IT革命で人口が都市に集まる理由

こんばんは、Manachanです。先ほど、オーストラリアへ旅立つ家族を成田空港で見送ったあと、ひとりで、東京・東陽町の我が家に帰ってきました。明日は早起きして、羽田から英国ロンドンに飛び立ちます。

私は仕事柄、出国が多く、毎月1~2回は海外出張してます。そして、毎年7月中旬~8月下旬は、ほとんど日本にいません。家族の住まいと事務所は東京にありますが、自分の居場所は、一年のうち「70%が日本国内、30%が海外」といったところ。

 

世界中どこに行っても、ネットカフェやホテル、空港でPC片手に仕事してますので、「ノマドワーカー」と言っても良いかもしれません。ですがそれでも、1年のうち7割は東京周辺で過ごしているわけで、「東京が本拠地」であることも間違いありません。

満員電車と渋滞・混雑の東京より、もっと環境や景色の良い場所も、国内外にたくさんあるわけですが、私は「本拠地」を東京から移すつもりは、今のところありません。自分が東京に身を置くメリットが非常に大きいと感じるからです。

そんなこと考えている時、面白い文章に出会いました。

 

年収は「住むところ」で決まる(夏目力) 

 

肝心な論点を、いくつか引用します

人間は対面で顔を合わせた時に、一番クリエイティビティを発揮し、

アウトソーシングや機械の自動化ができないクリエイティビティが経済の中心になる21世紀は、クリエティブな人が物理的な「場所」を共有する必要があり、ゲイや外国人、そして何より「組み合わせパーツ」になりうる変わり者を歓迎する都市が、今後栄えていく可能性があります。

多様性にあふれ、クレイジーな人にオープンな都市、または地域に人が集まり、そこからのイノベーションが一番の経済価値になっていきます。

 

私は、作者の論点に賛成です。また、IT革命が進んだ今日、日本を含めて世界的に人口の都市集中が進んできた理由も、クリアに説明できていると思います。

私がなぜ、東京に本拠を置いているのか?それは、東京が日本のなかでは、飛び抜けて「多様な人材」、「多様な情報」、「多様なビジネスモデル」に溢れる場所だからです。

私は、「世界の不動産投資情報」という「知的生産」に関わる仕事をライフワークにしていますが、東京のような場所に居ると、知的生産には極めて効率的なのです。

 

東京に居る時は、「人と会って、話す」ことに主眼を置いた活動をしていますが、多様な領域で活躍する凄い方、素晴らしい方に出会って刺激を受けつつ、自分の知的生産や新たなビジネスの糧としています。

今の私にとって、知的刺激を受ける場所は、ほぼ、東京都内の「山手線と地下鉄丸の内線に囲まれたエリア」(池袋~東京駅ライン以南の山手線内側)に集中しています。特に多いのが、

・新宿周辺
・渋谷、表参道周辺
・新橋~浜松町周辺

次いで、

・池袋周辺
・銀座周辺
・飯田橋~市ヶ谷周辺
・赤坂~六本木周辺

tokyochizu

このエリアを、私は、「知的生産、黄金のトライアングル」と呼んでいます。経験上、山手線の外側、あるいは丸の内線以北になると、優れた知的刺激を受ける頻度が著しく減るので、

今の仕事を続ける以上、「黄金のトライアングル」に容易にアクセスできることが、自分の住まい・事務所選びの重要な基準だと考えています。その意味で、「東京駅まで9分で出られる東陽町」に住んでいることには満足していますが、より理想を言えば、山手線内側の便利な駅前(飯田橋とか四谷とか)に住めればさらにベターかと思います。

 

世界的にみても、IT革命で発展している印象があるエリアは、「都市」が多い。

・サンフランシスコやシアトル、バンガロールなど、既存の都市
・シリコンバレーや北京・中関村など、都市内にある大学・産業集積地
・ロサンゼルス近郊の「シリコンビーチ」など、都市住民に好まれるリゾートチックな場所

 

高速光ファイバーが田舎に張り巡らされても、皆がスマホとPCを持っても、それで田舎に人々が移り住むという話はあまり聞かない。データセンターやコールセンターを誘致する類の話は多いですが、

新たなビジネスと、イノベーション、新たな経済価値の創出は、人と人とのリアルな交流の機会の豊富な都市が中心になる。そこで新たな雇用が産み出されて、他地域から人々が集まる。人口の都市集中が進む・・・

ITを多用してノマドのような働き方をしている私が、東京をメインの拠点にしているのは、ちゃんと理由があってのことです。それは、「IT革命と人口都市集中」のメカニズムに基づく自然なことだと思います。

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