語学

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北京語一極集中の時代に

こんばんはManachanです。東南アジア4か国、10泊11日の出張から無事帰国しました。最初の6日間は、タイ、ラオス、ベトナムを、夜行バス含めて忙しく飛び回り、最後の4日間はマレーシアで家族と一緒にのんびり過ごしました。

 

マレーシア・クアラルンプール(KL)は、春休みに家族で過ごす場所としては、すでに定番です。羽田から直通で行ける、都会の利便性がある、ホテル代激安、現地物価安い、親子で楽しめる施設が多い、英語が通じる…そういった面で、マレーシア以上に条件の揃った場所はなかなかありません。

私がマレーシアを最初に訪れたのは、1992年。それから25年間で、KLの街は劇的に変わりました。

あの頃のKLは、首都とはいえ日本の地方県庁所在地程度の田舎町でした。KLCC(都心CBD)もペトロナス・ツインタワーもまだ無かったし、セントラル駅の西側は一面の森と公園だったし、ブキビンタン(KL随一の繁華街)でさえ百貨店が伊勢丹くらいしかなかった。

 

それが25年経つと、何もなかったKLCCは摩天楼の街に一変、ブキビンタンも百貨店が屏風のように連なり新宿みたいな風景に。セントラル駅周辺にも高層ビル林立…ずいぶん変わったものです。

 

KLタワー周辺の眺望

 

そして25年の歳月は、人々の話し言葉まで変えてしまいます。今回のブログは、語学ネタで書きますね。

 

日本で大学生が選択する第二外国語、今はおおむね「中国語」が一番人気で、二番手が「ドイツ語かフランス語」のようですね。

 

私が大学生だった1990年頃は、「フランス語」か「ドイツ語」が人気トップで、「中国語」は三番手か四番手(スペイン語と良い勝負、ロシア語、韓国語より少し上)みたいな位置だったと記憶しています。私のいた大学では、確か

 

フランス語 9クラス
ドイツ語  8クラス
中国語   4クラス
ロシア語  1クラス
(※スペイン語や韓国語は履修できませんでした・・・)

 

当時と比べると、20数年経って、中国語の地位が躍進したことがよく分かります。中国が世界の経済大国になり、日本との関係も深い。ビジネスで使える、就職に役立つという意味で、ドイツ語やフランス語、スペイン語あたりと比べても一歩抜け出した感がありますね。

 

あと、外国に行かなくても、日本での日常生活のなかで中国語を聞く機会も結構あります。東京は特にそうですね。私が住んでる東陽町とか木場あたりだと、街を歩いてて中国語が耳に入ってこない日はありません。フランス語やドイツ語だと、さすがにここまで身近ではない。

 

「英語の他に、学ぶとすれば中国語」という時代は、もうしばらく続きそうです。

 

中国語の国際的地位が上がると同時に、国内外で、広東語、福建語、上海語など、いろんな方言の使用頻度が減って、「北京標準語」に集約される動きが目立ちます。

 

例えばマレーシアでは、中国系住民の話す言葉が、もともと広東語や福建語だったのに、今は北京標準語一色に変わった印象。この動きはマレーシアに限らず、シンガポールでも、欧米各地の華人社会内部でも、同時進行で起こっています。

 

1992年、私が初めてマレーシアに来た時は、広東系マレーシア人の友人に水先案内してもらいました。当時の私は北京語を話せましたが、「マレーシアの華人社会で北京語はあまり通じない」と言われ、わざわざ「広東語の基本フレーズ」を覚えていったものです。

 

今、マレーシアに行く場合は、華人社会とのコミュニケーションは北京語できればそれで充分。逆に若い世代に広東語や福建語が十分継承されていない印象を受けます。
 

マレーシア華人の昼食風景

 

急速に進む北京語化のなか、広東語の牙城といえば「香港」。ここの生活言語は広東語で、旧英領植民地ゆえ英語もよく通じます。20年以上前は大陸中国がまだ貧しく素養も低かったため、香港では北京語自体が馬鹿にされていました。私が台湾で覚えた北京語も、香港で話すと「大陸の田舎者」だと見下されるので、英語で話した方が良いと諭す友人もいたほどです。

 

しかし今日の香港は、びっくりする程、どこへ行っても北京語が通じます。都心や観光地だけでなく、香港ローカルしかいない住宅街の小さな商店に行っても、北京語だけで事足ります。北京語が馬鹿にされる時代はとうの昔に去り、今や香港人が商売するために一生懸命北京語を覚える時代になりました。

 

3年前に、香港で不動産セミナー講演した時のこと。私は広東語できないので、英語と北京語どちらで話せば良いかと現地協力会社の人に聞いたら、北京語の方が分かりやすいのでお願いしたいと言われました。話し終わった後、会場からの質問を受け付けると、7割方は流暢な北京語で話してきました。今や香港でさえ、北京語だけでほぼ全て事足りる世界になったわけです。英語も結構通じますけど、今や北京語の方がよく通じますね。

 

言葉とは、人間が世界を認知するツールであると同時に、コミュニケーションの手段でもあります。より多くの人に話が通じ、キャリアアップや商売の発展につながる言葉に、需要が集中する。その結果、マイナーな方言が廃れて標準語に集約される…それも言語のひとつの生態なのでしょう。
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台湾訛りですが、何か?

