナチュラルにマルチリンガル。

この家の食卓に、時々、単一言語しか話さない人が入ってきます。例えば、義姉の旦那さん(アメリカ人男性)、義弟のパートナー(オーストラリア人男性)は、いずれも英語しか話しませんが、そういう時は皆が彼らに合わせて、英語オンリーの会話になります。

 

子供の頃から、農作業を手伝っていれば、植物の知識と、要領の良い身のこなしが自然に身に着くのと同じように、普段、多言語環境で過ごしていれば、誰もがナチュラルに、多言語話者になります。私もその一人だし、その能力を特別なこととか、特に優れているとかは思わないのですが、

その私が、日本という、「単一言語話者」が圧倒的に多い社会に行くと、「英語や中国語の能力」がそのまま、「特殊能力・技術」として重宝される、おカネにもなる…という、不思議な体験をします。

確かに日本で、日本語オンリーの家庭で育てば、英語や中国語が、生活のなかでナチュラルに身につくものではありません。そういう能力は、留学とか高額な教育機関とか、おカネをかけて身につけるものなので、私が自然に(カネかけずに)身につけた英語や中国語の能力がおカネになるのも、理屈からすれば当たり前ですが、

 

・私にとっては「日本語」も「英語」も「中国語」も、日常生活や仕事で使う当たり前の言葉なのですが、

・でも日本語しか話さない人々からみれば、私は「日本語の世界」と「英語や中国語の世界」をつなぐ「言語技術者」に見えるらしい。

 

自分が「言語技術者」として重宝されるのは有り難いことだし、求められればもちろん、皆さんの期待値を踏まえて行動しますけど、その過程で、日本語の単一言語話者に対する「違和感」や「カルチャーの違い」を感じることがあります。例えば、

 

・外国語の発音・アクセントをやたら気にする人がいる。例えばクイーンズイングリッシュのアクセントがどうとか、豪州訛りがうつったら嫌だとか…

⇒私たち多言語話者の多くは、どのアクセントであろうと、厳密に気にしない。会話のなかで大体の意味が通じればいいと割り切る。

 

・外国語の言い回しを厳密に気にする人がいる。例えばメールの末尾に書くBest RegardsとかYours SincerlyとかBest Wishesなどについて、誰がどういう場合に使うのか、みたいなことにこだわる。

⇒私たち多言語話者の多くは、別にそんな些末にこだわるより、同じ内容で言い回しが何通りもあるのは当たり前なんだからとっとと覚えればいいじゃんと考える。

 

また、彼らの外国語学習のスタイルに関しても、違和感を感じることがあります。

 

・自分たちが日本語しか話さず、他の外国語を覚える気がないのに、自分の子供には高いお金をかけて英語を身に着けさせようとする人がいる。

⇒私たち多言語話者は、新たな外国語を学ぶことに関する抵抗感がほぼないので、もし子供に英語やらせたいのなら、まず親である自分が先に英語を覚えて、家庭内で日常的に英語を話す環境をつくる方が早いと考える。また、生活のなかで自然に外国語を学んできたので、子供たちに「英語に慣れさせる」ためだけに大金を使うことは不思議だと感じる。

 

・子供たちが日本語を確立する年齢になる前に、英語圏に語学留学させようとする人がいる。

⇒英語留学の過程で、日本語の読み書き含めたサポート体制がしっかりしていればいいけど、そうでないなら「日本語があやふやになるリスク」の方を強く感じる。私たち多言語話者は、「英語は世界中の何十億人が話すありふれたスキル」なのに対し「日本語は1億数千万人しか話せない特殊スキル」という感覚が強く、同時に日本語の経済的価値の高さも認めている。せっかく日本に住んで両親とも日本語話者なら、まず子供たちが日本語の読み書きを確立してから、英語が必要になった時に後付けでやればいいじゃんと考える。

 

Englishが話せるなんて当たり前、漢字の読み書きできる方がすごいじゃん!

multilingual-children

 

そのような違和感も含めて、私たち「多言語話者」のものの見方、感じ方を、日本社会にフィードバックしていくことは大事だと思っています。そろそろ公立の小学校でも英語クラスが義務化されますし、東京はじめ都市部では外国人住民が少なからず暮らしているわけですし…徐々にマルチカルチュラル、マルチリンガルへの舵を切る日本社会に、有益な情報を与えていきたいと思います。

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学びやすいベンガル語

こんばんはManachanです。今回は久々の語学ねたでいきます。

来週火曜日から、また海外出張が入りました。行き先はバングラデシュの首都ダッカ

同国への渡航は、意外にも、お初なんですよね。西隣のインドには5回、東隣のミャンマーには4回行ってるのに、なぜか、バングラデシュだけ盲点だったんです…ところで、バングラデシュで話される言葉といえば、

 

ベンガル語(Bengali)

 

そもそも、バングラデシュ(Bangladesh)という国名が、「ベンガル人(ベンガル語を話す人)の国」という意味です。原語で発音すると「バングラ」(Bangla)なので、「バングラ語」と呼ぶべきかもしれませんね。このベンガル語、数字の上ではなかなか大したもので、

 

・話者人口、2.2億人(世界第7位)
・うち、バングラデシュで、約1.3~1.4億人
・インド(西ベンガル州等)で、約0.8億人
・ベンガル語圏の大都市…コルカタ(インド)、ダッカ(バングラデシュ)

 

なんと、日本語の約2倍の話者人口がいる大言語なんですね。地図で表すと、下記のピンク色の部分、インド亜大陸の東部が、ベンガル語が使われる地域であり、インドとバングラデシュ、二か国にまたがっています。分かりやすくいうと、

ベンガル西部⇒インド領(西ベンガル州、州都コルカタ)
ベンガル東部⇒バングラデシュとして独立、首都ダッカ

bengali

 

ところで、ベンガル語のアルファベットは、こんな感じです。見慣れない、とっつきにくそうな文字。全くの独学だと、覚えるのなかなかキツイかもしれません。

bengalialphabet

 

でも幸いなことに、いま我が家に、インド・オリッサ州出身の家族が泊まりにきています。オリッサ州はインド東部、「西ベンガル州」の真南にあります(上の地図の赤い部分)。

オリッサ州では、オリヤー語(Oriya)という言葉が話されています。オリヤー語のアルファベットはこんな感じ。隣のベンガル語と似ても似つかない、丸っこい文字です。

oriyaalphabet

 

何となく、昔流行った、「変体少女文字」を思い出させますね。

hentaishoujo

 

ですが、文字は違えど、オリヤー語はベンガル語によく似た言語だそうで…オリッサ州で育てば、ベンガル語での意思疎通は一応可能。コルカタやダッカに行っても、地元の人間の言葉は聞いて分かるし、文字も読めるようです。流暢に話すのは難しいとのことですが…

そこで今回、オリッサ州出身の友人に、「指さし会話 ベンガル語」からプリントアウトしたベンガル語の文章を一通り読んでもらいました。こうすることで、すごく縁遠く感じていたベンガル語が、一気に身近に感じられるようになりました。

 

折しも、私がベトナム語学習で使っていたノートが、ちょっと油断した隙に、娘に落書きされてしまったので…それを丸ごと、ベンガル語学習ノートにしました。

IMG_2240

 

アルファベット表と、「指さし会話 ベンガル語」をみながら、興味の赴くまま、書き写してみる。

IMG_2239

 

その後、ベンガル語の単語を読んでみると…意外に、簡単に読めちゃうものですね。日本語の「あいうえお」に似て、文字と発音がほぼ一致しているので、文字さえ覚えてしまえば基本、読める。

mach

 

しかも面白いことに、ベンガル語の語順は日本語とほぼ同じ

東京から来ました  
⇒トキオテケエシェチ

あなたの名前は何ですか?
⇒アプナルナームキー?

