グローバル不動産

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海外不動産、税理士に丸投げされても…

こんばんは、Manachanです。今回は、海外不動産投資に欠かせないパートナー「税理士」にフォーカスして書きますね。

「日本と海外、両方の税務申告実務に通じ、個人投資家に対して最適な税務アドバイスを行うことのできる国際税理士」は、日本人のグローバル資産形成に重要な役割を果たすはずです。が、現時点ではニーズの大きさに比べて人材が育っておらず、まだまだ未開拓な分野といえます。

日本と海外、両方の税務が分かる人が世の中に少なく、よしんば居ても法人向けで料金も高額だったりします。我々日本居住の個人投資家にとっては、「海外での申告、誰に聞けば正しい情報を得られるのか分からない」という悩みがあります。逆にいえば、これから発展余地が大きい分野ともいえましょう。優秀な税理士がいま参入すれば、間違いなく、「ライバルの少ないブルーオーシャン」だと思います。

 

ところで、日本の居住者が海外の不動産を買う場合、物件所在国と日本と、両方の国で納税する義務が生じます。

税制や税率はそれぞれの国で違いますが、世界中の多くの国では、日本で不動産持つのと同様の税金があります。購入時には印紙税や不動産取得税、保有時には固定資産税や所得税、売却時にはキャピタルゲイン税(譲渡益税)が、その代表的なものです。

海外で上記の税金を納めた後、さらに日本の確定申告で納税しなくてはなりません。但し、日本人が不動産買うような国は、たいてい、日本との間で租税条約を結んでいるので、原則として、二重課税にはなりません。具体的には、日本の確定申告の時、海外で納めた税金を「外国税額控除」を使って、差額分を納付、あるいは還付してもらいます。トータルで考えれば、結局、日本の税率で納税することになるわけです。

 

海外不動産セミナーやると、「税金の申告はどうやればいいのか?」は、よく聞かれる質問です。これ、真面目に考えると、回答するのがとても難しい質問です。

私は税理士資格を持っていない一般投資家なので、税務実務を代行したり、アドバイスすることは法律上できません。だから、「自分の場合は、こういう考えに基づいて、こういう申告を行っています」という程度の回答しかできず、それ以上詳しい内容については、「プロの税理士に聞いてください」と言う以外にないのですが、

「じゃ、具体的には誰に聞けばいいの?」というと、困ってしまいます…なぜなら、

 

・海外不動産セミナーに来る方の多くは、日本国内ですでにアパマン何棟か持っている投資家で、すでにお抱え税理士が居るケースが多い。ただ、彼らは当然、日本の税務のことしか分からないので、申告対象に海外の不動産が入ってきても、「それを、日本の税務申告上、どう処理するか?」位しかできない。

・海外(例.アメリカ)での不動産申告は、その国の税理士にお願いすることになるが、彼らとて、知っているのはアメリカの税務だけで、日本の税金に対する知識はほぼない。

・日本の税務は日本で最適化でき、アメリカの税務はアメリカで最適化することはできても、両方をトータルに最適化する税務アドバイスのできる専門家は、私の知る限り非常に少ない。

 

でも往々にして、投資家が税理士に期待する具体的な内容は、「日本とアメリカ、両方を最適化する税務サービス・アドバイス」だったりします。でも、これは極めて専門的かつニッチな仕事で、誰にもできるわけではありません。たとえば、

 

・日本国籍者がアメリカの不動産を購入する際の名義は、「個人名」、「日本の法人名」、「アメリカの法人名(LLC)」と、3つの選択肢がある。

・上記3つのうち、どれを選ぶかによって、日本とアメリカでかかってくる税金の負担が違う。たとえば、

1)日本側では…個人名で買うと、所得税(総合課税)、譲渡所得税(分離課税)、住民税などがかかってくる。法人名で買うと、それらの負担がない代わりに、法人税や事業税がかかる
⇒これは、日本の税理士が考えてくれます。

2)アメリカ側では…日本の名前(個人名or日本の法人)で買うと、アメリカ側の所得税(連邦税+州税)や源泉税、キャピタルゲイン税(=譲渡所得税)がかかるが、アメリカ法人(LLC)で買う場合、源泉税やキャピタルゲイン税を回避する方法がある
⇒これは、アメリカの税理士が考えてくれます。

3)でも、日本の税とアメリカの税をトータルで考えて、3つのうちどれを選べば一番トクかと問われると、たぶん、どちらの専門家も答えられない。

 

あと、日本とアメリカで税理士を使ったとして、両国の税理士の言うことが違っていた時の調整も大変ですが、これもオーナーが総合的に判断しなければなりません。

私は以前、こんな体験をしました。アメリカの税理士が、アメリカでかかる税金をゼロにするために、いろいろなアイデアをくれるのですが、その中に、

 

・BVI(英国領バージン諸島)法人を使って完全免税にするスキーム

 

が含まれていました。具体的には、「資産規模が一定以上になると、アメリカ国内のLLCだけでは完全免税にできないので、タックスヘブンとして有名なBVIに法人をつくり、その傘下にいくつかのアメリカLLCを持たせることにより、親会社も免税、LLCも免税で、とてもハッピーでしょ♪」と自信満々のご説だったのですが、

でも、彼がそれを言う時、私が日本の居住者で、日本の税金を払わなきゃいけない立場であることが、すっぽり欠落しています。自分が代表をつとめるBVI法人なんかつくった日には、「タックスヘブン税制」が適用されて、結局、日本の税率を払わなければなりません(=BVI法人で上がる受動的所得が日本で雑所得として課税されてしまう)。

…そういうこともあるので、日本とアメリカ、両方の税制を深く理解した上でアドバイスをしてくれて、かつ申告実務をリーズナブルな価格でやってくれる、知恵袋的な専門家が欲しいと、いつも願っていますが、現実はなかなか難しいですね。今後長期にわたり、懸案事項になるでしょう。

 

繰り返しになりますが、海外不動産セミナーで、購入後の税務申告について質問を受けた際、「専門の税理士に聞いてください」という答えでは、本当の意味で質問に答えたことになりません。税理士だって、問題丸投げされても困ってしまいますよね。

とても難しいこととは思いますが、もし可能であれば、「日米双方の申告実務に通じた、○○税理士を紹介できます。費用は○○かかります」位のレベルの答えは欲しいところですね。

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海外不動産「誰から買うか」を卒業しよう

こんばんは、Manachanです。今回も、海外不動産ねたで、書きたいことを遠慮なくガッツリ書きます。

「海外不動産は、何を買うかよりも、誰から買うかが大事」だとよく言われます…確かに、海の向こうの、法律も国情も言葉も違う場所で、実物不動産を買うわけです。些細なトラブルであっても発生した場合、現地に飛ぶ必要が生じ、時間も費用も予想外にかかることがあります。しかも現地の言葉が話せない場合、オーナー本人では直接対応が出来ず、途方に暮れてしまいます。だからこそ、オーナーに降りかかる難題や試練を、ちゃんとガイド・サポートしてくれる人が絶対に必要で、その役割は通常「販売業者」が担います。

また、トラブルに至らなくても、売買契約まわり、銀行口座開設、現地デベロッパーや管理会社との調整など、オーナー独力では普通できませんから、その役割を、販売業者に期待されるのは当然ですよね。

オーナーが海外物件購入を決めてから、安定的に稼働するまでの間は、販売業者のサポートが絶対に必要で、その仕事の質やコミュニケーションの善し悪しが、物件収益性や満足度に直結するという意味でいえば、「誰から買うかが大事」なことは、異論がありません。

でも、もう少しよく考えてみましょう。

「誰から買うかが大事」なのはその通りだけど、「何を買うか?」は、もっと大事ではないですか?

