オーストラリアで収入をつくろうー前編

こんにちはManachanです。いまオーストラリア・ケアンズにある妻の実家で家族とのんびり過ごしています。8月22日まで、あと17日間ここにいる予定で、「大人の夏休み」みたいなもんですね。我が家の二人の子供たちは、日本の学校の夏休み中、約1か月をケアンズで過ごします。

ここは実家なので住居費もかからず、小さい街なのでお金のかかるイベントもあまりなく、時々ショッピングセンターでお昼するか、子供をたまに習い事に連れていく位のシンプルな生活ですが、それでもここは物価高で知られるオーストラリア、家族4人が普通に暮らすと、それなりにお金がかかります。いまの為替レート(1豪ドル=88円)で計算すると、

 

・ミートパイを買うと、1個4.5ドル(400円)
・カフェラテを買うと、1杯4.2ドル(370円)
・ゲームセンターでUFOキャッチャーやると、1回2ドル(180円)

 

ミートパイを買うごとに、娘ソフィアは言います。「これ、日本のおにぎりみたいなもんだよね。日本では100円ちょっとで買えるのに…」。

日本では毎週、ソフィア(小6)にお小遣い400円、ポニー(小3)に250円渡してましたが、同じ金額をオーストラリアで渡しても全然、使いでがありません。

そんな物価で暮らすわけなので、シンプルな生活をしていても、東京で暮らすのと比べてざっと1.3~1.5倍くらいの生活費がかかります(我が家は毎年ケアンズで過ごしてるので、この数字、かなり正確ですよん…)。

 

思い起こせば、私がオーストラリア(シドニー)に移住した2000年頃は、ここまで物価高くありませんでした。むしろ日本と比べて安いと感じたものです。

あの当時、為替が1豪ドル=63円で、近所の中華街のフードコートでチャーハン食べたら5.5ドル(350円)、職場まで片道28キロを電車移動すると片道2.9ドル(185円)、郊外のCronullaビーチから対岸のBundeenaまでの渡し船が片道2.5ドル(170円)、全てが「安い!」と思いました。

 

物価が安い分、給料も日本に比べて安く感じました。私は当時、ITエンジニアとして現地企業で月給もらってました。年俸が6万5千ドル。でも税金ひかれて手取りが4万4千ドル、邦貨換算280万円、安いぞ!

移住直前、私は日本の外資系で同じような仕事をして、年俸477万円、残業代入れて602万円、税金と社会保険料引かれても、手取りが約480万円ありました。しかも、自宅から職場への定期代も会社負担でしたが、オーストラリアに来た途端、交通費は実費負担になるので、安月給感はさらに募りました。この給料でオーストラリアで暮らすなら良いけど、日本に里帰りしたらコストが心配…そんな時代でした。

それでも、「移住して良かった」と思いましたよ…オーストラリアでサラリーマンやるって、日本でやるよりずっとラクですもん。普通は定時で帰れるし、残業あっても30分~1時間くらいだし、早退もかなり自由だし、疲れたら簡単に病欠とれるし。

日本ではかなり残業して、家に帰る時間も9時や10時が当たり前だったから、オーストラリアで働くようになって、まだ明るい6時半とかに帰宅できる身分になると、時間を持て余してしまうくらいでした。散歩したり、ラグビーの試合見に行ったり、海に泳ぎに行ったりしてましたね。とにかく、自由時間は有り余るほどで、そのライフスタイルが楽しかったです。

 

ところで、2000年から今日にかけて、オーストラリアと日本の価格差や給与水準は逆転しました。いま、日本からオーストラリアに来た場合、ほとんどの人が、「給料高い、物価も高い」と思うはずです。

この逆転劇は、一日にして起こったのではありません。日本の物価が上がらないまま10数年の歳月を過ごした間、オーストラリアの物価は、少しづつ、じりじりと上がり続けてきたのです。

 

シドニー・チャイナタウンの炒飯、私が来た2000年は5.5ドルでしたが、翌01年は6ドル、02年は6.5ドル…みたいに値上がりが続き、今では11ドル位します。今の為替で1000円するので、日本で食べた方が確実に安いですね。