インド人の友人も、「日本語は、漢字難しいけど、文法は楽勝」と言ってましたもんね。

 

出発まで、あと6日間ありますので、ベンガル文字を一通り読めるようにする他、「ベンガル数字」を解読できるようになれば、バングラデシュでローカル食堂でメシ食ったり、地元の床屋で髪切ったりできるようになって、有意義な滞在にできそうですね。

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感動のインドネシア語

こんばんは、Manachanです。

今朝から、東京飯田橋の語学学校で、インドネシア語を学びはじめました。マンツーマンレッスン形式で、10~12時までインドネシア語、12~13時までタイ語と、3時間ぶっ続けだったので結構ハードでした。

 

タイ語、ベトナム語と並行して、インドネシア語まで学ぶ・・・お互いに違いの大きい3ヶ国語の同時並行学習は常識的なやり方ではないのは分かってますが、もちろん、私なりの計画と勝算があってのことです。昨年10月1日のブログ「半年+30%多言語習得戦略」では、2016年3月にはインドネシア語の学習を始め、半年後には「とりあえず使える」(習熟度30%)レベルになると書いてますが、今のところ大体、描いた通りのスケジュールで学習が進んでいます。

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インドネシア語は、マーケットも大きく、将来性あふれる言語だと思います。

・話者人口 1億6500万人 (世界10位前後)

・2億以上の人口を持つ大国インドネシアの共通語

・隣りのマレーシアでも通じる言葉

 

下の地図の範囲内ではだいたい通じる言葉といえます。同じアジアで日本から比較的近く、経済関係も密接、将来的な伸びしろも大きい国ですので、インドネシア語の利用価値は高いですね。私は、今年後半に予定している「ジャカルタ不動産マーケット現地調査」に向けた準備の一環として、この言葉を学んでいます。

indonesiaarea

 

もっとも、インドネシア語を母語とする人数は少なく、せいぜい2000万人台だそうです。広大なインドネシアの島々では700を超える言語が話され、お互いの意思疎通もままなりません。インドネシア国家統一に伴い、リアウ州(スマトラ島東岸、マレーシアに近い地域)で話される言葉が、諸民族の意思疎通のための共通語として選ばれ、「インドネシア語」となりました。

ですので、インドネシア人の大多数は、日常的には彼らの母語(ジャワ語、スンダ語、バリ語など)を使い、第二言語として「インドネシア語」を学ぶのです。

 

このインドネシア語という言葉…とにかく、とっつきやすいことで有名です。

・発音が簡単 (ローマ字の棒読みで大体OK)

・文字はアルファベット

・表記と発音がほぼ一致 

・時制もない、語形変化もない

・文法は自由度が高く、語順にうるさくない (日本語に似ている・・)

・英語そのままの語彙が多い(Information->Informasi, Pharmacy->Farmasi)

 

今日、インドネシア人の先生から初めてレッスン受けてみて・・・びっくり。拍子抜けする位、分かりやすいんです。

・えっ、まじ?こんなに簡単でいいの?

・これまでの、タイ語とベトナム語の苦労は、あれは一体なんだったんだ?

 

タイ語の場合、まずはあの難解そうなタイ文字を覚えなければなりません。しかも、声調は5つもあるし、子音と声調記号の組み合わせを覚えないと、正しい声調で発音できません。また、文字と音声が一致しないことも多いです。

その点、インドネシア語は、日本の小学4年生で覚えるローマ字みたいなアルファベット言葉だし、声調もない。文字と音声もほぼ一致…何だこのラクさは!

 

ベトナム語の場合、ローマ字だから文字的にはとっつきやすいし、同じ漢字文化圏なので日本の漢語みたいな語彙(漢越語)も少なくありません。でもその代わり、発音と声調はかなり厳密にできるようにならないと通じません。

その点、インドネシア語は声調なし、発音簡単(小学生がローマ字文読んでるみたい!)

 

もう、拍子抜けする位、簡単!とりあえず、日常会話レベルとか、初級レベルであれば、インドネシア語の学びやすさは、世界でもピカイチだと思います(中上級レベルになると、結構難しいようですが・・・)

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東南アジアによく行く人なら、インドネシア語、利用価値も大きいと思うし、是非学んでみては・・・

 

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日本人になるために…

こんにちは、Manachanです。今回は不動産を離れ、「育児」ねたでいきますね。

日本で子育てしていると、冬場はインフルや風邪の流行があるので、なかなか大変です。先週は娘ソフィア(小学4年)のクラスが二日間学級閉鎖になり、一息ついたと思ったら今週は息子ポニー(小学1年)のクラスが学級閉鎖に。

子供たちは、「家でゆっくりゲームできる!」と喜んでいますが、親としては複雑な心境でして…

 

我が家は国際結婚。私が日本生まれ、母は台湾生まれのオーストラリア育ち。ソフィアとポニーは、生まれながらにして、日・英・中の三か国語が飛び交う環境で暮らすことを運命づけられました。

(私の顔が福山になっているのはご愛嬌ということで…)

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毎年、夏休みの1か月余りは、オーストラリア・ケアンズにある妻の実家で過ごしますが、そこではさらに複雑な言語環境があります。そのなかで、小さなソフィアとポニーは、複数の言語を、相手に応じて使い分けながら育ってきました。

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「我が子には、英語、中国語を学ばせて、国際人に育てたい」と思う日本人の親からみれば、もう、羨ましくて仕方ない環境かもしれません。確かに言語スキルの面では、英語、中国語、日本語…世界的にもメジャーな3言語に、日常的に触れられるという意味で間違いなく恵まれているでしょう。ですが、こういう家庭にありがちな、厄介な問題もあるのです。

ソフィアは以前、「自分が何国人なのか、よく分からない」と言ってた時期がありました。「どうして私はフツーの日本人の名前じゃないの?」、「ソフィア亜州香なんて、”明治神宮前原宿”みたいな名前やだ!」と。

今では、「自分は日本人であり、かつ英語人」だと言うようになりましたが(「オーストラリア人」とは言わずに、英語ネイティブスピーカーという意味で「英語人」と言ってるようです・・)、

彼女の心、そしてもっと若い弟ポニーの心に、確固とした母国「日本」ができるまでには、あと数年を要しそうな気がしています。

 

私の場合、子供たちとは違い、日本人というアイデンティティを、寸分も疑うことのない環境で育ちました。両親とも日本人だし、東京近郊ベッドタウンという土地柄、(今と違って)外国人らしき人もほぼ見かけない。ご近所さん、学校の先生…周りが日本人ばかりで、使う言葉も日本語だけ。19歳になるまで出国したことがなかったし。