 

おはようございます、Manachanです。いまマレーシアのクアラルンプールで乗り継ぎ中。今回は久々の語学ネタです。

昨日、1月28日は旧正月。中国でいう「春節」でしたね。私、縁あって「春節晩会」というパーティーに招待されました。ここに集まったのは、中国語教育で有名な相原茂先生を中心とする、教育界、出版界つながりの方々が多く、普段、不動産や投資ビジネスな方々とつるんでいる私にとっては、軽いカルチャーショックというか、良い意味で異業種交流ができた気分です。

NHK中国語講座などで人気の段文凝さんもいらしてました。近くでみると、女優さんみたいにきれいな方ですね。皆、彼女とツーショットの写真撮ってました。

基本的に、中国語学習とか研究というキーワードで集まった方々でした。こういう集団のなかで中国語というテーマを語る時、私は軽い違和感を覚えます。

それは、私の話す中国語に強い台湾訛りがあって、それがどう解釈されるかが、学術教育界の方々とビジネスマンとで大きく違うからです。

私は大学時代、台湾に留学して中国語を覚えました。留学中に台湾出身の彼女ができて、そのまま結婚してしまいました。今は二児の父となり、家庭では日々、妻とは台湾風の中国語で話しています。

こんな環境に居るから、私が中国語を話すとバリバリ筋金入りの台湾発音になります。関西人同士で結婚して家庭内会話がモロ関西弁の方々が関東に住んでもなかなか東京弁にならないのと同様、私と妻は中国大陸(大連)に数年住みましたが台湾アクセントは抜けません。たぶん一生直らんでしょうし、直す気もありません。

台湾訛りを意識していても、中国語での意思疎通やビジネスで別に不自由しないから、直す必要性を感じないんですね。あと文化的な劣等感も皆無。そもそも中国大陸で、台湾独特の発音や語彙は「かっこいい」と思われることが多いですから。

(あと、俺ら台湾の訛りは、少なくとも香港の連中が話す広東語訛りよりは断然、北京標準語に近くて通じやすいと思うし。)

台湾人が中国大陸各地で事業を展開し、鴻海や奇美電子、BenQ、統一食品といった台湾企業が大雇用主になってる今日、中華圏のビジネスシーンで台湾発音の中国語が揶揄されたり問題視されることは、私の知る限り、ありません。

しかし、教育学術という分野になると、また別の力学が働きます。日本人というノンネイティヴに中国語を教えるわけですから、広い中国のなかから「標準語」を選ばなきゃなりません。そして教育の必要から、標準語の発音や言い回しにこだわる必要が出てきます。

日本で中国語ラジオ講座とかに出てくるネイティヴの先生って、たいてい北京とか東北地方の出身者が多くて、台湾とか香港出身の人を余り見かけないのも、「北京標準発音」を打ち出す必要性から来ていると思います。

これまで会った中国語の先生のなかには、私の台湾訛りを問題視して、矯正しようとする方もいました。「你的发音要改一改」(君の発音直した方がいいよ)と言われたこともありますが、さすがに違和感がありますね。

私はビジネスマンだから、実用で通じりゃそれでいいじゃん、わざわざ直す必要ないじゃん、という感覚です。

そういえば英語だって、私の場合オーストラリアで覚えたから、英国や米国からみればやはり訛ってるし、当然自覚もしてます。でも英米人と問題なく意思疎通できるわけだし、英語なんて特に、ノンネイティヴ同士の意思疎通に使われる世界共通語なんだから、中国語以上に「通じれば、それでいい。発音なんて二の次」だと思います。

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中国語が世界共通語になったら…

こんにちはManachanです。正月3が日は、いかがお過ごしでしょうか?私のブログは二回連続「語学」ねたでいきます。

最近「週刊現代」で、こんな記事がありましたね。

前代未聞! 中国が始める外国人「ABCランクづけ」制度

 

中国政府は来年4月から、中国に居住するすべての外国人を、Aランク(ハイレベル人材)、Bランク(専門人材)、Cランク(一般人員)に3分類し、それを居住ビザ発給に反映させていくようです。引用しますと、

 

Aランクの外国人は、居住地域に明るい未来をもたらす優秀な人材のことで、居住を奨励する。

Bランクの外国人は、国内市場の需給や発展に応じて増減させていく人材のことで、居住を制御する。

一方、Cランクの外国人は、臨時的、季節的、及び技術を伴わないサービス業などに従事する外国人で、今後は国家政策に基づきながら、居住を厳格に制限していく

 

週刊現代のライターはこれを「世界に例を見ない制度を突然、発表!」と書いてますが、制度の内容自体は、日本も含め世界中の多くの先進国で行われている「ポイント制」そのもので、別に「前代未聞」でも何でもありません。評価・配点の基準も「年齢」「年収」「学歴」「語学力」など、日本とよく似ています。

 

参考)日本政府が実施している「高度人材ポイント制」

 

但し、運用の仕方によっては、前代未聞になる可能性があります。ポイント制を採用している先進国では「海外から新たに居住ビザを申請する外国人」や「国内にいて居住ビザを更新しようとしている外国人」に対してポイント制を適用するものですが、もし中国政府が、2018年4月の時点で、各人のビザ更新時期に関係なく、中国にいる全ての外国人に対して一律にポイント制で篩い分けるのなら、たぶん前代未聞になるでしょう。もっとも、中国政府がまじでそういう運用をするのかは、分かりませんが。

 

上の記事では、中国政府の新制度にショックを受ける日本人駐在員の声が多く取り上げられていました。2005~07年に遼寧省大連市で、現地採用ITエンジニアとして、中国語環境しかない現場で働いた私に言わせれば、彼らの時代錯誤が甚だしくて苦笑してしまう…

 

「たしかにオレは、もうすぐ定年だし、中国語もからっきしできない。大学も私学出だ。だがここでは一応、日系企業現地法人の総経理(社長)だよ。それなのに自分の点数を算出してみたら、Cランクの国外追放対象」

⇒(独白)中国に限らず、外国の地で外国人として居住するってことは、そういうものです。現法の総経理だからといって所在国に必要とされる人材とは限らない。私だって、仲間だって、オーストラリアで、猫の目のように変わるビザ制度に翻弄されながら、歯を食いしばってスキルをつけ、ビザを保持してきたのです。

 

