青いバナナとドイツ一人勝ちの構図

こんにちはManachanです。今回は先週不動産視察した「ドイツ」ねたで書きますね。

今回、キーワードとなるのが、「ブルーバナナ」(Blue Banana)。ヨーロッパで産業と人口が特に集積した場所を指します。具体的にはイギリス中南部から、オランダ・ベルギーを経て、ドイツの西部~南部、スイスを経て、イタリア北部に至る、バナナの形をした一帯です。

 

ヨーロッパ西部~中部の9か国に跨がり、人口1億人を超えるブルーバナナのなかで、「ドイツ」のプレゼンスが特に目立ちます。ドイツこそ、ブルーバナナの真ん中にあって、かつ一番大きな面積を占める国。名実ともにヨーロッパの産業中心地といえます。

なお、ドイツとともにEUを支える国「フランス」は、東部の一部を除いて、ブルーバナナとはほぼ無縁の位置にあります。余談ですが、ブルーバナナという言葉は、1989年にフランス人がつくったんですね(banane bleue)。

 

ブルーバナナに沿って、ドイツ国内に、4つの主要産業都市圏があります。北から順に、

・デュッセルドルフ~ケルン
・フランクフルト
・シュツットガルト
・ミュンヘン

上記の全てが、強い産業基盤を持ち、栄えています。日本でいえば、「太平洋ベルト地帯」に沿って、東京、愛知(名古屋)、大阪、福岡の4大都市圏があるのと、構造的には似ています。

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私は先週、ドイツのデュッセルドルフを中心とした「ルール地方」で、不動産視察をしていました。この一帯は、巨大都市こそないものの、人口数十万人の産業都市が多数集中する、欧州一人口密度の高いエリアの一つ。まさに「ブルーバナナの核心部」。

・大都市:人口60~100万人(ケルン、デュッセルドルフ)
・上位の中堅都市:人口40~60万人(エッセン、ドルトムント、デュイスブルク、ボーフム
・中堅都市:人口20~40万人(クレーフェルト、ヴッパ―タール、ゲルゼンキルヘン、オーバーハウゼン、ヘルネ、メンヒェングラートバッハ等、多数)

 

この辺を車で走っていると、感覚的には「愛知県」あたりと似ています。東京・大阪のように高密度に都市化されていないかわりに、10~20㎞毎くらいに比較的大きな都市があって、その間には農村地帯が広がる…という感じ。あえて言うなら、「ケルン&デュッセルドルフ」が「名古屋市」、「エッセン、ドルトムント等」が「豊田、岡崎、豊橋、刈谷、一宮などの中堅都市」に近いイメージですね。ルール地方が製造業中心という点も愛知チック。

ドイツのなかで、産業の栄えた地域はルール地方だけではありません。むしろ、それより南のミュンヘン、シュツットガルト、フランクフルト等の方が裕福で失業率も低い地域といえますが、それらと並んでルール地方も「ブルーバナナ」を構成し、相対的に雇用機会に恵まれていることは間違いありません。

 

ドイツ国内「ブルーバナナ」には、旧東独エリアから、多数の人々が移住してきます。下の地図をみると、旧東独エリアはベルリン、ドレスデン、ライプチヒなど一部を除いて、ほぼ全てのエリアで人口減少が進んでおり、統一以来の20数年で2割近くも人口を減らしています。その背景には、旧東独の失業率が10数%と高い状況があります。「職」を求めて人々は西と南へ移動するのです。

日本国内の、北海道、四国、九州といった地域から、職を求めて東京、名古屋、関西、福岡等に人々が移動すると同じ構図ですね。

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EU発足に伴う、共通通貨ユーロの採用、そしてユーロ域内における人々の自由な往来が、「ブルーバナナ」集中にさらに拍車をかける面もあります。

下の地図で、青い色の国が「ユーロ」採用国ですが、欧州内だけで19か国の通貨として採用されています。その「ユーロ圏」の中心にあるのがドイツです。

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下図の青い色の国々は、「シェンゲン協定」で入国審査なしで自由に往来できる範囲を指します。行き来が自由ならば当然、雇用機会が多くて給料水準の高い地域に人々が移動するのは自明の理。欧州のなかで、産業が遅れて雇用の乏しい東欧や南欧の人々は、職を求めて「ブルーバナナ」、特にドイツを目指します。

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こう見ていくと、EUの枠組みのなかでドイツが経済的に一人勝ちになるのは、当たり前だと思います。日本のなかで人々が東京をはじめとする都市圏に集まるのと同じことで、EUという大きな規模で、ドイツに人やビジネスが集まる構図になります。人々の往来を自由にしている以上、それが自然な流れといえましょう。

EU各国の人々がドイツ人になりたいとか、ドイツ文化が好きで来てるというよりは、ドイツに仕事があるから来るわけです。ドイツ(ブルーバナナ)側からみると、旧東独や、あるいは東欧・南欧の周辺国から、より安い賃金で労働力を雇えるわけで…こりゃ、ドイツだけ景気良くなるの当たり前ですな。

今年6月、英国人はEU脱退を選択しました。EUという「ドイツだけが得する枠組」を見限ったともいえるでしょう。北米、オセアニア、インド…世界各地に、英語経済圏を形成してきた、その自信が背景にあるのでしょうね。

 

ま、そんな感じで、EUのなかで独り勝ちしがちな昨今の独逸(ドイツ)、不動産投資の面でいえば、結構面白いと思います。デュッセルドルフ・ルール地方しか見てませんが、とにかく、ヨーロッパ中からやって来た人々の賃貸需要が強く、住宅供給が全く追いついていません。良い管理会社と巡り合えればの話ですが、マーケット的にいうと空室リスクほぼゼロですね。

そのドイツをテーマとする不動産セミナーを、11月4日(金)、東京で企画しました。利回りの良い(ネット7%以上)物件だけ紹介いたします。興味ある方は是非、お越しくださいね。

11/4 ドイツ不動産~収益性と投資のポイント徹底解説@東京

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