自分が日本人であること、周りの人たちからも、日本人として認められていること…それは私にとって、空気のように自明なことでした。

 

良い悪いは別として、いま、ソフィアやポニーは、私の子供時代とは著しく違う環境で育っています。両人とも日本語名、英語名、中国語名、3つの名前があります。「君のルーツは複数あるんだよ」、「日本人であり、同時にオーストラリア人でもあり、中国人でもあり…それでいいんだよ」といっても、まだ小さな子供がそれを理解するのは難しい。

ソフィアの場合、本人が意識しているのかどうか知りませんが、いま一生懸命、「日本人になろうとしている」健気な努力を感じます。周りの日本人の子供たちと一緒に、妖怪ウォッチのゲームで遊ぶ、コロコロコミックを読む、宿題を見せあう、学校で日直をやる、いろんな係や当番をやる、運動会や学芸会のリハーサルをする・・・

日本の学校なので、そりゃ、かったるい面も多々ありますけど…でも、そういう一日一日の地味な積み重ねが、彼女の心のなかに、「母国・日本」、「自分は日本人」というアイデンティティをつくるような気がするのです。

ソフィアやポニーにとって、名実ともに日本人になるための条件は、たぶん「周りの人に、日本人として認められること」、「日本人として、いろんな役割を求められ、それを一つ一つ、果たしていくこと」でしょう。ナショナルアイデンティティの確立、それは根源的な人間存在に関わることであり、言語スキルなどよりはるかに大事だと思います。

今、子供たちはフツーの区立の学校に通っています。教学環境としてベストなのかどうかは評価が分かれますが、「普通に、日本人になる」には最適な環境だと思います。ここで過ごす一日、一日が大切ですね。

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日本人に英語は不要なのか?

こんにちは、Manachanです。いま、北陸新幹線「かがやき」で、金沢に向かっているところです。安中榛名を越えるとトンネルばかり、電波もバリバリ圏外っすね…

私、2月29日(月)の夜に、「複数言語習得」(マルチリンガルになる)というテーマで、東京・銀座で講演することになりました(リンク)。話の幅を広げるため、時間をみつけて、語学学習に関するブログなどを読んでいますが、そのテーマでWeb検索していると、必然的にヒットするのが、この本。

 

成毛眞著「日本人の9割に英語は要らない」

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今から数年前、楽天、ユニクロ、サイバーエージェントなどの企業が、立て続けに「社内英語公用化」を宣言して、世間の話題になった頃に出た本ですね。グローバル化の流れで、猫も杓子も英語、英語、言ってるけど、普通の日本人にはそんなに必要ないんだよ」、「英語不自由でも専門や教養をしっかり学んでいればそれでいいんだよ」という論調で、英語コンプレックスを抱く層にもてはやされました。この本に触発されて、「英語不要論」という言葉さえ生まれましたね(でも、成毛さん本人は、英語を必要とする少数の日本人にはしっかり英語力をつけることを提唱しているので、英語不要論は彼の本意ではないと思いますが…)。

内容に賛否両論はあるでしょうが、私、「日本人の9割に英語は要らない」という内容に異論はありません。英語の影響力が増す昨今ですが、日本国の領域内は、今も昔も日本語が圧倒的に優勢な世界。日本で生まれ育った大部分の人は、日本語だけで一生過ごせますし、多少なりとも英語能力を必要とする日本人は、せいぜい総人口の1割というのも、私の肌感覚に合います。例を挙げると、日本パスポート持って海外渡航する人数は、延べ人数で年間1700万人程度。そこには、私みたいに複数回、海外渡航する日本人も相当数含まれていますから、重複を省けば、1300万人(総人口の1割)程度になるかも…

「英語必要な1割、不要な9割」という比率は、将来的にもそんなに変わらないと思います。非英語圏のなかでも、日本語は話者人口10位前後、経済規模3位、学習人口7位…相当な規模を持つマーケットで、日本語による出版、技術・高等教育など文化活動がビジネスとして十分成り立ちます。ドメスティックな市場原理が成り立つ以上、英語メディアに根こそぎ持っていかれることはまず考えられない。

 

私は日本で育ちましたが、たまたま国際結婚したし、海外で就職したし、英語はじめ、いろんな外国語を覚えなきゃならない境遇にいたから一生懸命勉強しただけであって、自分の体験を日本人一般に当てはめることはできないのは十分承知です。

「英語は大事」、「マルチリンガルになろう」みたいなことを、日本人向けに提唱したところで、そのマーケットは、どんなに頑張っても1割を超えないでしょう。渋谷センター街や難波パークス歩いてる若者の9割に、おそらく外国語は必要ない。今も将来も…

 

ただ、この書評に関しては、違和感ありまくりでした。

日本人も驚き。「英語ができないのは、幸福な国の証」だった

 

引用しますね。

>(シンガポール、フィリピンなどでは)英語ができない人はエリートとして扱われない。英語ができなければ、生涯大きなハンディを背負うので、必死に勉強しなければならない・・・自国の産業を持ち、国民がみな一定の生活レベルを保っている日本では、海外に飛び出さなくても自国で幸せに生きていける。英語ができないのは、幸福な国の証でもあるのではないだろうか。
たまたま、非英語圏のなかではマーケットでかくて、それほど切実に英語やらなくても良い日本の状態を、「幸福」というのはどうなんだろう?その推論に妥当性があるのかな?

シンガポールやフィリピンなど、英語やらなきゃならない国々の人々が、大変で不幸なのでしょうか?ああいう国の人々は、別段苦労しなくても、英語はじめ複数の言語を、日常生活のなかで身につけられる言語環境に暮らしているだけの話だと思いますよ。

私の立場からいうと、フィリピンやシンガポールに生まれて満足な教育を受けられれば、英語で情報収集も自由自在にできるし、英語を使った仕事に就けるから世界中でキャリア形成できるし、かえって得してると思うんだけどな。

英語は大変、英語を切実にやらんでもいい日本は幸福…そういう感慨を持つのは個人の自由だけれども、「幸福」という価値観に安住して、英語が満足にできないことの免罪符として使ってるような印象を受けてしまいます(本人は、そのつもりではないのかもしれませんが…マルチリンガルから見ると、そういう解釈になる)。

 

図を使って分かりやすく言えば、

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「英語やらなきゃならない層」(総人口の10%)のうち、約7割が「挫折予備軍」、約3割が「継続学習派」であるとしたら(この数字当てずっぽうですが、個人的には結構いい線いってると思う・・・)

本当は英語やったらメリットの得られる「挫折予備軍」をして、「英語不要な層」に引きずり込むような結果に寄与してしまうと思います(図でいうなら、下方に向かう白の矢印↓)。

 

もう一つ、引用。

>アメリカの外務職員局の調査によると、アメリカ人がフランス語、スペイン語など欧米圏の言語をマスターするには約600時間で済むが、日本語や中国語、アラビア語などは難しく2,200時間が必要だとしている。日本人が英語をマスターするのも2,000時間ほど必要と言われており、特に日本人が語学下手という訳ではない。単に日本語と英語はそれほど異なった言語だ、という事だ(中略・・)日本で仕事をしながら英語を流暢に話せるレベルに到達するのは、ほとんど不可能だと考えた方が良い。

日本語と英語の言語的距離が遠いのはその通りと思いますが、この議論には、外国語学習における目標設定が現実的でないという、根本的な問題があります。「英語学習者からみて、日本語習得は2000時間以上かかる」(日本人が英語をやっても、ほぼ同じ時間がかかる)・・を引用してますが、これは、英語を使って仕事できる「ビジネス(習得)レベル」を想定しているものですね。アメリカ外務省が出してるんだから、エリートの人間が外交官として勤務することを想定した数字なんでしょ?