「今度は、駐在員のランク付けだと? 中国は一体、何様なのだ」

⇒(独白)今の中国は昔の中国ではないっすよ。別に日本だから、日本企業だからって優遇されるわけじゃない。それどころか、14億人の巨大市場を求めて、欧米、東南アジアはじめ世界中から、トップ企業が日参してきてる国だから、今さら古い頭で「何様なのだ!」と言ってるようでは他国人材との競争に負けて、そのうち中国に居られなくなりますよ。

 

ま、それはおいといて…よく考えれば、この新制度は「日本人にとって有利」ではないでしょうか?なぜなら、「中国語のペーパーテスト」で「最大10点」が配点されるからです。

この制度で、得する人も、損する人も、いるでしょうが、中国にとって必要な人材を篩い分ける制度であるならば、普通考えて、「日本人で現法の総経理」にも、「欧米人で現法の総経理」にも、等しく適用されるはずです。つまり、HSK(漢語水平考試)というペーパーテストを、中国在住の欧米人も受けなきゃならないわけ。

そうなると、母国で「漢字」を使っている日本人や韓国人がかなりのアドバンテージを得るはずです。中国に長年住んで、それなりに話せても、「漢字」見ただけで悶絶ノックアウト、食堂で昼メシの注文さえできない…という外国人は多いのです。それに比べれば、中国語学習歴ゼロでも、日本人なら漢字メニューみてメシの注文くらいはできるでしょ?

 

私は台湾の師範大学で中国語を学びましたが、学習にあたって日本人の漢字アドバンテージはむちゃくちゃ大きい…これが実感です。

 

・中国語を初めて学習する場合、日本人と韓国人なら1年、それ以外の出身者だと2年かかると言われていた。

・師範大学で実施されるペーパーテストで90点以上とると台湾政府から奨学金がもらえますが、支給されたのは日本人と韓国人がほとんどだった。

・隣の席にいたインドネシア人が「一」とか「中」とか、簡単な漢字から一生懸命書き取り練習していたのを見て、「大変だなあ~」と思った。

 

他国人に比べて、これだけアドバンテージ大きいんだから、中国現地にいる日本人駐在員も、新制度を良いチャンスと考え、とっとと中国語覚えて良いスコア取って、欧米人に差をつければいいじゃん。そういうマインドセットになれば、「中国政府が、日本人を含め東アジア人に対する優遇策をやってくれた!」と実感できるでしょう。少なくとも「言語」の側面から「世界」をみると、間違いなくそのように見えます。

 

今後、中国語が英語に代わって世界共通語(リンガフランカ)の地位を得るのかどうかは、分かりませんが、中国語の国際的地位が今より高まるのは間違いないでしょう。彼等と漢字を共有する日本人にとって、これは世界に出ていくチャンス以外の何物でもないと私は思います。

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「通じる英語は3ワード」の法則

こんばんはManachanです。2017年最初のブログになりました。新年早々、語学ねたでいきますね。

つい数日前、「2017年は外国語学習コミュニティをつくりたい」と書いたばかりですが、日本では、他のアジア諸国と同様、外国語学習需要の圧倒的な部分を「英語」が占めています。私も、英語学習や留学に関するアドバイスを、多くの方々から求められています。

「英語」に関して私がどんな活動をしたいかというと、ずばり、「通じる英語」を普及したい、その一言に尽きます。「ネイティブに通じる英語」というよりは、「全世界に20億人近くいる、非ネイティブも含めた、英語話者コミュニティに通じる英語」ですね。というか、今や非ネイティブの方が主流でしょう。英語はすでに、(英米圏諸国に住む)ネイティブ4億人、非ネイティブ(第二言語として英語を話す人)14億人と、後者が圧倒的に多い世界です。

英語は、現代の「リンガフランカ」。つまりお互い英語を母語としない人々の共通語、コミュニケーションインフラとして、世界で広く用いられるようになりました。英国で生まれた「英語」は、今や見事に、脱・英米化を果たしつつあるといえます。

私は、「リンガフランカとしての英語と、その実用面」に強い興味があります。実際、私が仕事で使う英語も、ネイティブ相手よりはノンネイティブ相手の方がずっと多い。たとえば、来週はドイツ、ポルトガル、スペインに行きますが、現地の方々との共通言語は必然的に英語になります。お互い、ノンネイティブ同士で商談をこなすわけです。

その側面に注目した場合、

・英語を、必ずしもネイティブ講師から習う必要があるのだろうか?英語ネイティブの発音を真似したり、慣用句を覚える必要があるのだろうか?

 

そりゃ、ネイティブから習えるならそれに越したことはないでしょうが、「通じる英語」を学ぶと割り切るなら、同じアジアで英語達者なフィリピン人やマレーシア人、あるいはインド人から習ったって良いではないかと思う。

そういえば、私は英米圏のIT企業に長年勤めましたが、英米人ネイティブよりもインド人相手に英語を使う頻度の方がずっと多かったです。おかげで、インド人のキツいアクセントの英語をヒアリングしたり、彼らにとって分かりやすい発音やピッチの英語で話す能力は非常に高くなりました。こうやって身につけたインド英語アリング能力は、TOEICなどのテストで測れないですが、現場では必須の実用的能力です。

「ノンネイティブにも通じる英語」を、いかにして身につけるか?もちろん、言葉なので慣れて覚えるしかないですが、学習の方向性には配慮した方が良いでしょう。私の意見は、

・発音やアクセントには、あまりこだわる必要はなく、時間をあまり使わないのが吉。

・その代わり、英語の「基本的な構造」を頭に入れて話した方が良い。

 

英語の基本的な構造とは何か?一言でいえば、「S+V+O」または「S+V+C」。。

・英語では、まず「主語」(S)と「動詞」(V)が来て、その次に「目的語」(O)や「副詞・形容詞」(C)が来ます。

・このうち、「主語」(S)と「動詞」(V)は、どんな文章にも、ほぼ必須であると覚えましょう。

・日本語では、「暑い!」「美味しい!」など、一語だけで文章が成り立つことがありますが、英語の場合、「Hot!」とか「Tasty!」などと、一語でいうと座りが悪くなります。”It is hot today”とか、”The roast fish is delicious”など、明確な主語と動詞を前につけると、意味がずっと通じやすくなります。