 なぜなら、「不動産」を買うわけだから…

分かりやすく、日本不動産の例でお話ししましょう。たとえば、「5年前に、横浜市内でマイホームを買ったとします。あなたは、当時物件仲介した会社のセールス担当者と、今でもやり取りしてますか?」

あるいは、「あなたが東京都内で下宿して、オーナーに家賃を払っていたとします。そのオーナーが、どこの会社からこの家を買ったかという事実が、賃料に影響すると思いますか?」

どちらも、答えはNOだと思います。横浜のマイホームも、都内の下宿も、全ての不動産は実物資産、つまり「モノ」であり、「モノとしての実力」で収益を生みます。オーナーが誰か、どの業者から買ったかなんて、基本的に関係ありません。少なくとも「立地」や「間取り」、「周辺の賃料相場や、住宅の需給バランス」に比べると、はるかに些末なことです。

言い換えれば、オーナーや仲介業者といった、属人的な要因に左右されないのが、不動産の本質であり、他の投資商品と比べた際に際立つ、独自の安定感なのだと思います。

民間企業の株式なら、社長の実力・資質は株価に影響を及ぼす大きなファクターでしょうが、不動産は違う。極端な話、オーナーがどんなに怠け者でボンクラでも、JR恵比寿駅前に人間の住めるマンションを持っていれば、借りる人、買う人は必ずいるし、着実にお金を運んできてくれる…それこそが不動産。この性質は、物件が日本にあっても、海外にあっても基本は同じことです。

たとえ、買うモノがとっつきにくい「海外の不動産」であっても、私たちは「誰から買うか?」よりも、「どの場所で何を買うか?」をメインに投資判断したいものです。

仲介業者さんの人間性がいくら素晴らしく、勝手知らぬ海外で信頼できるパートナーに見えるからといって、それだけの理由で物件を買うものではありません。その人から収益の劣るカス物件、あるいはフツ―な物件を割高な価格で買ってしまったら意味ないし、挽回が難しくなりますから。

あと一つ言うと、仲介会社とのパートナーシップは、往々にして、不動産の寿命よりはるかに短く、儚いことを知らなければなりません。

不動産の保有・運営は、通常、数年~数十年の中長期にわたりますが、その間に、人間はいとも簡単に変わってしまうものです。業者さんも変われば、自分も変わる…海外不動産の世界で特によくあるパターンは、

・業者さんは、お金に困ると、人変わりする。
・逆に、儲かりすぎても、人変わりする。
・不動産が特段好きじゃない業者は、期待より儲からないことが分かると、「やーめた!」と言って、放り出す。

私は、パートナー業者の心変わりリスクを減らすために、「不動産業界でのキャリア」、「社長が不動産をどれだけ愛しているか?」、「業績が悪化しても持ちこたえられるだけの管理戸数や資産規模があるか」などのファクターを重視しますが、それでも、5年10年もの間、彼らと良い人間関係を続けられることは稀です。

でも、業者との関係が壊れても、幸い、不動産は「モノ」であり、「モノとしての戦闘力で稼ぎ続ける」ものなので、私たちオーナーはそこで救われるのです。

常に流転変遷する人間同士の関係よりも、多分ずっと確かで、長期間、安定収益をもたらしてくれる不動産。その「モノ」としての実力を、投資家として、ずっと見つめ続けていたいと思います。
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日本人好みの海外不動産とは…

こんにちは、Manachanです。今回は、「日本人が愛する海外不動産」というテーマを、ライトなタッチで書いてみます。

私は、海外不動産の情報を仕入れに、定期的に「中国」を訪れています。つい先週も北京と上海に行ってました。「投信1」のコラムにも書きましたが、この巨大な隣国には、

 

・世界で一番、海外の不動産を買ってる「お客」がいる、「巨大市場」がある。

・その強烈な購買力を求めて、世界中から、不動産情報が集まる。

 

中国に比べれば、日本の海外不動産マーケットなんて微々たるものだし、情報も質・量ともに乏しい。でも、日本からわずか3時間、飛行機に乗っていけば、そこには溢れんばかりの「情報」がある、渡航コストも安い…行かない理由はない。

北京市内某所で、英国ロンドンの物件だけを扱うショールームに行きましたが、そのサイズ、来客数の多さに唖然としました。とにかく、目の前でガンガン売れるわ売れるわ!彼らはロンドンだけ買ってるんじゃなくて、アメリカにもカナダにも、オーストラリアにもニュージーにも、タイにもマレーシアにも日本にも、スペインやポルトガル、ギリシャやドバイ、英国地方都市でもたくさん買ってるから、ざっとみて、中国の海外不動産マーケット規模、「日本の20倍」はありますかね。

あれを見ちゃうと、「俺たち、なんてマーケットの薄いところで商売してるんだろう」と、一瞬悲しくなりますが、でもよく考えたら、「20倍のマーケットを、40倍のライバルが食い合って、熾烈な生存競争してるんだろうな」と思うと、少し気が楽になります。要は、「ライバルの少ない日本で海外不動産の第一人者」を目指せばいいんですよね。

 

ところで、いま中国人が地上で一番、不動産を買ってるために、「中国人客向けに最適化された不動産物件」が、世界中に溢れています。たとえば、

 

・ポルトガルのリスボンで、53万ユーロで買えるタウンハウス (注.ポルトガルの永住ビザは、50万ユーロ以上の不動産購入が条件)
・ギリシャのアテネで、28万ユーロで買えるアパート (注.ギリシャの永住ビザは、25万ユーロ以上の不動産購入が条件)
・アメリカのラスベガスで、51万米ドルで買えるホテルコンドミニアム (注.アメリカのEB-5ビザは、50万米ドル以上の不動産購入と、プラス諸条件あり)
・カリブ海のドミニカ共和国で、23万米ドルで買えるリゾートコンドミニアム(注.ドミニカでは、20万米ドル以上の不動産購入でパスポートが取れるみたい)

 

こうした、「買えば永住権ついてくるよ」的な商品を、大陸在住の中国人は好むようです。あるいは、永住権と直接関係なくても、中国市場にだけ紹介され、オーナーもほぼ中国人ばかりというプロジェクトも、世界中にあります。オーストラリアのメルボルン某所とか、マレーシア・ジョホールバル沖合の人工島とか…

最近は中国の外貨送金規制が厳しくなり、業者の思惑ほどは売れないプロジェクトが多いらしく、「同じアジアの日本で売りたい」という要望も出るようになりました。私も彼らから結構な数の相談受けてるんですが、正直、成功しそうなものは少ないです。なぜなら、

 

・同じアジアでも、中国人と日本人の嗜好は天と地ほども違う。

・特に、中国人向けに最適化した物件は、たぶん、日本人が一番嫌うパターンになる。

 

中国人向けの物件、世界中で見てますけど、「おらおら~、物件つくったぜ!永住ビザもつけたる数戸まとめてどや!」みたいな、ガサツで大雑把な企画が多い。これ、日本人客が一番敬遠するパターンだと思います。ゴテゴテに飾った内装も多いし、カルチャー的に売り込みもしつこいから、そのまま日本に持ってきても成功しないだろうな。

 

では、日本人が好むタイプの物件とは何か?