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私の言語学習理論「5%-30%-80%」の法則からいえば、日本語環境で暮らす日本人が英語を学ぶ場合、多くの人にとって現実的な目標は「使用レベル(30%)」の達成英語圏で暮らしたり、英語で仕事する職にも就かない限り、「ビジネスレベル(80%)」達成は非常に困難。そのレベルを想定して、難しいと言っている…日本に住んでて英語を普段使ってないんだから、難しいの当たり前じゃん。

 

「英語は難しい」、「日本人は英語できなくてもいい」、「それでいいんだ、幸せだ」…そんな言説に、私は真っ向から意義を唱えます。本の知的レベル向上に百害あって一利なしと思うから。

 

私の役目は、

・「挫折予備軍」を、「継続学習派」に引き上げること

そして、

・「継続学習派」をさらに強く動機づけして、「バイリンガル」、「マルチリンガル」に育て上げること。

manachaneigo

 

英語含めて、外国語なんて、大して難しくないんですから…

適切な目標を設定して、体系的に学習を継続していけば、誰だってできるようになるんですから…

マルチリンガルが特に頭いいなんて、そんなこと、全然ないんですから…

 

日本人のなかで、英語・外国語を必要とする約10%に対して、私はそれを訴え続けたい・・・その第一歩となる講演をやりますので、興味のある方、きてくださいね。

 

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【第10回講座】 銀座夜大学『マルチリンガル(多言語話者)になる方法』

外国語はカンタン。やり方次第では、一生に10言語、20言語の習得だって十分可能!
5ヶ国語を操り、年間1言語ずつレパートリーを増やしているという客員教授 鈴木学氏の頭の中と学習方法を大公開します!英語学習で苦労する人生とは永遠にサヨナラしよう☆

◯日時:2月29日(月)19:00~22:00
◯授業料:21時までのご来店:6,000円
(ドリンクチケット2枚&ブッフェ料理)
21時以降のご来店:2,500円
(ドリンクチケット2枚)

会場:SHINOBY’S BAR 銀座
104-0061 東京都 中央区銀座5-10-10 6階

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マルチリンガルになる方法‐各論編3)「お金稼げる」レベルの外国語力を身につける

こんばんは、Manachanです。「マルチリンガルになる」連載、いよいよ最終回になります。

前回までは、「外国語を何とか使えるレベル」(習熟度30%)にするための学習方法を書きましたが、今回書くのは「外国語を使って仕事できる」、つまり「ビジネスレベル」(習熟度80%)を達成するには何をすべきか・・・これまでとはワンランク次元が違う話になります。

 

「ビジネスレベルの語学力」なるものを、具体的にイメージしてみましょう。私の身辺には、中国をはじめアジア各国の出身で、日本での留学・卒業を経て、日本の企業で働いている方が多数いますが、彼らは日本人に交じって、日本語ばかりの環境で、1日8時間以上、上司や同僚、部下とともに働いています。話し言葉のアクセントから彼らが日本人でないことは分かりますが、それでも、顧客対応含め日本語の読み書き会話は問題なく、外国人だからと特別扱いもされない…それこそが、ビジネスレベルです。

私自身は、英語圏(豪州、米国)で5年と、中国語圏(中国、台湾)で3年の在住・就労経験がありますが、当時の私は彼ら在日外国人社員と全く同じ境遇でした。平日は英語や中国語だけ使う職場で朝から晩まで過ごし、上司や部下、同僚と共に、メール、電話、チームミーティングをこなす日々。家に帰れば帰ったで、友達を呼んでホームパーティーしたり、子供を病院に連れていったり、保健所で親子教室に参加したり、壊れた電化製品を返品しに行ったり、時にはマイホームを買うために不動産屋や銀行と折衝したりと、おおよそ大人の生活に必要なあらゆることを、英語と中国語でこなしてきました。

いま振り返って考えると、当時の私は「会社員」(サービス提供者、上司、部下、メンター等)「顧客」、「学生」、「ホスト」、「父親」、「夫」といった、様々な社会的立場に立ち、その役割に求められるコミュニケーションを英語や中国語で行い続けたからこそ、ビジネスレベル以上になれたのだと思います。

 

日本語で「役職が人間を育てる」という言葉がありますが、外国語学習においても全く同じことがいえると思います。そう考えると、外国語ビジネスレベルになるための効率の良い方法は、「外国語圏への移住」か、「外国語を日常的に使う職場への転職」になるかと思います。

私自身に関していえば、これまで、英語圏や中国語圏で暮らし、働いてきたおかげで両言語ともビジネスレベルになれたけど、現在「使用レベル」(習熟度30%強)にある韓国語とタイ語については、今みたいに日本で暮らして仕事も日本語中心という状況が変わらなければ、ビジネスレベルの達成は難しいと感じています。全く不可能とは思わないけれど、多分、ものすごく時間がかかる。

逆に、私が韓国やタイに移住してしまえば、私は日常的に韓国語またはタイ語環境にどっぷり漬かる上に、会社経営者としてビジネスの現場でそれらの言葉を使うはずなので、ビジネスレベルの達成は間違いなくできると思います。いま、私の手持ちの言語知識や学習速度から考えると、

・韓国語の場合、半年~1年程度で、ビジネスレベル達成可能
・タイ語の場合、1年~1年半程度で、ビジネスレベル達成可能

mygogakulevel

 

この論法でいくと、「日本人が日本に住み続ける限り、外国語のビジネスレベル達成はほぼ不可能」みたいにに聞こえるかもしれませんが、上に述べた通り、外国語を日常的に、様々な社会的立場で使う言語環境に身を置くことができれば、実現可能だと思います。たとえば、日本に住んでいても「外資系または海外事業部に属し」、「職場では英語をメインに使う」環境で過ごし、経験値を積めば英語ビジネスレベルにはなれるでしょう。

 

私が経験した、いくつかのエピソードを紹介します。

私はTOEICスコア845点の状態で、2000年5月に、オーストラリア・シドニーに移住しました。到着後すぐ就職活動をはじめ、奮闘3か月間、11社に落とされ12社目でようやく採用され、IT技術者として晴れて入社。

ただ、それまでの人生で、「1日8~9時間、英語だけの環境で仕事する」という経験がなかったため、入社当初は苦労しました。職場の同僚はフレンドリーで居心地よかったけど、一日の仕事が終わると疲労困憊、もう何も考える気力が残っていませんでした。