家賃だって、2000年当時と比較して、倍近くになりました。当時、週340ドルで査定が出ていたシドニー郊外の貸家が、今や週590ドル。現地通貨ベースで75%も上がっています。円換算すると、週21,420円⇒51,920円。なんと2.5倍ですね。同じ期間中、日本の家賃は全然上がっていません。

給料だって当然逆転してます。私が当時やっていたITエンジニア(Lotus Notes Developer)の仕事、当時の年俸は6万5千ドルでしたが、今この職種で採用されれば年収10万ドルはいくでしょう。邦貨換算、年収880万円以上になり、日本の多くのITエンジニアと比べて高収入ですね。マネジャークラスになれば年収15万ドル(1320万円)。今オーストラリアのITの現場では、こんな給料が当たり前になりました。

 

日本の現場でばりばり働いてるITエンジニアも、英語覚えて、どんどんオーストラリアやニュージーランドに働きに来ればいいのに、と思いますよ。給料良くなるし、仕事たぶんラクだし、英語圏で経験積めば日本に帰国した時に差別化できるし…

興味ある方は、最近、IT技術者としてニュージーランドに移住したHassyさんのブログがとても参考になります。時代と国は少し違いますが、私も彼と同じような努力をして、オーストラリアのITエンジニアになり、この国で収入をつくる術を得たのです。

 

ここ十数年の、日本とオーストラリアの物価・給料の推移を見てきて、思うこと、

・日本の収入や貯金で、海外でリタイアするという考え。相当の資産家ならともかく、一般ピープルがやるのは、長期的にみれば現実味に欠ける。

・もし、一般ピープルが海外で生活の拠点を設けたいのなら、その国でも収入を得られるようにする方がずっと安全で持続可能だと思う。

 

以前書いたブログ記事で、「PC=Profit Center(お金を稼ぐ場所)」と「CC=Cost Center(お金を使う場所)」について論考を書きましたが、日本経済が停滞・衰退することを前提に海外移住を考える場合、「PC=日本、CC=海外」という設定にはどうしても無理がある。オーストラリアの例をみるまでもなく、年々、交易条件が自分にとって悪化することを覚悟しなければならないし、オーストラリアが物価高で暮らせなくなれば、まだ安いマレーシアやタイに流れる、その国々も結局物価上がって生活水準下がる…という悪循環から抜け出せません。

お金がないから、物価の安い国に流れるって、たぶん本意ではないはずです。オーストラリアが好き、オーストラリアに行く意味がある‥そんな人が移住を希望するはず。大好きなオーストラリアに暮らし続けるためには、必要最低限のおカネの知識がなければならないし、知識ある人が普通に考えれば、「PC=日本、CC=オーストラリア」は持続可能でないことがすぐ分かるはず。

 

物価と給料の高いオーストラリアをPC(稼ぐ場所)にできれば、景色は一変します。オーストラリアで暮らしてお金を使うことになっても、その物価相応の給料・家賃収入を前提に運営されている社会なので、この国で収入があれば割高感は感じないで済むはず。

あと、日本に住むことになれば、現地物価がオーストラリアより安いので、オーストラリアの収入があればかなりお値打ちに暮らせるはずです。

 

オーストラリアで収入を得る方法は、いくつかありますし、どの年齢でもチャレンジ可能です。

・いま、日本でばりばり働き、20代~40代前半で、学習意欲のある方には、技術移住をおすすめします。

・それなりの資産を築いた方には、不動産の賃貸経営をおすすめします。

 

後編で、その道筋を具体的に書いていきたいと思います。

・オーストラリアで不動産投資する場合、どの位の元手を使えば参入できるのか?いかなる方法論に基づいて、資産価値やキャッシュフローを増やしていけるのか?最終的にいくら位あれば、オーストラリアでリタイアできるのか?

・もし、その元手がない場合、どうすれば良いのか?

 

後編まで、ちょっと、コーヒーブレイク!

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