 

・小ぎれいであること(必須!)

・内装はシンプルで質素

・センスの良いソファや籐家具、小物など、気が利いた演出をしているもの

 

こうした、日本人好みの「small and immaculate」な物件は、大陸ヨーロッパのアパートメント(中国人向けじゃなくて、地元民向け)では結構多くみますね。あとカナダやオーストラリア。アジアだとタイあたりに多い印象。

タイといえば、大手デべのサンシリが日本で売り込み攻勢かけるようになりましたが、同社は日本人が好むテイストの物件をたくさんつくってるから、結構成功するような気がします。

 

あと、日本人が海外不動産にいくらの金を払って買うかに関しては、物件所在都市のブランド価値と大きな相関関係があるような気がします。

 

・ネームバリューの余りない海外都市では、「安い物件」か「投資価値のある物件」が売れる。

・ブランド価値の高い海外都市では、「憧れ」ファクターがある分、「値段の高い物件」が売れる可能性が十分ある。

 

ブランド価値の高い都市や地域・・・アメリカだと、ハワイ、ニューヨーク、西海岸、フロリダかな。ヨーロッパだと、月並みだけどロンドン、パリ、あとイタリア、スペイン、ドイツといった国名もポイント高い。ガウディのある「スペイン・バルセロナ」とか、物件価格がお手頃な割に人気抜群なので、早く商売にしていきたいです。あとスイスとかウィーン、ギリシャとかもやってみたい。

カナダやオーストラリアは、いつも根強いファンがいますね。シドニー、メルボルンとか、地味にブランド価値高い。アジアだとタイやバリ島、固定ファンが多くて人気落ちません。

セミナーで詳しく説明しなくても、「都市名・国名」だけで、憧れとか、ポジティブなイメージを物語ってくれる場所っていいですね。また商売的にも大きな発展チャンスがあるのだと思います。

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海外不動産にタックスヘブンは似合わない

おはようございます、Manachanです。

前回のブログ(海外節税物件とモルヒネ依存症)では、日本の税法上の「快速減価償却」を使って節税できる海外不動産の実例をあげました。確かに少しは節税できるのかもしれませんが、バランスシートやキャッシュフローなど、投資全体のバランスを考えると余り推奨できないというのが私の考えです。つまり、

「個人レベルで、いろんなテクニックを駆使しても、現実的に節税できるのはほんの数%~10%」
「その分を、業者が価格に上乗せしていたら、節税メリットが吹き飛んでしまう」
「購入後数年間のキャッシュフローをみると、節税利益を先食いする分、その後がつらくなる」
「国税を大量に還付するので、税務調査に入られるリスクが大きい」

→結論:そんな不自然なことやる位なら、素直に、収益の上がる良い物件買って、堂々と納税した方がマシじゃん!

 

ところで、日本の税法ではなく、さらに税率の安い外国の税率を使って、不動産取得と節税を組み合わせようぜ、という考えもあります。最近めっきり少なくなりましたが、数年前は、

「香港、シンガポール、オーストラリアなど、相続税の無い国で不動産買って、ついでに家族で移住しようぜ」という、タックスヘブン業者のセールストークが盛んに行われた時期がありました。当時は、

・被相続人と相続人が共に、5年以上、海外居住を続ければ、(日本の税法上)非居住者ステータスが得られる。
・非居住者なので、日本の相続税や贈与税を払う必要ははい。
・しかも、居住国の法制上、無税で相続・贈与が認められる。

 

しかし、平成29年の税改正によって、相続関係者の海外居住期間の要件が5年から10年に延長され(リンク)、上記のスキームは一気に敷居が高くなりました。私の交友範囲でも、2011~12年頃にシンガポール等に移住した方々が、いま続々と日本に帰国しています。皆、異口同音に、「相続税タダにならなかった、資産管理法人つくったけど無駄だった、シンガポールの物価高が耐えがたかった」等々…

はたからみて、「この5年間、節税なんて考えず、日本で真面目にビジネスに取り組んだ方が、結局ずっとお金になっただろうな」…と思われる方々ばかりです。

 

「海外に資産を持ち、日本より安い税率で効率よく回し、可能なら相続税も回避したい」というのが、多くの投資家にとって理想なんだと思いますが、残念ながら、海外の安い税率を使って投資するのはますます難しい時代になってきています。

結論から先にいうと、日本に住み、日本国籍である限り、多少の調整はあっても結局は日本の税率で課税される…それを前提に海外投資プランを考えるしかありません。

 

その背景には、来年から日本を含むOECD諸国で実施されるCRS(Common Reporting Standard、共通報告基準)があります(リンク)。これ、ものすごく単純化して言うと、「世界共通マイナンバー」のようなもので、国をまたぐ資金の流れや、国籍所在国以外でつくった口座情報が、各国の税務当局間で共有されます。日本人の場合は、香港→カンボジアなど、外国間でお金を動かしたところで、結局、日本の国税にレポートされる可能性があるわけです。

各国税務当局によって、税金回避の道がどんどん塞がれている以上、どの国の国民であっても基本的には同じ構図です。たとえばオーストラリア国民がアメリカや日本に不動産を買って、オーストラリア以外でお金を動かしても、本国の税務当局に通報される点では日本人と全く同じわけで、結局世界中どこに居ても、税金からは逃れられない時代になりつつあります。

 

少し視点を変えて書きますね。日本人が海外不動産を購入する場合、課税の根拠になる要素は、3つあります。

1)どの国の国籍であるのか?
2)現住所はどこか?
3)不動産はどの国にあるか?