英語メールの書き方でも苦労しました。入社から半年ほど経った頃、私のメールの書き方が適切ではないと上司から注意され、英語ネイティブの同僚に、私がメールを出す前に、いちいち添削してもらった時期があります(今考えると、そいつは技術家肌でメールが得意ではなく、最適な人選だったとは思えないけど・・)。

メールや会話含め、英語のハンディを感じずに仕事できるようになったのは、入社1年半後くらいだったかと思います。しかし、ようやく一息つけたかと思った頃、私はLotus Notes技術チームのリーダーとして、若手の社員のメンター(世話役)をやるように命じられました。でもって、私の配下になったのが、マシンガンのような速さの英語をまくしたてるネイティブの女の子2名で、聞き取るのも大変で参りました。

そんな感じで、いろんな苦労がありましたが、5年近くもの間、英語環境の職場で働いてしまえば、もう言葉の苦労はありません。英語のビジネスレベルは、一生キープできる自信がつきました。

 

その後、私は2005年3月に、オーストラリアから中国へ国際転職。大連ソフトウェアパーク内で働くことになりました。私は台湾での留学経験があるので、中国語の会話は最初から問題ありませんでしたが、ビジネスの現場で中国語を使うのは初めてでした。

オーストラリアなど英語圏の職場は、「誰もが英語使うのは当たり前」の世界で容赦ありませんでしたが、中国の場合はもう少し優しく(?)て、外国人が中国語をしゃべることを、それほど期待されませんでした。フィリピン人やインド人など、中国語を一言も話せない、漢字読めない社員も相当数いましたし、彼らには、「中国人社員の英語力向上のため、職場では英語だけしゃべって欲しい」と期待されていました。

ただ、私の場合はなぜか、入社1日目から中国語環境のPCを渡され、中国語オンリーの社員研修を受けさせられました(同日入社の中国人新入社員数十名に混ざってしまい、外国人だと気づかれなかったのかも…)。

この職場で働いてみると、私が外国人として、英語で話すこと(=中国人社員の英語練習台になること)を一応期待されてはいましたが、コミュニケーションの効率を考えると、私はどう考えても、中国語を使わざるを得ませんでした当然ながら、社員の95%以上が中国人で、英語得意な人は少数。チームミーティングでは大体10~15名ほど参加。私以外、全員が中国人(または華僑)で、会話は当然中国語になる。私だけのために英語を使うと効率が著しく落ちるわけです。

あと、中国のITの職場は社員の入れ替わりが激しく、当時チームリーダーだった私は、毎日のように、採用のための面接をしましたが、そこでの会話は当然中国語になりますし、また、現地の人材紹介の会社ともたくさんやりとりしましたが、彼らの英語力は限りなくゼロに近いので、結局は、中国語使わないと仕事にならないのです。

そこまでやれば、否応なく、中国語はビジネスレベルになりますし、英語と同様、一生ものの能力になります。

 

私の「マルチリンガルになる」連載は、これで終わります。最後に一言、私が、今回の連載を思い立った理由について書きます。

一言でいえば、「日本でマルチリンガル(多言語話者)を一人でも増やしたい、そのために貢献したい」という気持ちから発しています。

私が何か国語話そうとも、そのスキルは私の頭脳の中にしかありませんから、儚いものです。私の寿命が尽きてしまえば、途端に、終わってしまいます。しかし、私の分身よろしく、5ヶ国語、6か国語を操る日本人を多数輩出することができれば、全く別の話になります。

世界数か国で、ITビジネスの最前線で長年働いてきた私の肌感覚でいうと、「日本の首都・東京には、グローバルビジネスを支えるマルチリンガルが数十万人必要」、「それができて、はじめて、香港やシンガポールに対抗できる」と感じます。これまで、それができなかったから、香港やシンガポールにアジアパシフィックの本社の座を奪われてきたわけで…

これは大変壮大な話で、私は余りにも微力ではありますが、何らかのかたちで、「マルチリンガル育成教育」に関わっていきたいし、良い方法論を模索してきたいと思うのです。

 

その第一歩として、初めて、「マルチリンガル」ねたで講演することになりました!いつもは不動産の話ばっかりだけど、たまには語学の話もいいですね。興味ある方は、2月29日(月)夜、銀座へGO!

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【第10回講座】 銀座夜大学『マルチリンガル(多言語話者)になる方法』

外国語はカンタン。やり方次第では、一生に10言語、20言語の習得だって十分可能!
5ヶ国語を操り、年間1言語ずつレパートリーを増やしているという客員教授 鈴木学氏の頭の中と学習方法を大公開します!英語学習で苦労する人生とは永遠にサヨナラしよう☆

◯日時:2月29日(月)19:00~22:00
◯授業料:21時までのご来店:6,000円
(ドリンクチケット2枚&ブッフェ料理)
      21時以降のご来店:2,500円
(ドリンクチケット2枚)

会場:SHINOBY’S BAR 銀座
104-0061 東京都 中央区銀座5-10-10 6階

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マルチリンガルになる方法‐各論編2)言葉を「使える」レベルにする

こんばんは、Manachanです。連載ブログ「マルチリンガルになる方法」、各論編2)に入ります。

私の言語習得理論は、別名、「5-30-80の法則」といいます。ある言語を母語として育ち、成人した人が外国語を学ぶ場合、その達成度において3つのマイルストーン(目安)を想定します。母語の言語能力を100%とした時、外国語の学習が進むにつれて、

片言レベル(5%)
   ↓
使用レベル(30%)
   ↓
習得レベル(80%)

と、進んでいく…今回、各論編2)では、「片言レベル」(5%)を「使用レベル」(30%)に、ランクアップする方法論について書きます。私は、「5%から30%への移行」段階こそ、この連載のハイライトだと思っています。世の中、この段階でつまずき、外国語学習を中止・断念する人が余りにも多いからです。

私自身は、現時点で5ヶ国語できるマルチリンガル(多言語話者)とはいえ、これまで、いろんな言語の習得に挫折してきました。いま思うと、そのほとんどが「5%→30%」の段階で起こっています。その苦い経験を糧に、学習における「態度」や「方法論」を改善してきた結果、今では「一旦やると決めれば、少なくとも30%は必ず達成する」自信がつきました。その経験やテクニックを、皆様とシェアしたいと思います。

 

どの言語を学ぶにせよ、「30%」を達成するために、私が絶対に怠らないことは、二つ。

1)文字や声調記号を覚える

2)それらを使って、自分のオリジナル文章をたくさん書く。

 

1)について…英語をはじめ、アルファベット表記の言語を学ぶ場合、文字を覚える苦労は少ないでしょう。また、日本人の場合、漢字をすでに知ってますので、中国語の漢字を苦にする人は少ないでしょう。

しかし、タイ文字、アラビア文字、インドのデーヴァナーガリー文字など、見慣れない文字になると途端に拒否反応を示し、「こんな、ミミズがのたくったような記号、覚えられるか!」といって、最初から諦めてしまう人は多い。例えば、タイに長年住んでいる日本人で、会話は上手にできるのに、タイ文字が読めないという人は少なくありません。

