起業、石の上にも3年

おはようございます、Manachanです。昨日は伊豆半島に物件調査に行ってました。海も山も、景色素晴らしくてワクワクします。平日昼間に、こういう良い場所に来れるのも、自分がサラリーマンやめて起業したおかげですね。

今回は「起業」について、思うところを書いてみます。

 

私は、44歳の時に会社員を辞め(もとい、不本意ながら解雇されて…)、起業しました。奇しくも私の父も、44歳で起業、当時私は18歳で、大学受験して現役合格したところでした。

 

「うちのお父さんはこれから、サラリーマンの給料をもらえなくなる」
「これから、毎月、家にいくらお金を入れられるか分からない」

 

その状況が理解できたので、私は大学時代、家から仕送りをもらわず、基本アルバイトと奨学金だけでやりくりしました。40代になって、収入や生活水準が上がっても、相変わらず安宿泊まったりLCCで移動したり、質素な生活をしているのは、大学時代にお金なくて苦労した原体験があるからだと思います。

私の大学生当時、日本はバブル景気で、周りの友人をみると「家賃のほかに月15万円の仕送り」をもらってる奴とかいました。学生なのに消費生活は派手。若いうちにこんな体験をしていまうと、収入下がってもなかなか生活水準下げられないんだろうなあと思います。

 

ところで、私のきょうだいは、2人います。父の起業当時、妹が15歳、弟が9歳でした。まだ「養ってもらう」段階なので、特に高校生になったばかりの妹は、心境複雑だったろうと思います。「いまの段階でサラリーマン辞めて、うちのお父さんも無責任だよね」という意見も、家族から何度か聞きました。一家の大黒柱に定期収入がないという状態に、家族全員が慣れるのに、結構な時間がかかりました。

歴史は繰り返す…あれから26年後、私が44歳で脱サラ・起業しました。当時、うちは4人家族。妻は専業主婦、子供たちは小さく、娘が8歳、息子が4歳でした。

 

起業してから、周りからみた「私の生活スタイル」が、激変しました。

 

平日の朝、定時に出社せず、家にいたり、真っ昼間に、近所の喫茶店とか行ってる。

 

その姿が、「ママ友」とかに目撃されて、「ソフィアちゃんのお父さん、会社辞めさせられたのかしらねえ…」みたいな噂が立ったりしました。私は世間の目なんて全然気にしないけど、それを妻が気にするなと要求するのも無理な話ですよね。あと、

 

家にいるのに、いつもPC広げて忙しく働いていて、子育てに参画しない

 

…というのも、妻の不満の種で、かつ、夫婦喧嘩のネタでした。妻がそれを指摘すると、私が「定期収入のないなか、一家を養うために頑張って働いてるのに、何で文句言われるんだよ!」と逆ギレして、いつもの喧嘩が始まるわけです。

あの頃は、環境の変化、生活不安、子育ての苦労…いろんな要素が絡まって、夫婦関係は最悪でしたなあ。ただ、これは夫婦どちらが悪いと言い切れる問題ではありません。「私が、自宅以外の場所で仕事する」、「妻が、私の立場を理解・配慮する」みたいな、小さな工夫と努力を重ねて、2~3年かけて夫婦関係を回復しました。

 

また、その2~3年かけて、私も不動産事業の立ち上げになんとか成功、今では売上がサラリーマン時代の年収の3倍程度にはなりました。ただ、経営者の立場になると、「自分の年収って一体何?」みたいな感覚になるので、サラリーマン時代と比べてどちらが経済的に豊かなのかよくわかりません。

間違いなくいえることは、起業して、「精神的には豊か」になったことです。24時間、自分の好きなように使えるのは素晴らしい。その時間の範囲内で、好きな仕事、やるべき仕事だけして、かつ一緒に仕事したい人を選べる、一緒にやりたくない人は容赦なく切れる…そんな自由も手に入れたのですから。

心から、「人間やっててよかった」と思ったのは、起業してからですね。

 

最後に、「石の上に3年」という言葉は、よく言ったもんだと思います。サラリーマンを長年勤めた後、勇気を出して起業した男性のためにあるような言葉だと思います。その心は、

 

1)「定期収入がなくなり、変動する事業収入で生活する」という現実に、周囲の人が慣れるのに、約3年かかる。

2)「定刻に出勤しない代わり、事業チャンスを求めて、土日祝日構わず動き回る」というライフスタイルに、周囲の人が慣れるのに、約3年かかる。

 

先日、ちょっと嬉しいことがありました。私は大阪・名古屋へ泊りがけ出張して、夕方帰ってきましたが、7歳の息子ポニーとお風呂に入っていたとき、

 

「パパは留守が多いけど、家族みんなのためにお金稼いでるんでしょ。ボクはいいことだと思うよ」

 

よく分かってるじゃん!この子も、44歳になったら、脱サラ起業するのかもしれないな。

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