 

1)と3)については、動かせません。ですので、節税できる余地があるとすれば、2)だけです。たとえば、

A)「現住所を税率の安い国に置く」
B)「どの国の居住者にもならない」(PT=Perpetual Traveler)
C)「資産管理法人を税率の安い国(タックスヘブン)に置いて各国の不動産を保有させる」等々…

 

上記のうち、一番敷居の低いのはC)ですが、これがCRS発動によって、税務的には意味のないものとなります。残るはA)とB)ですが、私からみて、どの選択肢も魅力的に感じません。

A)→相続税のない国に不動産買って移住しても、家族揃って10年以上居住しなくては非居住者扱いにならない。
B)→家族持ちには非現実的だし、PTだとビジネス上も信用されないリスク大。

 

なお、「日本国籍を放棄して外国の国民になる」なら話は別ですが、あえてやる意味を感じません。日本は住みやすいし、日本パスポートは使い勝手よくて便利。それに、家族や親兄弟が皆日本にいるのに、日本入国のたびに外国人の列に並んで在留カードをチェックされる情景は、ギャグ以外の何者でもない。

それに何より、自らが日本人を捨てて外国人になる選択をしたところで、結局、その国に税金を納めることになるのです。だったら、俺は日本人のままでいいや。

結論、グローバル視点での節税回避は、トヨタ自動車みたいなグローバルビジネスならともかく、個人投資家レベルは現実的ではないと思います。それよりも、ちゃんと収益のあがる海外物件を選んで買い、資産を増やし、日本国の一員として日本の税金を払っていくスタンスでいくしかないのだと思います。

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海外の家賃保証物件って実際どうなの?―後編

こんばんはManachanです。いつもご愛読ありがとうございます。

先ほど、Lifull Homesさんの海外不動産セミナーで講演してきました。今回、出展していた販売業者さんの大多数が、「家賃保障」か「買取保障」つきの物件を売っていたことが非常に印象的でした。現時点では、「家賃保障・買取保障つきの新築物件」か、「減価償却狙いの築古物件」が、売れる海外物件の条件であるようですね。

いま旬な、この販売スタイルを、私の視点でバッサリ斬る!… もとい、整理して解説しますね。

 

前回(前編)では、海外不動産「家賃保障」の裏側のからくりについて解説しましたが、今回は主に、「買取保障」に関連した内容をお伝えします。最重要キーワードは、

二次市場(中古流通市場、Secondary Market)

 

二次市場とは何か?まず解説しますね。

不動産として市場流通する「建物」は、まず、「建設会社やデベロッパー」が供給して、初回購入者に販売されます。販売価格は、まず供給者が決めて、売れ行きに応じて値引きしたりして、市場メカニズムで価格形成されます。これが「一次市場」もしくは「新築流通市場」と呼ばれるものです。

ところで不動産は息の長い商品で、通常、数十年~数百年の寿命を持ちます。その過程で、何度も所有者が変わるのが普通です。「現オーナー」から「別のオーナー」に、中古物件として販売される時、立地、築年、建物コンディション、間取り、土地面積、融資環境などの要因を考慮し、市場メカニズムで価格形成されます。これが「二次市場」または「中古流通市場」と呼ばれます。

 

日本では、不動産の新築(一次)市場と中古(二次)市場は明確に分かれています。「新築市場」の流通価格は高く、「中古市場」になると、築年に応じてどんどん安くなるのが特徴です。

2011年、東京都区部マンションの統計をみると、一目瞭然ですね。

【一次市場】
新築価格 5339万円

【二次市場】
築1~5年 4742万円(新築時の88.8%)
築6~10年 4241万円(新築時の79.4%)
築11~15年 3810万円(新築時の71.4%)
築16~20年 2771万円(新築時の51.9%)

 

日本の場合、中古物件になると値段は下がりますが、逆にいえば、「値段さえ下げれば買い手は必ず見つかる」ので、「二次市場」はしっかり存在するといえます。6年前(2011年)時点では「築20年の中古は新築の約半額」というデータでしたが、今では安い価格を求めて中古を買い求める人が増えたので、築20年で状態の良い物件なら「新築時の6~7割の価格」でも十分買い手がつく印象です。

二次市場が存在し、かつ売買データが十分な数あれば、「○年後の想定販売価格が○○○○万円」といった予測が可能になります。保有期間中の家賃収入と合算すれば「全期間利回り」や「IRR(内部収益率)」の算出も可能。たとえばリーウェイズ社のGateというサービスは、人工知能によるビッグデータ解析を使って、日本全国の収益物件を同じ指標で評価できるようになっています。

 

一方、欧米諸国に目を転じると、日本と比べてさらに中古住宅の流通が盛んで、二次市場はしっかり形成されています。日本と違うのは、物件が中古になっても新築時の価格とさほど変わらず、かつ築年の影響を受けにくいことです。築年数が経ってくれば当然メンテナンス費用がかかりますが、必要な費用をかけて建物の状態を良好に保てば、新築時以上の価格で売却することも十分可能です。

 

下記はアメリカ、フロリダ州Naplesという街での住宅価格の推移(10年間)を示したものですが、日本と違ってアメリカでは住宅価格が築年数の影響をほぼ受けないことが、よく分かりますね。

 

二次市場での流通を考えた時、問題が大きいのは新興国の物件。たとえば、東南アジアの多くの国では、昔の日本と同様、新築販売市場はあっても中古流通市場が未確立。中古物件の売買に携わる不動産事業者やプロフェッショナルがまだ少ない状態です。

だから、「中古になったら、いくらで売れるのか?」、「それ以前に買う人がいるのか?」、「誰に頼めば売ってくれるのか?」、現時点ではあやふやで、出口価格が予測不能。日本と違って、妥当性をもった全期間利回り算出などできません。

ただ、長期間保有していれば、東南アジアの不動産業界も今よりは進歩しているでしょうし、経済発展に伴い地元民の購買力も上がるでしょうから、値上がりというかたちで利益確定できる可能性はあるのでしょう。その時期を早めるためには、できるだけ安く買うのが基本でしょうね。

 

そろそろ本題に移ります。いま日本で、賃料保障&買取保障つきで売られている海外物件の多くは、「学生寮」や「介護施設」など、これまでにないタイプ、「新しいアセットクラス」に属するものです。

英国が典型的ですが、「学生寮」も「介護施設」も、ここ数年で出現し、運営によって高収益を上げるビジネスモデルで、投資家の資金を直接調達して供給されています。ある意味、日本の「民泊物件」にも似ていますね。

私、英国各地で、「学生寮」や「介護施設」を視察したことがあります。学生寮はライバルが少ないエリアに建ち、ワンルームで10万円くらいの月額家賃を取る。介護施設は老人から月額40万円くらいの介護料を取って、かつ東欧出身の安い看護師を使って運営される…現時点でみれば、投資家に利回り返すだけの事業利益は確かに出そうな気がします。

 

でも、投資家として気になるのは、

1)数年後、同じカテゴリーの物件が大量供給されて、賃料水準が崩れるリスクはないか?

2)数年後、売りたくなった時、学生寮ないし介護施設として、いくらで売れるのか?

3)もし、学生寮や介護施設の運営会社が倒産・廃業した場合、どのような出口が取れるのか?

 

2)と3)は、「二次市場が未確立」という問題に直結します。英国という先進国にあっても、「新しいアセットクラス」ゆえ、中古物件として流通した歴史がない。だから出口価格が予測できないのです。特に「介護施設」は、都市部を離れた田園地帯にあるケースが多く、将来、もし介護施設として運用できなくなったら、果たしてこの場所に誰が住むのか、いくらの家賃が取れて、いくらで売れるのか、想像するのさえ難しい。

 

そろそろまとめます。

学生寮、介護施設のような、新アセットクラス物件は、「出口に不安」が残る。まともな投資家ほど、その点が気になる。だから、「買取保障」をつけて売るのです

 

「買取保障」が契約書に明確にうたわれている場合、投資家のリスクは、「運営会社の倒産リスク」と、「契約書上の義務不履行リスク」にしぼられます。だから、こういう物件を買う際は、ぶっちゃけ物件の立地や施設内容は関係なくて、むしろ運営会社の経営体制や財務状態、契約書上の買取保障に関する条項に注意する必要があります。特に下記については完璧に理解しておく必要があるでしょうね。

・買い手が、どのような条件のもとで、購入をキャンセルできるか?ペナルティはあるか?
・運営会社が、どのような条件のもとで、買取の約束を拒否できるのか?ペナルティはあるか?
・運営会社との間に疑義が生じた場合、物件所在国に消費者保護センターなど、低コストで調停してくれる機関が存在するか?誰のサポートを得て異議申し立てをするか?

