日系業者の限界を知ろう

おはようございます、Manachanです。いま家族と一緒にオーストラリア・ケアンズにいます。

ここ3週間、私一人でウランバートル、北京、バンコク、東京、ブリスベン、シドニーへの出張を続けてきましたが、今後当面はケアンズでのんびりします。帰国は二週間後の8月21日の予定です。

ケアンズには妻の実家があります。妻と知り合ったのが1989年。翌1990年からはほぼ毎年訪問しているので、かれこれ25回くらいは来てますね。

25年の歳月が経ち、南方の大都市・シドニーやブリスベンは大きく変貌しましたが、ここケアンズは今も昔も小さな田舎町。市街地や郊外住宅地が多少広がり、海岸べりに市営プールができた他は特に大きな変化はないですね。山と海に囲まれ、自然に恵まれた小さな町、変わらないのが良いのかもしれません。

私、オーストラリアに移住したのが、今から15年前、西暦2000年の5月でした。入国してすぐ就職活動をはじめ、転職エージェント経由で企業面接を重ね、11回落とされて12回目の正直でIBMに拾っていただき、8月から働きはじめました。

あの頃、大手日系エージェントの年配男性に言われた「ある言葉」に反発したことを、今でも覚えています。

「日本人がローカルの会社で英語使って働くっていうのが、そもそも無理なんだよ。日系のちゃんとした会社に就職したら?」

それを聞いた私は、即座に反発。

「どうして無理なんですか?中国人だってベトナム人だって、アラブ人だって、皆、もともと英語苦手なのに努力して、ちゃんと英語ローカルの会社に就職してるでしょう?なぜ、日本人だけが無理だと言うんですか?」

結局、私はそのエージェントの忠告を聞かず、自分の判断で英米圏企業との面接を重ね、Lotus Notes Developerという技術職で就職し、英語で苦労しながらも5年間、楽しく働くことができました。

いま振り返ると、あの年配の日本人エージェントの言葉は、一体何だったんでしょうか?

「腰掛け」の駐在員と、「永住覚悟」の移住者とのマインドセットの違い

彼は数年間の駐在でシドニーに来て、日系企業だけを相手に仕事をしていたようです。職場で英語を使う機会も乏しかったことでしょう。自分自身も英語苦手かつ、求職する日本人の多くも英語苦手となると、メンタルブロックが働いて、「英語ネイティブじゃないとローカル企業への就職無理」だと、信じ込んでしまうのでしょうね。

一方で私は、ガチでオーストラリアに永住するつもりで来ていました。当時、すでに日本経済の勢いは落ち、在豪の日系企業の就職口は減る一方。日本語能力を活かすにせよ、少なくとも英語環境の職場で働かないことにはこの国でのキャリア形成ができないと考えていました。

当時、日系も英米系も中国系も、いろんな就職エージェントにコンタクトとりましたが、ここまでガチガチな考えの担当者は、後にも先にもここだけでした。

海外で暮らすなら、既存の概念、メンタルブロックを、意識的に排除しなければならない

それを痛感しますね。せっかく日本を飛び出して、広い世界に出たのだから、日本語だけ使って、日本人だけで固まるのは勿体ない。どこに住んでも、現地の言葉を覚えて、現地の社会に溶け込みたいと私は思います。

ケアンズ空港に降り立つ…15年前、移住した当時の新鮮な気持ちで

あと、世界中の主要都市にはたいてい、日本人が集中して住む地区があって、彼らを相手に商売する日系不動産業者がいます。たとえばシドニーだとノースショア、上海だと古北・虹橋の一帯、バンコクだとスクンビット沿線に日本人の集住地区があります。

海外不動産投資をする上で、彼ら日系業者からの情報だけをもとに物事を判断したくない…という気持ちが私にはあります。前述の日本人転職エージェントのように、「メンタルブロック」の伴う現地日本人業者も少なくないと感じるからです。短期の駐在で来てる担当者なら尚更でしょう。

たとえメンタルブロックを克服していても、業者として旨みのあるエリアの物件しか紹介しないケースも多いでしょう。例えば、

「バンコクの場合、スクンビット沿線のアソーク駅~エカマイ駅を外すと日本人の住む環境じゃなくなるよ」

日系駐在員だけを相手にするなら、この言葉は間違ってないですが、バンコク全体からみれば、スクンビット沿線の4駅なんて、ピーナッツみたいに微々たるもの。日本人エリアから外れても、バンコクにはアーリーみたいな素敵な住宅地があるし、ノンタブリーのような郊外エリアも急成長してるのですから…

私は自由な発想の投資家として、タイ人しか住まないローカルエリアでも、あるいは欧米人が好む特殊なエリアでも、投資妙味があるならどんどん参入したいと思います。だから情報網は、できるだけ広く取っておきたい。私が常にいろんな言葉を学んでいるのも、複数の言語から有益な情報をとりたいからです。

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