・適切な主語と動詞が示されれば、たとえ発音を間違えても、聞き手が文脈から理解しやすくなります。たとえば、日本人が苦手な「L」と「R」の発音でいうと、”I eat fried rice”(炒飯を食べる)と言おうとして、”I eat flied lice”(飛んだシラミを食べる)と言ってしまったとしても、聞き手は「炒飯を食べる」と認識してくれます(シラミを食べる人はいないから…)。

つまり英語の文は、簡単な受け答えであっても、「SVO(またはSVC)の語順で、最低3ワード」使って話すと、分かりやすくなるのです。相手がネイティブでもノンネイティブでも、上記を配慮して英語を話すと、中学時代に習った基本的な単語だけ使って文章つくっても「意外に通じるじゃん!」。ごく簡単な心掛けで、英語コミュニケーションの楽しさに目覚める方がどんどん出るといいなと思います。

閑話休題。私はいま仕事の関係でドイツ語を学習しています。ドイツ語でも英語と同様、たとえば「暑い!」と言いたい時、”heiß”と一語文で言うよりは”Ist das heiß heute”と、主語動詞付きの完全な文で言った方が良い。レストランの食事が美味しかったら”Lecker!”というよりも”Das ist aber lecker!”と言った方が自然、だそうです。英語ドイツ語を含め、印欧語系統の言葉はそういうものだと割り切るのが良いのかもしれませんね。

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2017年は外国語学習コミュニティやってみたい

こんにちはManachanです。2016年も残すところ、あと2日。私も今年やるべき仕事はすべて終え、家族連れて実家に行くところです。

私、「新年の抱負」みたいなものは、普段あまりやらないんですが…2017年は、我が不動産ビジネスが大きく飛躍するビッグイヤーになりそうで、今からワクワクしているので、柄にもなく、公言します。

 

・2017年は、「不動産以外の活動をはじめてみたい。

・キーワードは、「外国語学習」。

・具体的には、「ある言語(例.中国語)を学ぶ人たちのコミュニティ」をつくりたい。

 

私は2011年2月に、「海外不動産投資」をキーワードとするコミュニティ「アジア太平洋大家の会」を創立し、6年かけて、会員数2300名の大集団に育ててきました。規模だけでなく、海外不動産の領域で、発信力、影響力のある投資家コミュニティになったと思います。

アジア太平洋大家の会は、従来通り続けますが、将来への布石も含めて、新たな発想・キーワードで、コミュニティづくりをはじめてみたいと思います。

 

不動産以外で、個人的に興味ある領域といえば、「語学学習」ですね。英語、中国語をはじめ、日本における社会的ニーズも大きくなってきている領域でもあります。また私自身が、5か国語を話すマルチリンガル(多言語話者)で、豊富なコンテンツや方法論も持っています。

 

一方で、マルチリンガルであるがゆえの悩み(?)もあります。

 

1)私は日本を出て、海外のいろんな国で暮らし、「現地語を使って慣れる」方法(没入法=イマージョン)で言葉を覚えてきたので、日本を出て暮らしたことのない方々に、どのように教えたらいいのか分からない。

2)私が外国語を習得する方法は、世の多くの人と違うようで、説明してもなかなか理解されない。

 

特に2)に関して、私は「多言語同時学習」に関する抵抗がほぼません。例えば「フランス語」と「イタリア語」と「スペイン語」はお互い同系統の言葉で似ているので、別々に学ぶより「3つ同時に学習すりゃいいじゃん」と考えてしまう方ですが、言語学を専門とする友人にその構想を話しても、なかなか理解されません。どうやら一般的な学習法ではないようです。

どうやら、「マス」(世の中の最大公約数)を対象とする言語学習は私に馴染まないようです。八重洲ブックセンターとか行って、いろんな言語の教科書・参考書を立ち読みしても、大抵「かったるい」と感じてしまいますので…

 

でも、最初から「マス」を相手にせず、少数でもいいので「言語おたくの同好会」みたいなかたちで運営できれば、面白いコミュニティができるかもしれません。

今はネット社会だから、誰でも情報発信できるし、誰でも低コストでメディアを持てます。これまで、大勢に向けたコミュニケーションを独占していた「マス」メディアが往年の力を失い、今は「少数者」がどんどん発信でき、影響力を持てる時代。だからこそ、「エッジが効いた」活動の方が良い。

 

100人中、80人に理解される情報は、総花的でつまらないし、パワーもない。むしろ、5人10人にしか理解されなくても、彼らの人生に大きな影響を与える、オリジナリティあふれた情報をつくり、発信する活動をしていきたい。それをベースに、同好の士が集まり、お互いに刺激を与えるようなでエキサイティングなコミュニティをつくっていきたい。

語学学習の題材は、動画、ポッドキャスト、スカイプ等を使って、低コストでできるようになりました。来年早々から、何か新しいことをはじめてみたいと思います。

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日本人皆バイリンガル

(冒頭の写真は、スペインのバルセロナ空港で撮ったもの。案内板はカタルーニャ語(バルセロナ方言)、英語、スペイン語の順に書かれています)

こんばんは、Manachanです。1週間近くにわたる、名古屋、大阪、九州出張を終え、東京に戻りました。今日は久々に「語学」ねたで書きます。

3年前に不動産業者として独立して以来、自分でも驚くほど、日本国内のいろんな地域に仕事で行きました。それはすなわち、日本各地のいろんな方言と触れることでもあります。