 

一見不動産に見えますが、限りなく、金融商品に似てますね。しかも、市場流通する金融商品と違い、アセットマネジャーも居ない、出資者への年次報告義務もない…極めて不透明でガバナンスがきかない「ユルユルな」金融商品といえます。もっとも、ユルユルでリスクが高い分、年7~9%とかのNET利回りが得られ、かつ不動産権利がつけばそれで良いという考え方もあると思います。

一方で、通常の住居物件。都市部の、中古住宅の需要が十分ある場所に存在する物件なら、そもそも、買取保障をつける理由がないでしょう。また、賃貸市場がまともなら、賃料保障をつける必要もない。不動産としての価値が十分ある物件なら、小細工しなくても売れるし、ちゃんと運営していれば収益あがるはずなのです。

売る側が、なぜ、「賃料保障」や「買取保障」するのか、その裏の理由をよく考えて、本質を見極めて判断した方が良いと思います。

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海外の家賃保証物件って実際どうなの?―前編

こんばんは、Manachanです。今回のブログは、最近の海外不動産販売で一種の基本形となっている「家賃保障物件」について、私の思うところを書きます。

最近、先進国、新興国を問わず、海外不動産セミナーでよく出てくる宣伝文句が、

「家賃保証付き」(例.購入後5年間、実質利回り6%保障)

「買取保障付き」(例.デベロッパーが購入価格で買い取り保障)

 

確かに、勝手知らぬ、海の向こうにある物件のこと、「ちゃんと家賃が入るのか?」、「将来、売って現金化できるのか?」と不安に思う購入者は多いわけで、そこに「家賃保障」や「買取保障」がついてくれば、確かに大きな安心材料になります。

但し、一見安心に見えることが、オーナーの投資利益を最大化するのかというと、それは全く別の問題です。今回(前編)では「家賃保障」、次回(後編)では「買取保障」を中心に、詳しく解説します。

なお私は、「家賃保障」そのものが悪いとは思いません。物件所在地のマーケットのなかで、収益物件としてちゃんと成立する物件なら投資対象としてアリだし、その前提の上で、外国人購入者を安心させる一環として「家賃保障」や「買取保障」をつけるなら尚良しでしょう。

 

しかし、私たちが気をつけるべきは、「家賃保障」をうたっている物件は、玉石混交。つまり、良いものと良くないものが混在していることです。平たくいうと、

・良い家賃保障物件とは、「売値に余分な利益を乗せず」、「通常のサブリースとして運用する」物件です。

・悪い家賃保障物件とは、「売値に余分な利益を乗せて」、「それを保障家賃の原資としている」物件です。

 

言葉だけでは分かりにくいので、図に表してみました。私が知る限り、最も悪質なのは、「保障賃料の全てを、売値に上乗せした利益から支払う」パターン。たとえば、

・「5年間、ネット6%の保障家賃」を売り文句として、
・「その30%を、デベロッパーがまるまる売値に乗せて、現地の事情に疎い外国人に売る」

 

こんなもの買っちゃったら、投資として即アウト、とまでは言いませんが、利益確定まで長年、不本意な塩漬けを強いられるでしょう。要は「100の値段で売買されているものを、130の値段で買う」わけですから、かなりの確率で損するのは間違いない。たとえば、市場価格が毎年3%づつ上がったとしても、

・購入後、5年以内に売却する場合、買った値段より15~30%、損切りしないと売れない。

・保有し続けても、家賃保障期間が切れる6年目以降、賃貸の裏付けがなければ利回りゼロになる。そもそも、利益を3割も余分に乗せて売るような強欲&焼畑農業デベロッパーが、6年目以降、客のために骨折るとは思えないから、かなりの確率で放置プレイ実施される。

 

次に、私が世界中で見聞したなかで、かなり多いと思われるパターンが、「保障家賃の一部を、売値に乗せた利益から充当する」ものです。たとえば、

・「5年間、ネット6%の保障家賃」を売り文句として、
・「デベロッパーが15%を余分に売値に乗せて外国人に売り」
・「保障家賃の半分(3%×5年間
)を、売値に乗せた利益から充当する」

 

こういう物件を買ったら、どうなるか?上述「悪質パターン」ほど酷くはありませんが、それでも「100の値段で売買されているものを115の値段で買う」わけなので、期待した収益が上がらず、面白くない結果になるでしょう。

・購入後、5年以内に売却する場合、買った値段より0~15%、損切りしないと売れない。

・保有し続けても、家賃保障期間が切れる6年目以降、賃貸利回りが3%に半減する。

 

最後に、「投資家にとって良い家賃保障」物件も存在します。それは、「デベロッパーが余分な上乗せをせず、フェアな市場価格で売り」、「入居者から得られる賃料のなかから、管理会社の利益を引いた分を、投資家に返す」パターン。要は「通常のサブリース」です。

・「5年間、ネット6%の保障家賃」を売り文句として、
・「利回り8%で賃貸に出し、2%の管理会社利益をひいて、6%をオーナーに返す」

 

こういう物件を買えたなら、失敗するリスクはかなり少なくなります。賃貸経営が順調で、かつ売買価格も順調に伸びるような状況が続くのなら、

・「賃貸収益が安定的にとれる」上に、

・「いつの時点で売っても売買益が出る」状況です。

 

ところで、私がなぜ、この記事を書いて皆様に注意喚起しているかというと、「海外物件販売の舞台裏を結構知っちゃってる」からです。私は海外物件を購入する投資家であるだけではなく、海外デベロッパーから直接、日本でのマーケティングを依頼されることもあるし、彼らデベロッパーの収益構造や、土地、建物、内装、デザインなどの原価構造も、いろんなルートから情報入るので、その辺の販売業者よりはずっと深く理解している自負があります。

でもって、実際問題として、「外国人にたくさん売るために、家賃保障をつける」、「その分、売値に上乗せすればいいやあ」と安易に考えてるデベロッパーが、国を問わず、かなり多いです。彼らはオーナー利益を第一に考えてない、いやそれ以前に、金利負担が高い環境下で、銀行や株主のプレッシャーを受けながら建て売りするわけですから、一日も早く、売り切りたい。売るためには家賃保障でも何でもやるわけです。

 

そのデベロッパー的思考のなかに、上述した「悪質なタイプの家賃保障」が当然含まれますから、投資家・オーナーとしては、その地雷を踏まないよう、注意する必要があるのです。海外の物件で相場より高いか低いかの判定は難しいですが、私の場合は愚直に、次の方法で仮説を立てながら判断しています。