私の学習スタイルは、文字の学習を大変重視します。いくら話せても文字が分からないと、新聞雑誌を原語で読めない、看板に書いてることも理解できない、メールも読めない書けない…そもそも、その言語で社会生活ができないからです。

それに、どんな文字でも、少なくとも漢字を覚えるよりはラクでしょ…と思います。日本で育てば、漢字という、世界でもトップクラスに難解かつ複雑な文字を、すでに何千個も覚えているわけです。私の息子は、7歳で小学1年生ですが、1年生のうち80個の漢字を覚えなくてはなりません。

それに比べて…タイ文字、子音字が44、母音字が32、全部で76しかない!(しかも、ほぼ使われなくなって覚えなくても良いものもある)。1年生の子供が学校で習う漢字数より少ないんだから、良い歳した大人なら覚えられるはずじゃんと思うのです。あとアラビア文字、インドの文字…数え方にもよりますが、少なくとも、日本人が大人になる前に覚える漢字みたいな膨大な数ではありません。

もっとも、文字を覚えてもそれですぐ読めるとは限りません。たとえばタイ語の場合、文字表記と発音が一致しないことも多いし、あと、文章のなかで単語と単語がどこで切れるか等々…結構な数の文を読んだり、書いたり、「場数」がそれなりに必要になります。
日本語と同様、タイ語の文は単語の切れ目を見つけるのに慣れが必要。

thaikugiri

 

あと日本人の場合、日本語にない「声調」のある言語を学ぶのに苦労する方も多いですね。中国語をはじめ、タイ語、ベトナム語等々…

あと、特に中国語やベトナム語は、日本語にない発音が多い上に、厳密に正しい発音をしないと通じないとか、別の意味になってしまうことも多いので、初学者にはその苦労は避けて通れません。それも、正しい文字・声調記号とセットで、覚えなければなりません。

 

どの言語も、そう簡単ではありません。でも、やればやるだけ、成果が出ます。それなりの時間をかけて、文字、声調記号、それに対応する発音を覚え、語彙数が500~1000程度に達した頃に、「到達度30%」のラインが見えてくるはずです。

そこに到達するスピードを早める方便として、私は、「自分オリジナルの文章をたくさん書く」ことを心がけています。語学の上達なんてシンプルなもので、結局、「アウトプットした回数と量」で決まりますから。

もちろん、初心者が書いても当然間違いだらけなので、ネイティブの先生に添削してもらう必要があります。その意味で、マンツーマン式あるいは少人数制の語学学校に行くか、あるいはネイティブの先生を見つけて教えてもらった方がいいですね。

 

私の場合、「習熟度30%」の達成基準として、「次の文章を書けるかどうか?」を、一つの目安にしています。

 

『マックスコーヒー 故郷の味』

私は千葉県の出身です。私が10歳の時、初めて口にしたコーヒーは、「マックスコーヒー」・・・これは千葉県と、隣の茨城県でだけ売られています。一缶あたり、約30グラムの砂糖が入っている、おそらく日本一甘いコーヒーです。

私が千葉に住んでいた頃、マックスコーヒーは日本中の誰もが飲む、ありふれた普通のコーヒーだと思っていました。でも大人になり、東京に引っ越すと、人々はマックスみたいな激甘コーヒーをあまり飲まず、甘さ控えめのコーヒーを好むことに気が付きました。都会の人は健康志向なのでしょうね。

たまの休みに、千葉の実家に帰る時、マックスコーヒーの自動販売機が見えると、ついつい買ってしまいます。そして一服、甘い!!!!これぞ、故郷の味。

(注.今では、マックスコーヒーは、ジョージア・マックスコーヒーになり、東京都内でも買えるようになっています。)

 

タイ語で書いたのが、これ…(学習開始後、5か月半後に執筆)

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トナム語で書いたのが、これ…(学習開始後、3か月後に執筆)

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こういう文章を、辞書ひきながらでも書けるようになれば、不完全とはいえ、一定レベルの読み書きはクリアし、言葉を「使える」レベル…「習熟度30%」近辺に達したとみなして良いと思います。

 

また、最近はどの国でもスマホ、PCの使用頻度が増えているため、「外国語の文字をタイピングできる能力」も大事になってきました。

タイ語のタイピングができれば、たとえばバンコクでタイ人とスマホで連絡とりながら待ち合わせすることもできるし、美味しい店をスマホで検索することがもできるわけで…行動様式がぐっと、現代人っぽくなります。

 

私のPCに、タイ語のキーボードシールを貼ったら、入力作業がラクになりました。

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到達度30%になれば、外国で働くことも、なんとなく視野に入ってきます。例えばの話、バンコクで、「主に英語を使うけど、タイ語でのメールやりとりが少しだけ発生する職場でのオフィスワーク」があれば、今の私ならこなせると思います。あと数か月頑張れば、ベトナム語でそれをやることもできそう…活躍の場が世界に広がりますね。

とはいえ、「タイ人のお客さんとタイ語でやりとり」するとか、「大量のタイ語の資料を読みこなして仕事」するとか、「タイ語の経営会議をこなして、タイ人の部下に指示する」ような職場は、今の私にはさすがに無理です。それには、「習得レベル」(習熟度80%)が必要でしょう。

そのレベルにいかに達するのか・・・次回のエッセイ(各論編3、最終回)で書きます。お楽しみに。

マルチリンガルになる方法‐各論編3)「お金稼げる」レベルの外国語力を身につける

 

2016/2/17補足…各論編1)で、「英語をマスターしてから次の言語に挑戦」というアプローチは効率悪いと書いた通り、我々マルチリンガルの言語学習は、「ゼロから積み上げ」ではなく、「各言語の共通部分をつなげていく」アプローチをとります。

極端な例かもしれませんが、その典型例として、私がいま使っている「タイ語、ベトナム語共通ノート」を紹介します。これは、「ベトナム語の単語を新たに覚える時に、同じ意味の言葉をタイ語でも書いてみる、知らなければ辞書で調べてみる」という趣旨でつくっています。これにより、タイ語とベトナム語で共通する部分を見えやすくします (注.現時点ではベトナム語の語彙数が少ないので、ベトナム語からタイ語は何とかできても、その逆は難しいです)。

5言語、6言語、或はそれ以上できる人が、世界には結構います。彼らマルチリンガルが新たな言葉を覚える時、意識的または無意識的に、このような「共通部分をつなげる」アプローチを取っているはずと思います。

タイ語とベトナム語は、そんなに近い言葉とは思わないけど、英語、ドイツ語、オランダ語のように相互に近い言語同士なら、「2つか3つ、同時に覚え」てもいいんじゃないかなと思います。

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マルチリンガルになる方法‐各論編1)世界中の言葉をタダで学ぼう!

こんばんは、Manachanです。

語学系の連載ブログ日記「マルチリンガルになる方法」、いよいよ各論編ですね。今回は初級編、「片言レベル」になる方法について書きます。

 

このブログ読者の大多数は、日本語のネイティブだと思いますが・・・ちょっと想像してみましょう。もしあなたが外国人で、日本語知識が全くゼロの状態で、突然、来日することになったら、どうやって、言葉を覚えますか?