たとえば、栃木県大田原に競売の仕事で行けば、そこで聞く言葉は「栃木弁(県北)」になるし、福島県郡山で売買契約を決めれば、当地の仲介さんや役場職員の話し言葉は「郡山弁」になります。両者は訛り方が良く似ていますが、よく耳を澄ませば微妙な違いがあります。

これまで仕事で行った国内最南端は、鹿児島県大隅半島てすが、当地のお年寄り同士の会話は、私が聞いても半分くらいしか理解できません。山形県高畠に行った時も、ほぼ同じ状況…このように、日本列島のなかでも実にバラエティ豊かな話し言葉の世界があります。

そのような、訛りのきつい地方に行っても、ちゃんとビジネスはできます。それは、現地の方々の多くが、「方言」と「共通語」のバイリンガルだから…「日本語の共通語」さえ、ある程度できれば、相手が関東出身の私であろうと、或いはバリバリの関西弁話者であろうと、意思疎通は問題なくできるわけです。

共通語の浸透度は、地域や年代によって様々ですが、概して、若い年代ほど共通語を自然に話す、そして同じ県内でも転勤者が多い地域ほど共通語が話される傾向があります。彼らが、地元の仲間と方言バリバリで話し、他地域の人と共通語で話すのなら、言語学的にいえば彼らは立派な「バイリンガル」。

私は先ほどまで福岡市にいましたが、福岡都市圏250万人の老若男女のかなりの割合が、「博多弁」(肥筑方言)と「共通日本語」のバイリンガルだと思われます。広島市周辺では、カープの達川さんみたいな「広島弁」(安芸方言)と他県人と話す際の「共通語」を見事に使いわけるバイリンガルが、何十万人といることでしょう。

そう、英語できなくてもバイリンガルになれるんです。実際、首都圏生まれを除く日本人の大部分が、すでに見事なバイリンガルじゃないですか!

もし、チェコ語とスロバキア語の両方できる人をバイリンガルと呼ぶのなら、或いはクロアチア語とセルビア語、タイ語とラオス語、マレー語とインドネシア語を話せばバイリンガルになるのなら…つまりお互い類縁関係にある2つの言語を話すことをバイリンガルの要件とするならば、

福岡圏や広島圏の大部分の住民、いや日本人の大部分がすでにバイリンガルになってるわけです。

何が言いたいのか…世界中にたくさんいるマルチリンガル(複数言語を操る人たち)を、「すごい、私にはできない」と思う必要は別にないですよ、ということ。

たとえば、ヨーロッパに行って、「私はスペイン語とポルトガル語とフランス語とイタリア語と、英語が少しできる」という人に会っても、過度に尊敬しなくても良い。なぜならそれは、「鹿児島の田舎で育って、博多に出て就職して博多弁覚えて、その後東京に移って東京弁覚えた、英語も少しだけできる」人と、レベル的には大して変わらないかもしれないからです。

先ほどのヨーロッパ人から、”How many languages do you speak?” (あなたは何言語話しますか?)と聞かれたら、

“I speak four languages. Kagoshima-Japanese, Hakata-Japanese, Standard Japanese and a little English” (4言語できます。鹿児島弁と博多弁、共通日本語と、英語が少し)とでも答えておけば良い。そしたら相手が「すげー、語学の天才」と思ってくれるかもしれない。少なくとも、「私、日本語しかできません」と謙遜するよりは、ポジティブに聞こえるよね。

あわよくは相手が、「鹿児島弁と博多弁、共通日本語の違いは何ですか?」と、興味持ってくるかもしれない。そしたら、普段3言語使い分けてる、素晴らしい言語知識を披露すればいいのです。

この私だって海外に出れば、結構ハッタリかましてますよ…もっとも仕事柄ハッタリだけじゃ通用しないから外国語を真面目に勉強してますけど。

最後に…このビデオ好きです。この先生方、見事なジャパニーズバイリンガル。

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通訳にならなかった理由

おはようございます、Manachanです。今回は久々の語学ねたで…

私、海外出張がむちゃ多くて、我ながらどこに住んでいるのかわからない状態ですが、一応は東京在住です。滞在日数は一年のうち日本国内7割:海外3割といったところ。

日本にいる時は、東京・半蔵門のシェアオフィスで仕事する機会が多くなっています(五反田オフィスもあるけど、自宅から近くて便利な半蔵門に、ついつい行ってしまいます…)。

 

半蔵門といえば、20年ほど前、アイエスエスという学校で日中(日本語⇔中国語)同時通訳コースに通っていたことを思い出します。毎週日曜日の午前中、千葉県柏市の実家から、片道1時間かけて通学してました。

当時、私は20代後半の駆け出しサラリーマン。年収が高いとはいません。幸い、ほぼ定時に終われる職場だったので、自由時間を使って、第二の収入の途を模索していました。当時、注力していたのが、「外国語能力を活かした副業」。要は、通訳や翻訳、ということになります。

 

当時、同時通訳コースで一緒に学んだクラスメートは、約10名。私以外、全員女性でした。日本人7割で中国人3割、三重県の桑名から通学していた仲間もいました。こじんまりしたクラスで、仲良かったですよ。半蔵門・麹町の中華めし屋でランチとかよく行ってました。

私はそのクラスの中で、成績は比較的良い方でした。一度、クラスから選ばれて、同時通訳ブースに入ってトライアル会議通訳をやったこともあります。学習は楽しかったし、一時はプロになることも考えましたが、残念ながら、本業のサラリーマンの方で転職、九州へ転勤辞令と、環境が激変したため、通訳の学習を続けることができなくなりました。

 

ただ幸いにして、40代後半になった今でも、語学力を使った活躍の場はたくさんあります。たとえば今週、東京、名古屋、福岡で行われる英国不動産セミナーでは日英通訳をやってますし、7月の英国不動産視察ツアーでも、4泊5日間、日本人参加者のアテンド通訳をしました。9月には北京で中国語でセミナー講演と、多くの商談をこなしました。