・ポータルサイトを調べる、現地の友人にヒアリングする等の方法で、周辺の売買事例と価格比較する。
・土地、建物、内装・デザインなど、単位コストを積み上げてデベロッパー利益をざっくり試算する

(もし、海外で相場より高く買っちゃったかもしれないと思った方は、私に相談してくださいね。)

 

そもそも、なぜ家賃保障する必要があるのでしょう。たとえば、「東京の恵比寿駅近」で、「今風のデザイン築浅1LDK」を、「坪400~500万円くらいの市場価格」で売るなら、わざわざ家賃保障つけなくたって、飛ぶように売れますよね?海外だって事情は同じで、「利便性の高い都市中心部」や「雇用機会にすぐアクセスできる場所」、「名門学校の学区内」みたいな好立地で、「市場価格と大差ない価格」で売るなら、「○年間△%保障」なんてつける必要なく、普通に売れるはずです。

そこをあえて、「○年間△%保障」をつけて売るわけです…投資家なら、「売れない理由がどこかにあるはず」と、まず疑ってかかるべきでしょう。大抵は、「立地がいまいち」とか、「地元民の払える金額より値付けが高い」とか、あるいは「学生寮や介護施設のような、従来にない新しいアセットクラス」とか、大方そんな理由になります。

もちろん、中には良質なものも混じっているので、「家賃保障だから」といって敬遠する必要まではありませんけどね。要は、収益物件としての実力を、個別に、ちゃんと見極められれば良いのです。

 

最後に…海外の家賃保障物件に関しては、上述「売値に上乗せリスク」のほか、「出口リスク」を抱えているケースが多く、一般論として、私は慎重です。詳しくは後編でお話しします(後編に続く)。

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「物件売らない海外不動産セミナー」の快楽

こんばんはManachanです。いまデルタ航空で太平洋上を移動中。私が乗ってる「成田〜アトランタ直行便」は日本発着路線のなかで第2位のロングフライトだそうで、片道14時間かかります。映画だけでは時間持て余してしまうので、機内WiFiつないてブログ書いてます。

今回は、私が代表をつとめる「アジア太平洋大家の会」(APHOC)で取り組んでいる、新しいタイプの海外不動産セミナーについて書きますね。

いま東京では多数の海外不動産セミナーが行われるようになりましたが、その大半は物件販売セミナーです。それは弊会とて例外ではなく、今なおAPHOCの主催する海外不動産セミナーの約8割は物件販売セミナーが占めています。

とはいえ、私たちはあくまで大家の会(投資家コミュニティ)であって販売業者ではないので、会員のニーズも踏まえつつ「物件販売を目的としない勉強会的なセミナー」もいろいろ考え企画してきました。登場の順序からいうと、

    2013〜16年

1) 「海外不動産税務セミナー」…国際税理士の先生を呼んで、海外物件取得後の各国での税務申告に関する知識型のセミナーを何度かやりました。

2) 「海外物件管理セミナー」…マレーシア、フィリピンなど、APHOC会員が多数の物件を買っている国で賃貸管理や民泊サービスを行う会社を呼んでセミナーを何度かやりました。

3) 「海外不動産失敗談共有セミナー」…私自身も含めて投資経験者が「海外不動産買ったけどうまくいかなかった事例」を赤裸々に語り、次回以降どうすれば良いかを参加者と一緒に考えるセミナーを何度かやりました。

上記に関しては、我々APHOCが最初に手掛けた1〜2年後に他団体も同様のフォーマットでセミナーやるようになりましたので、需要は確実にあるようですね。

今年に入ると、さらに新たなタイプの「物件売らないセミナー」が加わります。

    2017年

4) 「業者抜き、投資家限定フリーディスカッションセミナー」…国•都市を限定し(例. タイ、ドイツetc..)、その国ですでに物件買った方、これから物件買おうとしている方が集まり、参加者各人の資産形成スタイルやニーズを深掘りしつつ、その目的にあった投資法や物件の選球眼を養うセミナー。

このセミナーは、2月23日に「タイ不動産」を題材に開催しました(ブログはドイツ不動産勉強会」を開催予定です。

また、7月から新しいタイプのセミナーを仕掛けます。

5) 「海外不動産セミナーでは絶対に聞けない話」…こちらは通常の講演形式で、業者様の参加大歓迎のセミナー。一言でいうと「○○国の不動産物件、業者は良いことばかり言うけど、実際のところどうなの?」という素朴な疑問に対し、むちゃくちゃ真剣に向き合い、真正面から答えるセミナーです。

いわゆる「海外不動産業界ウラ話」的な内容や、私が世界各国で不動産物件視察のみならずプロの不動産コンサル等にヒアリングして得た知識、複数国の不動産マーケットを横断的に見ることにより得られる知見をたっぷり盛り込んで語ることにより、参加者の皆様に深い学びと、「各国の不動産マーケットや業界の利益構造」に関する知識、「販売業者が語らない(気づいてない??)言外の情報を読みとる能力」を養う機会になります。

かなり強烈なぶっちゃけ話をしますので、「録音、録画は厳禁」とさせていただきます。このセミナー、初登場の場は「名古屋」で、7月17日(月祝)に開催します、お楽しみに。「海外不動産セミナーで絶対に聞けない話(東南アジア編)

最後に、セミナー企画者の立場からいうと、「海外不動産を売らないセミナー」は、やっててものすごく楽しいです。

これらは、私が物件売らなくて良い自由な立場だからこそできるセミナーだと思うし、「物件売らなきゃならない」業者様とはまた違った角度で、投資家向けに有益な情報·知見を提供することで、日本における海外不動産投資文化を盛り上げていきたいです。

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未熟な業者、悪気のない煽りトーク

こんばんはManachanです。5日間にわたる香港、タイ、カンボジア出張を終え、日本への帰途につくところ。いまマレーシア、クアラルンプールで乗り継ぎ中。
 
私はアジア、欧州、北米、大洋州…世界中の不動産物件を視察、研究して回る泥臭い仕事をしてますが、どの国、どの都市であっても、不動産の基本はそう変わるものではありません。
 
不動産とは土地、住居、或いは店舗、オフィス、倉庫といった、人間の暮らしや経済活動の舞台となる「モノ」ですので、それが誰かに使われる限り、経済的価値を持ちます。
 
不動産には、それを保有、運営することで現金を得たり、富を殖やす効果があります。不動産を得るには当然対価が必要で、私たち投資家は経験的に、「不動産投資の成功失敗は8割以上、入り口で決まる」ことを良く知っています。つまり、
 
-不動産が本来持つ価値より安く買えれば、まず失敗はしない。
-割高な価格で買ってしまうと、挽回するのが難しい。
 
分かりやすい話でいうと、日本国内の「新築ワンルーム投資」でお金持ちになった人を私は知りません。特に信販ローン組んで業者の言い値で買っちゃった人の場合、多くは保有時のキャッシュフローもトントンかマイナス、売りに出した時の価格は大きなマイナス。資産形成どころか富を毀損する結果にしかなりません。
 
それは、新築ワンルームの販売価格に業者利益がたっぷり乗って、物件が本来持つ価値よりずっと割高なものを買ってしまったからです。資産形成だと思って投じたお金が「ワンルーム業者や金融機関の養分」になるだけで、決して自分のお金にはならないのです。
 
これまで日本で売られてきた海外不動産物件にも、少なからず、それと似た構図があります。特に東南アジア新興国のプレビルド(予約販売)物件に典型的ですが、
 
-完成したらすぐ、いくらで貸せますよ
-値上がりしてすぐ売れますよ
-年間いくら上がりますよ
 
そんな業者トークを信じて物件買って、数年後、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人は多い。手放したくても損切りしないと売れない。その時初めて、現地相場より割高な価格で買ってしまったことを悟るのです。
 
なぜ、セールスマンは売る時に現実のマーケットとかけ離れた煽りトークをしてしまうのか?
 