そして、横浜や千葉のはずれの方、ほぼ日本語しか通じない駅に、たった一人で降り立ったら、現地の人たちとどうやってコミュニケ―ションを取りますか?

 

私は世界5大陸を旅したバックパッカー、言葉が通じなくて不自由した経験を各国で死ぬほどたくさんしてきましたが、「最低限のサバイバル語彙」さえ学べば、食べ物を買ったり、トイレの場所を聞いたり、宿を取ったり、次の場所に移動する位はなんとかできます。それに必要なのは、

・「すみません」、「ありがとう」、「さようなら」など簡単な挨拶
自己紹介
・「いくら?」、「どこ?」、「何?」など、5W1Hを表す言葉
・1~100くらいまでの数字

 

以前は、「ポケット○○語会話」とか、「地球の歩き方の付録」みたいな、紙媒体しかありませんでした。でも、紙だと読んでて疲れるし、発音も正しくできないので現地で通じなかったりと、何かと不便でした。

でもネットが発達した今は、Youtubeで無料の語学ビデオがたくさん出ています。英語話者を対象にする日本語の教材だと、たとえばこんなものがあります。ビジュアルな映像で分かりやすいし、ネイティブが話すから正しい発音も覚えられて良いですね。

 

簡単な英語ができれば、この種の教材の探し方は簡単です。ネット接続して、ブラウザーを開いてGoogle等で、

Learn (言語名) in 3 minutes

と検索すればたいてい、出てきます。まず最初に、お隣の言葉・韓国語でやってみましょう。

 

Learn Korean in 3 minutes

Youtubeビデオが、ちゃんと出てきますよ~。

learnkorean

 

これを、中国語(Chinese)、フィリピン語(Filipino)、ベトナム語(Vietnamese)、タイ語(Thai)、インドネシア語(Indonesian)で換えて検索しても、同じ結果が出てきます。

chinesefilipinovietnamthai

 

ヨーロッパの言語名を入れてみても、同じシリーズが出てきます・・・これ、全部タダなんです。すごく便利な時代になりましたね。

european

 

よりマイナーな、中欧~東欧の言葉を学ぼうとすると、日本国内で書籍を見つけること自体が難しいですが、ネット社会のおかげで、今やどんな言葉でも、3秒で検索できてしまいます。費用もゼロ。

 

Veronicaさんから、チェコ語を習ってみよう

 

Joannaさんから、ポーランド語を習ってみよう

 

Evaさんから、ブルガリア語を習ってみよう。
(可愛いな。俺の家庭教師にしたいよ~)

 

この「3分で学ぶシリーズ」は優れもので、一通り聞けば、自己紹介、挨拶、1~100までの数、5W1H等、「最低限のサバイバル語彙」がほぼカバーできてしまいます。言語にもよっても違いますが、シリーズは5~8回。全部で30分もあれば十分。

私は電車の移動時間を利用して、この「3分で学ぶシリーズ」を、BGMとして聞いています。別に肩に力を入れて覚えようとはしてません。東欧の言葉を、仕事で使わなきゃならないプレッシャーは今のところないから…

(一方、タイ語、ベトナム語等、東南アジアの言葉は、今まじで、仕事で使わなくちゃならないため、学習モードで取り組んでます。詳しくは各論編2)で…)

 

私がなぜ、こんなことをしているかというと、

言語の知性やセンスを身につけるのに役に立つから…

 

言語の知性・センスとは、何か?

・各言語間の語彙・構造など、共通部分を見出して、コミュニケーションに活かす能力

・各言語に使われる多様な発音や声調を、聞き分ける能力

・各言語に使われる文字を識別する能力   等々…

 

たとえば、先に紹介した、「チェコ語」、「ポーランド語」、「ブルガリア語」を、一通り聞き比べてみましょう。それぞれの言葉が、かなり似ていることに気づくかと思います。特に「数字」などは、笑っちゃう位、ほとんど同じですよね。

また、どの言葉にも、男性名詞、女性名詞、中性名詞があり、名詞や動詞が語形変化したりと、基本的な構造がほぼ同じことにも気づくかと思います。もっとも、語彙は結構違いますけど…全体的にみて共通部分はかなり多い。

スロバキア語に至っては、基本構造どころか、語彙の多くがチェコ語と一緒じゃん、という印象。驚くほど似てますね。

 

もっとも、ヨーロッパの言葉が似た言葉ばかりとは限りません。例えばハンガリー語なんて、チェコやスロバキアのすぐ隣にあるのに、言葉はおそろしく違います。

 

Liviaさんから、ハンガリー語を習ってみよう。

(キレイですね~、健康美人という感じで。最近、一番ハマってるかも…)

 

あとフィンランド語とかも、他の北欧の言葉と全然違う。隣のスウェーデン語と聞き比べても、似てる部分がほぼ見いだせない。

Paulaさんから、フィンランド語を習ってみよう

 

上にみるように、世界中の各言語は、お互いに共通する部分もあり、そして違う部分も当然あります。

言語は生き物。長い歴史のなかで、隣接する言語同士が影響しあい、語彙を借りながら発達するものです。お互いに陸続きで距離が近ければ、気候風土や食生活が似通う分、語彙の面でもかなり共通するものです。また古代中国、古代インドみたいな大文明が栄えた地域では、周辺の諸言語が文明の中心地から多くの言葉や文字を借ります。日本語だって、中国生まれの漢字を借用して発達してきたわけですよね。

 

私たちマルチリンガルは、各言語の「共通部分」に、本能的に注目しますなぜなら、私たちは「外国語を一から学ぶ」というより、すでに知ってる言葉と、これから学ぶ言葉の共通部分を使ってコミュニケーションする」から・・・

言い換えれば、頭のなかに、いろんな言葉の要素(音や意味や文字)が、リレーショナル・データベースのようにお互いに関連付きで入っていて、それらを「つなげる」ことによって、新しい言葉を覚えたり、外国人と意思疎通するのです。

 

だから、

・片言レベルでも構わない。言語のレパートリーは、多ければ多いほどよい。

・たくさんの言語を知っていれば、意外なところで、役にたつはず。

というのが、私たちマルチリンガルの自然な感覚です。たとえばの話、

 

・チェコ語の「C」は英語の「C」と違って「ツ」という発音のようですが、中国語学習歴があるおかげで「中国語のC」と同じだと、すぐ理解できる。

・モンゴル語はロシア語と全く系統の違う言語ですが、同じキリル文字を使っています。以前、ロシアを旅した時にキリル文字を読めるようになっていたので、モンゴルに行くと看板がとりあえず読める。

「中国語の知識がチェコ語に役立つ」とか、「ロシア語の知識がモンゴル語に役立つ」というのは、意外かもしれませんが、マルチリンガル的には腑に落ちる話です。

 

ですので私たちは、

・「英語をマスターしてから、次の言語を学ぶ」みたいな考え方を、本能的に嫌います。

なぜなら、欧米圏には英語に近い言葉がたくさんあり、その知識が少しでもあれば英語学習の上でもシナジーが活かせると考えるからです。ですので日本人が英語だけ学んで、他の言語を禁欲的にまで学ばないというのは、マルチリンガルの感覚でいうと極めて効率悪い。

 