英語、中国語だけでなく、タイ語や韓国語も読めるし書けるし、それなりに話せるので、特にタイを舞台とする調査チームや商談のメンバーにいつも加えていただいてます。海外滞在が長くなるのも、数名のチームで仕事するなかで、私の語学能力を前提に物事が進むことが多いからです。

 

その意味では、「20代の頃に思い描いていたことが、いま、実現した」と言っても良いし、実際、プロの通訳になるより、今みたいに「メインの仕事(不動産)があるなかで語学力も活かせる」方が自分にとってはハッピーです

通訳の仕事、できるし、嫌いじゃないけど、それだけでは、何か物足りないのです。それはたぶん、「他人のつくったコンテンツを、別の言葉に変換するだけの仕事だから」だと思います。

 

もっとも、通訳の仕事の面白さは、それなりにあります。いわゆる機械翻訳と違い、生身の人間のやる通訳は、お互い違う文化・商習慣の文脈(コンテクスト)を考慮しつつ、聞き手に伝わりやすい最適な言葉や表現を選ぶ、という作業が発生するからです。それが「人間が通訳をやる」付加価値でもあります。

たとえば、私が不動産セミナーでの通訳をやる場合、英国と日本の不動産マーケット、それを支える法律、社会システム、税制…そうした知識が頭に入った状態で通訳しますので、不動産知識が乏しい者が通訳するよりはクオリティの高い仕事ができると自負しています。

 

ただ、それでも、自分の頭を使ってコンテンツをつくって、それを皆様に伝えた方が、断然楽しいです。今の私は、自ら不動産ビジネスを経営し、その中でコンテンツがつくられる。語学力は本業のビジネスを広げるために有効活用される…それが、自分にとって最適なかたちなのかなと思っています。

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「なんちゃって日本語」業者にムカつく理由

こんばんは、Manachan@北京出張中です。

ここ北京では、エキサイティングな仕事と、素晴らしいグルメで充実の日々を送っておりますが、その話題は次回以降に回して、今回は「日本語コミュニケーション能力」のテーマで書きます。

海外不動産関連の仕事をしていると、普段使う言葉は英語か、物件所在地の現地語になることが多いですが、たまに、日本語が使えるケースがあります。不動産仲介業者、管理会社、弁護士…といった人々が海外在住の日本人だったり、あるいは日本語堪能な外国人であった場合がそれです。

「海外なのに相手が日本語使ってくれるなんてラクじゃん」と一瞬思うけど、甘い!彼らと日本語でメールのやりとりをしばらくすると、結構な違和感を感じます。端的にいうと「ムカつく」んです。

お互いの立場としては、彼らが「業者」で、私が「客」あるいは「客の代理人」としてやりとりすることが多いですが、彼らは日本の民間事業者なら「ありえない」レベルの、相手に嫌われるコミュニケーションをすることがあります。典型的なパターンは3つ。

1、「客の言い分を聞くより先に、自分の言い分を言う」
⇒(独白)そんなのお宅の事情で、客の知ったことじゃないだろ!と思う。

2.「自分が客に対してできることを言う前に、最初から”できません”を言う」
⇒(独白)いろんな制約があるのは分かるよ。でもそれ以前に、客のために何かできるのを考えるのがおたくらの仕事でしょ?と思う。

3.「相手に要求する時に、ストレートに言う」
⇒(独白)日本では「大変申し訳ありませんが、かくかくしかじかの事情で、~していただけたら幸いです」と前置きをするのが普通。内心で申し訳なく思ってなくても、相手に受け入れられるためのそれが最低限のマナー。

上の内容を、日本語じゃなくて、英語で言ってたら、多分そんなに問題はないのですよ。

私も英語圏で長年仕事してましたけど、業者が客に対して「自分の言い分から先に言う」、「要求をストレートに言う」のは普通だったし、最低限の礼儀ある言葉さえ使えば問題にはならない。

でも、業者が日本語を使って日本人客と話した瞬間、「磁場」が変わります。自動的に「日本の業者と客」の関係になり、TPOや相対的立場に応じたコミュニケーション能力が求められ、その観点から判定されて、好かれたり嫌われたりするのです。

業者側には日本社会で当然に求められる配慮や言葉遣いが、暗黙のうちに要求され、それができないと「使えねえ業者」、「失礼な業者」の烙印を押されるのです。

その点の機敏を、海外に長年住んだ方は、分からないことが多い。他の言語圏で暮らしている以上、仕方ないことではありますが、せっかく日本語を使ってサービスしても、日本語を適切なレベルで使いこなせないことのマイナスが目立ってしまうのです。

とはいえ私は、日本式のコミュニケーションが他の文化圏のそれより良いとか、優れているとかは、これっぽっちも思っていません。特に業者と客の関係になった時、日本のコミュニケーションはフェアじゃないと感じる面も多い。

日本語には、いろんなお作法があって、いろんな配慮をしなくちゃならず、面倒くさい。これが英語や中国語だったなら、どんなに楽だろうかと思うことも多々あります。

ですが、日本人を客としてビジネスをすると決めた以上、特にサービス業の場合、日本語コミュニケーションを高いレベルでこなす能力は、欠かせません。

サービス業は、人と人とのやりとりを通じて、価値が実現される産業です。言いかえると、相手を満足させて、良い気持ちにさせて、お金をもらう性質の仕事です。だから、貧弱なコミュニケーションで下手こいたら致命傷になる可能性がある。その点は極めてシビア。

〇「日本語で用件が伝えられるスキル」と、「日本語のやりとりを通じて相手を満足・安心させるスキル」とは、レベルが違う。

〇サービス業をやる場合は、暗黙のうちに、後者のレベルが求められる。前者のレベルしかないと、トラブル、クレームのもとになる

私は海外に長年住んだあと、日本に帰って客先常駐のプロジェクトマネージャーをやって、わがままで横暴な客とのやりとりに、かなり苦労しました。悔しい思いもたくさんしてきました。