たぶん、悪気はないです。「物件所在国のマーケット未成熟」に、「不動産業者としての知識スキル不足」が重なると、どうしても煽りトークになっちゃうのです。典型的な例は、
 
– 東南アジア、特に後発の新興国では、不動産の相場そのものがあやふやな形でしか存在せず、売値も賃料も「言い値」で決まる面がある。

– そういう国では、建築原価の3〜4倍もの業者利益を上乗せして販売するデベロッパーが少なからずいる(その価格で買っちゃうと最初から投資物件として成り立たない)。

– また、現地デベロッパーの担当者は、想定賃料を聞かれるとものすごく強気な数字を言う傾向にある(そもそも、彼らに賃貸管理の経験がないので、数字に根拠も妥当性もない)。

– 上記のような物件を日本向けに売る業者も、自らの不動産経験が浅いと、「本来の価値より割高なので投資物件として成り立たない」構図を見抜けない。
 
そういう状況が重なってしまうと、誰にも悪気がないのに、「客に対して結果的に嘘をついてしまう」ことになってしまいがち。だから海外物件を買うにあたって、業者トークを鵜呑みにするのは危険。むしろ、上記の構図に気づいた上で情報収集、判断する必要があると思います。
 
ちょうどタイムリーなインタビュー記事があったので、引用します。
 
(Interviewer)海外不動産で、信頼できるエージェントの見極め方は何かありますか?
 
(Manachan)不動産の十分な知識があるかどうかを含めて、やりとりしながら見極めていくしかないですね。海外不動産を扱う日本人エージェントは、不動産歴がないか、参入して間もない方が多いように思います。

やっぱり「餅は餅屋」。私は15年ぐらい不動産買ったり売ったりしてきたので、まだ業歴1~2年ぐらいの方に知識がないのは、やり取りしてすぐ分かります。

「キャリアがない」ことの何が問題かというと、要は不動産が値上がったり値下がったり、家賃が取れたり取れなかったり、いろんな問題があったり、そういう諸々が判明するのは買ってから長い時間がかかりますよね。

日本の不動産マーケットでいえば2004〜07年にミニバブルがあり、2008〜09年リーマン・ショック余波でドーンと下がって、2012年以降アベノミクスで上がってます。そういう1つのサイクルを経験するのに10年ぐらいはかかる。私はそういう浮き沈みを一通り体験したけど、業界キャリアや投資歴の少ない人って、その経験がないんですよ。

たとえばベトナムの物件売っているエージェントの中には、ベトナムがいま値上がってる事しか知らない者がいます。「これから値が崩れたらどうなる?その時どうすればいい?」みたいな事を想像したことがないのです。

その意味で、エージェントが信頼できるかどうかは、結局パーソナリティとスキルの問題に帰着しますね。その2つの判断軸で見ていくのが良いでしょう。
 
(Interviewer)スキルの部分でいうと、10年以上の不動産業界歴が目安でしょうか。
 
(Manachan)必須ではないけど、業歴10年あれば望ましいですね。実際、日本の不動産業界でプロとして仕事やってきた方ほど、いろんな意味で「分かってる」って思うんですよ。たとえばお客様に説明する時に、彼らは「これ値上がりますよ」とか「絶対大丈夫ですよ」って“言えない”んです。いろいろ見ちゃってるから。

むしろ、「この物件にはこういう良い面と、こういう悪い面があって、その悪い面はどこがリスクで、何が起こったらそのリスクに対処する必要があります。あとはお客様のご判断です」みたいな言い方になるんです。投資家として、そういう業者さんとお付き合いしたいですね。
 
最後に、まとめます。
 
– 煽りトークは、業者として未熟な証。
– 業者の誠実度は、人格とスキルの両方でみていくべき。

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海外不動産、ゆっくり売ろうよ

こんばんはManachanです。いま日本はゴールデンウィーク。天気も良く、暑すぎず寒すぎず、新緑まぶしい気持ち良い季節ですね。折角の連休ですが我が家は遠出せず、子供を近所のアスレチック等に連れていってのんびり過ごします。

今回は、「海外不動産販売」ねたで書いてみます。

海外(国際)不動産の世界で、私は様々な役割の仕事をします。日本人が海外不動産を買う「アウトバウンド」の領域だけでも、1)「投資家」でありかつ、2)「マーケッター」でもあり、3)「アドバイザー」でもあり、最近は4)「海外物件の仕入れ業者」でもあります。

3)に関しては、日本人投資家向けのアドバイスが多いですが、最近は「海外の不動産デベロッパーや仲介業者」からアドバイスを求められる機会が増えています。たとえば、

〇〇国の物件を、日本で200戸売りたいが、どうすればいいか、Manachanのアドバイスが欲しい

私、こういう仕事やりたいわけじゃないんだけど、とにかく多方面からリクエストが来るのです。世界には、国境を越えた不動産セールス案件がたくさんあります。例えば、「マレーシアで供給する1万戸のコンドミニアムを世界中で売りたい。中国で2000戸売れたから、日本でも200戸くらいは売れるだろう」みたいに考える業者が少なからずいるのです。

でもって、日本人に200戸売るにあたって、誰に頼めば売ってくれるか?その受け皿となってくれる有力な販売会社が日本にはまだありません。結局、話が巡り巡って、私みたいな奴にも相談がくるのです。

私、この種の話は、基本的にはお断りしています。私は「アジア太平洋大家の会」という海外不動産の投資同好会を束ねているだけで、販売会社ではありません。セミナー企画や集客はできますが、ワンルーム業者の営業ノルマみたいに、物件たくさん売る話は生理的に嫌いです。なぜなら、

・日本の海外不動産マーケットは、まだまだ未成熟。業界も投資家も成長途上。

・日本の投資家が海外物件から着実に利益をとって、どんどん豊かになれば、このマーケットは確実に伸びるが、現時点では、まだそこまでいっていない。

・そんな状態で、日本人に海外の物件をたくさん売っても、必ず無理や歪みが出るので、マーケット・業界の健全な発展につながらない。

言い換えれば、「日本人と海外不動産との幸せな関係」がまだ確立されていない以上、業者主導で数を売りまくるのは反対、という立場なのです。それやると絶対に、おかしなことになるから…

思い起こせば、これまで10年近く、東南アジア某国や、北米の某地方都市の物件を、何百戸何千戸と売りまくった業者が、いろんな問題を起こしました。ああいう物件買った人が、ハッピーになることは稀で、逆に入居付け、転売、管理会社探し、登記などに困って私に「レスキュー依頼」してくるケースがはるかに多い。損している彼らが、二戸目、三戸目…を買うことはありませんので、日本の海外不動産マーケットは健全に伸びていきません。