繰り返しになりますが、今は「タダで世界中の言語が学べる」時代。マルチリンガルにとってはむちゃくちゃ嬉しい時代ですし、読者の皆様も、世界中の言葉のビデオクリップを聞くことによって、マルチリンガル的なセンスが身につくかもしれません。

もし言葉に興味あればの話ですが、ビデオ聴くコストはゼロだし、使う時間もわずかで済むし、やらない理由はないと思いますけどね…

 

次回は、各論編2)。片言レベルを超えて、「とりあえず読める、書ける、タイプできる、ある程度聞き取れる・・・」使用レベル(習熟度30%)になるための学習方法について書きます。お楽しみに。

マルチリンガルになる方法‐各論編2)言葉を「使える」レベルにする

 

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マルチリンガルになる方法‐総論編

こんばんは、Manachanです。

最近、ブログ読者の方々や、不動産セミナーに参加された方々から、「どうやったら、外国語を覚えられるようになるのか?」、「良い学習方法を教えて欲しい」みたいな質問を受ける機会が増えてきました。

 

私は、「多言語話者」(マルチリンガル)の一人。国際結婚している関係で、我が家では常に日・英・中の3か国語が飛び交っておりますし、この三言語は仕事でも、ほぼ毎日使っています。

それ以外に、数年前は韓国語を仕事で使っていた時期がありますし、今ではタイ語やベトナム語を学校で学びつつ、数か月に一度は、現地の仕事で使っています。日本に居る時は、タイ語とベトナム語の宿題を同時並行でやったりします。

 

世界的にみて、マルチリンガルは決して珍しくありません。欧州のスイスやベルギー、東南アジアのマレーシア、シンガポールやフィリピンなど、多言語を日常的に使う社会が数多く存在し、特別な教育を受けなくても誰もが2言語、3言語使えるのが当たり前、という社会は結構多いからです。

ですが、私がいま暮らしている日本では、マルチリンガルは相当珍しい。特に、英語や中国語の能力はビジネスでのニーズも強く、市場価値も高い。私も自身の多言語能力に、これまでずいぶん助けられてきましたし、今でもそうです。

また、日本に限ったことはありませんが、仕事で英語・中国語を使う必要に迫られている方々も確実に増えており、忙しい業務をこなしながら外国語習得に苦労されている方々も少なくありません。外国語学習への関心が年々高まる昨今、私も貢献したい気持ちは十分あります。

 

私本人の主観でいうと、「苦労して外国語を覚える」感覚が全くないんですよね。日常的に多言語を使うのが当たり前な生活だし、これまで学んだことのない新しい言葉を学ぶ場合も、教科書・辞書首っ引きで一生懸命勉強するよりも、「生活のなかに新しい言語を取り入れて、身体で、自然に覚えてしまう」感じ。

たぶん、言語習得にあたって、マルチリンガルとして自然な、頭脳の使い方をしているのだと思います。だから常にEffortless(努力しない、骨が折れない)だし、それでも成果が上がるのです。

 

いまの日本で、誰もがそれを真似できるとは思いません。脳の構造や使い方は一人ひとり違うし、各人が置かれている言語環境も違うからです。とはいえ、私たちマルチリンガルが、

・どのような枠組で、語学力というものを捉え、
・どのような態度で、言語習得に取り組み
・どのような方法、テクニックを使っているのか?

これは、外国語習得を目指す誰にとっても有益だと考えますので、今回、私の頭のなかにあるものを文章にしてみますね。

 

そもそも語学力とは、何か?マルチリンガル的に実践的に定義してみると、初歩からネイティブに近いレベルの習熟まで、それぞれ異なる数段階のレベルから構成されていると思います。

例えば、ある言語のネイティブとして育ち、成人し、その言語で社会生活を営んでいる人間の習熟度を100%とすると、

 

・「片言」レベル(習熟度=5%、語彙数50~100前後)

基本的な挨拶、1から100までの数字、物を買う、場所を聞く等々・・・「最低限のサバイバル会話力」。

 

・「使用」レベル(習熟度=30%、語彙数500~1000前後)

いくつかのバリエーションの会話ができる他、簡単な文章を読んで理解し、簡単なエッセイを文章にできる。時間がかかっても文字をタイピングできる、「家を借りる」、「請求書の内容を確認する」等のコミュニケーションが何とかできる等々…「社会生活する上での最低限の言語力」。

 

・「習得」レベル(習熟度=80%、語彙数5000~10000以上)

読解、作文、聴解、いずれにおいても大学等の専門的学問や職業がこなせるレベル。専門的な内容の理解、同僚・上司との協働、顧客・得意先との会話のキャッチボールができる等々・・・「仕事するのに十分なビジネスレベルの言語力」。

gogakulevel

 

でもって、各レベルに達するための典型的な学習方法ですが、

 

「片言レベル」に達するには、フレーズブックとか、Youtubeなどにアップされている基本的な語学教材を聴く程度で十分。教科書、辞書などは特に必要ない段階。

「使用レベル」に達するには、ある程度の語彙量のほか、文字も読めなくちゃならないし、文法・語法の理解も必要。教科書や辞書はほぼ不可欠になります。独学でもできますが、学校等に行ってネイティブの先生に習った方が効率良いでしょう。

「習得レベル」に達するには、その言語を日常的に使う仕事や専門学習など、「場数」がモノをいう世界になります。大学生、会社員、経営者など、自分自身がある社会的立場に立ち、それをわきまえて適切な言葉を使う「経験」が必要なので、座学での習得は難しいレベルになります。

 

上記のフレームワークでいうと、私の場合、`

習得レベル以上(仕事で使える)・・・日本語、英語、中国語の3言語

使用レベル以上・・・日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語の5言語

 

私は、「使用レベル」を達成すれば、「~語ができる」と言って差支えないと考えますので、人々には「自分は5ヶ国語できる」とお伝えしています。今年後半には、現在学習中の「ベトナム語」も使用レベルになり、「6か国語できる」状態になるはずです。

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私があと何年生きるか分かりませんが、平均寿命通り70~80年生きられて、かつ、ビジネスの上で、いろんな言語を学ぶ必要性に迫られれば、死ぬまでに「20か国語」くらいはできるようになると思います。少なくとも、今後数年、タイ語、ベトナム語以外の東南アジア言語、インドネシア語とかビルマ語とかクメール語とかは、多分「やらなきゃならない」と思うので、それだけで「10ヶ国語」はほぼ確定ですね。

ただ、私が明日にでも交通事故等で死ぬ可能性はゼロではないので、多言語学習の方法論やアプローチだけは、早めに皆さんにお伝えしなくちゃと思っています。

 

次回以降は、「各論編」を、3回にわけてお届けする予定です。お楽しみに。

各論編1)…「全くのゼロ」から、「片言」レベル(習熟度5%)まで、いかに学習するか?

各論編2)…「片言」レベルから、「使用」レベル(習熟度30%)まで、いかに学習するか?

各論編3)…「使用」レベルから、「習得」レベル(習熟度80%)まで、いかに学習するか?

 

各論編1)へ続く、

マルチリンガルになる方法‐各論編1)世界中の言葉をタダで学ぼう!

 

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