その原体験があるから、声を大にして言いたいのです。コミュニケーションスキルが足りなければ、問題を直視して、克服しなければならないことを…
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タイの文化と人々が面白い…

おはようございます、Manachanです。いつもは不動産投資の話題ですが、今回は趣向を変えて、「語学と文化」ねたで書いてみます。

 

私は昨年4月に、東京・飯田橋の学校で、タイ語のプライベートレッスンを始めました。学習のきっかけは、昨年7月にバンコク、今年1月にパタヤ・シラチャーで不動産マーケット調査をするにあたって、タイ語の基本的な読み書き会話ができた方が便利という理由でした。実際、むちゃくちゃ役に立ちました。バンコク都心を少し外れると英語がほぼ通じない、タイ文字ばかりの世界になりますから。

で、蓋を開けてみれば、タイでの不動産マーケット調査が終わっても、相変わらず学習を続けています。先生にも恵まれ、楽しいから続けているんですよね。私は出張多い身ですけど、東京にいる時は、1~2週間に1度のペースで、2時間のレッスンを受け、その事前学習に2~3時間くらい費やしています。

40代半ばを過ぎると、記憶力が落ちてきて、「単語4つ覚えて、3つ忘れる」みたいな効率の悪さですが、自分のペースで学習続けていると、頑張れば文章もそれなりに読めるようになるものです。

 

私のタイ語は、いま中級レベル。「読み」を中心に学習しています。普段は、日本で出版されている「中級タイ語総合読本」と、

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タイ本国で外国人向け学習教材として出版されている「UTL (Unity Thai Language Shool、ユニティタイ語学校)」のプリントを併用しています。

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「中級タイ語総合読本」の方は、少し古風な教科書といった感じの読み物、タイの地理、気候、民族、観光地、家屋、結婚、家族、葬式など、スタンダードな内容を、当たり障りのない言葉で扱います。私が読むと、ちょっと退屈…

一方、UTLの方は対照的に、「生きたタイ語の読み物」。タイ人ライターが、皆さんの関心あるトピックについて、いま普通に使われているタイ語で書いた、1500字位のエッセイで構成されています。こちらの方は、読んでてとても面白い。ブロガーの知識欲、文章表現に対する興味を、十分満足させてくれる内容です。

これまで読んだUTLのエッセイのなかで、一番好きな文章がこれです。思い切り意訳して日本語で書きますね。

 

タイのやくざとヤンキー」(นักเลงโต)

昔、タイの農村ではどこも、「盗賊」が悩みの種でした。特に裕福な村では、いつ盗賊に襲われて大事な財産を盗られるか分からず、不安で夜も安心して眠れませんでした。警察など、ろくになかった時代でしたから、どの村にも、壮健な若者からなる「やくざ組織」があって、暴力には暴力で対抗することで、村人の財産を守っていたものです。

当時、タイの村々にいたやくざ者は、命知らずでケンカが滅法強く、人々の畏敬の的でした。また、子分や仲間がたくさんいて、ケチケチしない「気前の良さ」が身上でもありました。当然、暴力は振るいますが、村に欠かせない大事な役割を果たしていたのです。

時代は下り、社会が都市化・組織化されてくると、「古き良きやくざ者」の居場所が、だんだんなくなっていきました。今日のタイ農村では、「やくざ者」は単なる「チンピラ」「ヤンキー」の類に成り下がり、単に乱暴な連中というネガティブなイメージになりました。農村の生活は退屈で、若い身体を持て余してしまいますから、ヤンキーの兄ちゃんたちは、スリルと興奮を求めて、隣り村の水牛を盗むなどの悪さをします。なお、タイの近隣諸国でも、同じような「やくざ者」はたくさんいます。

 

読んだ感想…何だか、日本とよく似てますね。タイのやくざ者気質は、日本の「任侠の世界」を彷彿とさせます。「堅気には迷惑かけねえ」、ご近所に優しい「その筋の方々」は、今日でも日本各地にいますよね。

現代だと法律が整備されるので、彼らはどうしても「反社」指定されたりして、居心地が悪くなるものです。タイ版「農村ヤンキー」も、構図的には日本と似てますね。日本の田舎ヤンキー、さすがに水牛は盗まないけど、改造したバイク乗り回したりして、退屈な日々にスリルを求めようとしているわけで…

 

あと、この文章も好きです。

 

タイ人の教育」(การศึกษาของคนไทย)

昔、タイの農村には学校がありませんでした。子供たちは、掃除洗濯、炊事、野菜の育て方、家畜の扱い方など、生きていく上の知恵や技能を、親や年長者から自然と学んだものです。

当時は、「お寺」が教育機関の役割を果たした面もあります。タイは仏教の国ですから、仏教寺院はどの村にもあり、読み書きのできる「僧侶」がいます。男の子はお寺に住み込んで、お寺の仕事を手伝いながら、読み書きや礼儀作法を習うこともありました。なお、これは男の子だけの特権でした。女の子はお寺に住み込むことは許されず、読み書きを習う機会もほぼありませんでした。

ラーマ3世の時代(1850年頃、江戸時代末期)に、タイで初めての学校ができました。これは皇都バンコクの王宮内に設置され、王族の子女しか学ぶことはできませんでした。時代は下り、ラーマ5世の時代(1900年頃、明治後期)になって、王族だけでなく一般人男女にも学校教育の機会が開放されましたが、結局、子供に学校教育を受けさせるのは経済力のある家庭に限られました。

今のような現代的な学校制度が確立したのは、1960年頃です。今日のタイでは男女の区別なく、誰もが学校に通い、読み書きができて当たり前という状況になりました。

 

感想…教育をめぐるタイの話を聞くと、やはり、日本の風景とダブってみえます。学校制度の確立以前、農村のお寺が教育機関の役割を果たしたのも、また、教育機会が男の子に偏重していたのも、日本と似てますし、また、タイで学校制度が確立した時期や、発達の経緯も、日本と大きな差がないですね。