「Manachanがそういうセミナーを企画した張本人じゃないか!」という方もおられるかもしれません。確かに2011~13年頃は、日本中探しても、見渡す限り東南アジアのプレビルドや北米某都市の築古物件を売る業者しか見当たらず、当時の私は、苦悩に満ちたセミナー運営をしていました。なぜなら、「たいていの業者が最初のころは理想に燃えて、海外の良い物件を紹介しようとしていたのに、途中からたくさんの数を売ろうとして、変な方向に走ってしまう」からです。

業者として、たくさん戸数を売りたいのは理解できます。でも顧客サービスが伴わなければ、管理が雑になれば、結果的に大勢の日本人投資家を不幸にしてしまいます。結局私はいろんな業者と衝突し、決裂し、やむなく会員に向けて「注意喚起のメルマガ」を出す、トラブルが起こりそうな都市に海外人脈を駆使してセーフティネットをつくる…そんな日々が続きました。

最近、アジア太平洋大家の会のセミナーは、全体的な傾向として、先進国の大都市や成長エリアの物件にシフトしています。賃貸市場も二次売買市場も整備され、管理会社のしっかりした案件を中心に扱った結果、海外物件から確実な利益を得る会員も徐々に増えてきました。あと数年もすれば、味をしめた会員が2戸目、3戸目、4戸目をどんどん買って、海外不動産マーケット全体が伸びていくと思います。

そういう時代になれば、日本でたくさんの戸数を売りたい海外業者のアドバイスにも乗れるのかもしれませんが、現在はまだ時期尚早。海外物件で利益を取れる日本の投資家層を、フォローしながら大事に育てていく段階、リピーター予備軍をつくる段階だと思います。

2017年日本の標語。「一気に売るな、海外不動産」、「少なく売って、まず投資家に、儲けさせよう」。

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講演なし、業者なし「勉強会」。新しい海外不動産セミナーのかたち

こんにちはManachanです。今回は「海外不動産セミナー」ねたで書きますね。

 

2011年2月に「アジア太平洋大家の会」を立ち上げて、早いもので6年が経ちました。「大家・投資家の側に立つ、海外不動産に特化したコミュニティ」の看板のもと、頑張って運営してきましたが、いま振り返ると、実現できたことと、まだ実現できてないものと、両方あります。

さすがに最近ではオペレーションも安定してきたので、大家の会として本来やるべきことや、私のやりたい活動を、一つひとつ実現していきたいと思います。

 

特に、「業者を呼んで物件販売セミナー」以外の活動を強化したいですね。創立後3~4年間、我々は海外不動産を扱う業者さんに依存して情報とらなければなりませんでした。業者さんは当然、我々のコミュニティに向けて物件売りたいわけだし、また会員の間でも「海外の物件、とりあえずひとつ買ってみたい」ニーズが高かった。その背景の中で、我々の主催するセミナーの多くが「物件販売セミナー」になるのは自然の流れでした。

しかし今では、状況が変わりました。

 

・会員の間で、「すでに買った海外物件を上手に運営したい」とか、「マーケットを見極めて賢く買いたい」といったニーズが高まってきた。

・物件販売セミナーをやりたい業者の側で、アジア太平洋大家の会以外の、他のいくつかの企業や団体に集客を依頼できるようになってきた。

 

だから今は、我々の主催するセミナーが、必ずしも「物件販売セミナー」でなくても良いわけです。物件数のバラエティも増え、ニーズも多様化してきたわけですから、

物件ありき、売る目的のセミナー」だけでなく、「会員の資産形成ニーズを深堀りして、その目的にあった海外物件を紹介していく」セミナーをやっても良いのではないかと考えるわけです。

言葉を換えれば、「物件売らなくても良い」、「場合によっては、物件購入をおすすめしない」セミナーでもあります。私も日々、たくさんの方と面談しますが、そのうちの3割くらいは「不動産投資に向かない気質」とか、「資産形成の目的と手段が一致しない」状況ゆえ、今は海外不動産買わない方が良いとアドバイスしているのが実情です。

だって、本来買うべきじゃない人に物件おすすめして、後でトラブルになっても嫌だし、本人のためにもならないじゃないですか。

 

これまでと違う、新しいスタイルの海外不動産セミナーをやりたい気持ちから、今回トライアルで取り組んだのが、「講演なし、業者なし、タイ不動産勉強会」という企画でした。これ、どういうものかというと、

 

・少人数制(8名まで)

・講演なし

・スライドや配布資料もなし

・机の配置は対面ディスカッション形式

・講師でなく、ファシリテーター(仕切り役)が議事進行する

 

その形式で、通常の講義形式セミナーと同じ2時間を、どのように使ったのかというと、

 

・参加者各人の自己紹介、タイの国や不動産に関する思いを語る。ファシリテーターが黒板にポイントを書く(30分)

・参加者全員分のポイントについて、フリーディスカッション(80分)

・最後に、今回の勉強会で学べたことを、各人が語る(10分)

 

…本当にそれだけなんですが、所定の2時間過ぎても参加者がまだ議論したいようで、数名はずっと会場に残った…それほど盛り上がりました。特に、参加者からのこんな言葉が嬉しかった。

 

・これからタイ物件購入を検討するにあたって、物件個別の優位性を見極めて判断したいと思いました。

・これまで、将来タイに住みたいという視点で物件選びを考えていたけど、タイの不動産に詳しくなるまで、当面は賃貸で良いと考えるようになりました。

 

参加者各人が、勉強会を通じて自分の意思決定に直結する「何か」を持ち帰っていただけたようで、主催者として確かな手ごたえを感じました。タイに限らず、英国、マレーシア、オーストラリアなど、いろんな国の不動産について、このスタイルの「勉強会」を仕掛けていきたいと思いました。

 

この勉強会フォーマット、他の団体に真似されたらどうする?大丈夫です。スタイルだけ真似することは簡単ですが、クオリティを真似するのは相当大変ですので。今回、ファシリテーターを務めた市川隆久氏と私Manachanは、業界のプロあるいは投資家として不動産に長年携わった上に、毎月2回ペースで出国して世界10数か国の不動産を常にみているし、タイ不動産についても相当研究を重ねてきました(研究するためにタイ語まで覚えたし…)、

参加者からどんな議論が飛び出すのか予測できない状況のなか、「どんな議論が来ても受け止める」だけのスキル・知識がないと成り立たないフォーマットの勉強会だと思います。

 

最後に、今回のファシリテーター、市川氏と私は、「国際不動産.jp」サイトで情報発信しています。


kokusaifudosan.jp

 

最近はポッドキャストの音声配信に力を入れており、

市川氏のポッドキャスト(日本語)
http://kokusaifudosan.jp/category/podcast/

私のポッドキャスト(中国語)
http://kokusaifudosan.jp/category/podcast-c/

 

今後、同サイトは英語含めて多国語での情報発信をすすめ、「世界の人々に、世界の不動産に関する情報提供」していくサイトとして成長していきます。お楽しみに。

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