 

あと、「石油の値上がりで生活が苦しくなった時、学校の先生が子供たちと一生懸命エネルギー節約の方法を考える話」とか、「タイ人が憧れる職業の話」とか、「タイ人の敬愛を一身に集める王室の話」とか、「庇(ひさし)を貸して母屋をとられた話」など、UTL教材には他にも良いエッセイがいろいろあります。

これ読めば読むほど、タイの文化や人々が、自分にとって身近な存在になってきますね。西洋の読み物も好きですが、タイの場合、田畑とかお寺とか、お祭りとかがいつも出てきて、日本の風景と似ているからイメージしやすい。王室(天皇)を敬う心とか、農村が都市化されて近代住宅になっていく風景とか、どんどん複雑になっていく今日の社会、現代ならではの人々の悩みとか…いろんな意味で、タイは日本を映す鏡と言っても良い。

 

チャオプラヤー河に、上流から椰子の葉や実が流れ来る、常夏の国タイ。日本から遠く離れて気候風土も違うけど、水田農耕をベースにした、同じアジアの国で、仏教や王室など共通点も多い。タイの言葉を学んでみると、「我々に似ているんだなあ~」と、さらに親近感がわいてきます。これからも学習を続けようと思います。

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「話せるだけ」じゃ困ります~多言語教育はつらいよ

こんばんはManachanです。

数日前から、家族とともにオーストラリア・ケアンズに滞在しています。仕事はほどほどに、日がな一日、子供たちと過ごしているので、ブログも自然、「育児」ねたが多くなる今日この頃です。

今回の日記は前回(言語技術者のぼやき)に引き続き、「多言語教育」に関して考察してみたいと思います。

 

ソフィアちゃんやポニー君は、子供の頃から、英語や中国語ができて羨ましいわねえ」と、周囲の人からよく言われます。確かに、普段の家庭生活で三か国語(日、英、中)が入り乱れる環境で過ごせるのは、日本でもオーストラリアでも、得難いことだと思います。また子供の言語習得能力は高いですから、話し言葉に関しては「日本語と英語が両方ネイティブ」の上に、「中国語も聞いて分かる」状態が実現できています。

でも、実際に子育てしている親の立場からいうと、「話し言葉なんて、大したことないよ」、「本当に大変なのは学校の勉強」と言わざるを得ない…

 

それを、Spoken Language(話し言葉)とAcademic Language(学習言語)という、二つのキーワードを使って説明してみましょう。

子供に多言語教育させたい親は多いと思いますが、真の意味でマルチリンガルにするには、Spoken LanguageとAcademic Languageの両方を習得させなければなりません。特にAcademic Languageはものすごく大事で、これが中途半端になってしまうと、大人になった時、「○○人(日本語人?英語人?)として普通の社会生活」ができなくなり、就職や進学にも支障を来たしてしまいます。

世の中、「英語と日本語を流暢に話すことができれば日英バイリンガル」だとみられることがあります。でもこれは、Spoken Languageが上手にできるだけの話にすぎません。そんな人でも、漢字の読み書きがからきしダメとか、英文エッセイを書いてもスペリングや構文が滅茶苦茶だったり、私はそんなケースを結構見聞きしてきました。つまり、Academic Languageの習得に失敗しているわけです。こういう人は、日本でも英語圏でも就職に苦労します。

 

私の実感からいうと、

・多言語教育のなかで、Academic Languageの習得は、全体の9割以上の労力を要する。
・話し言葉で数か国語を操る子供でさえも、Academic Languageは一つしか持つことができない。
・大体、小学校5年生くらいまでに、Academic Languageを決めなければならない。

 

東京都内に住む、うちの子供たちは、普段は「区立の小学校」で日本語の教育を受け、土曜日だけ「英語の補習校」に通っています。つまり、Academic Languageを「日本語メイン、英語サブ」にしています。

上の子(ソフィア)は小学5年生ですが、この歳になると、「英語の補習校」をやめる子がたくさん出てきます。その理由は、「インターナショナルスクール」で英語の教育を受けるから…Academic Languageを英語と決めた場合、日本では小学校5年位までに始めないと間に合わないと、多くの親が判断しているのです。

 

そういう子供たちは、日本の小学校にも行かなくなりますし、数学、理科、社会、音楽、図工など各教科を、英語でこなすことになります。目指すのはもちろん、英語圏での進学。もちろん、日本に住んでいるのでSpoken Languageとしての日本語は維持できますが、Academic Languageとしての日本語能力は、漢字の読み書き含めて、とりあえず小4で止まってしまいます。

そういう子たちが、Academic Languageを含めて、真の日英バイリンガルになるには、まず英語で高等教育を受け、抽象的な概念や思考を学べるようになってから、日本語を学び直すしかありません。もちろん、小4まで日本で教育を受けている分、全くの初学者よりは断然有利ですが…英語圏にいて、漢字のたくさんある日本語を学び直すことが決して簡単ではないことは容易に想像がつきます。

 

我が家に関しては、ソフィア(小5)のAcademic Languageを日本語にすることを決めました。今後当面、東京に住むわけだから、日本語の教育の方が断然やりやすくて低コストだし、また我が家には「中国語」という言語要素もありますので、漢字を多く含む日本語で教育した方が、将来、中国語へ横展開するにも有利だと考えています。

ただ、この子は日本語にしろ英語にしろ、学校という組織に合わない性分。不登校問題も起こすので、親としては苦労が絶えません…

一方、ポニー(小2)に関しては、Academic Languageを英語にする目もまだ残っています。この子はお姉ちゃんに比べて学校や勉強への適性が高く、日本語も英語も成績はまずまず。どちらを選ぶか、今後、2~3年かけてじっくり考えます。

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