アジア太平洋インバウンドセミナーの可能性

こんばんは、Manachanです。

私が代表をつとめるアジア太平洋大家の会(APHOC)では、2011年2月の創立以来、4年半にわたって、日本人投資家に海外不動産を紹介する、いわゆる「アウトバウンド」(日本人の海外買い)のセミナーを中心に開催してきました。

今年9月以降は、アウトバウンドと並行して、「インバウンド」(外国人の日本買い)のセミナーも精力的に企画していこうと考えています。

なぜ、アジア太平洋大家の会でインバウンドセミナーをやる意味があるのか?二つの理由があります。

インバウンド需要の高まり

数年前と違って今は、1米ドル=120円超の円安の時代。かつアジア近隣諸国の購買力上昇や訪日ビザ要件緩和を背景に、インバウンドの不動産需要が高まっています。またAirBnBなどを使った、新しいインバウンド賃貸経営モデルも出てきています。APHOC会員からも、日本国内で保有する物件を外国人に売りたい、貸したいというニーズの高まりも感じます。

そういう時代背景のなか、外国人が日本の不動産に投資して収益を上げたり、あるいは日本の不動産仲介業者や大家さんが、外国人との関係を活かして利益を上げる…そのために必要な情報提供やスキルアップ、マッチングの機会を提供していきたいと考えます。

日本に海外マネーを呼び込んで経済を活性化したい

会の代表として、私の個人的な思いを言うと、「アウトバウンドだけやってもつまらない」…なぜなら、「結局、日本人が汗水たらしてつくったおカネを外に出す活動」だけになっちゃうからです。

もちろん、いま、日本でロクな利子もつかずに眠っているおカネ(あるいは数年後、役所に相続税として召し上げられるおカネ)を、海外に出して高収益を目指すことはどんどんやるべきだし、それに必要な日本人のファイナンシャル・リテラシー向上の必要性は論を待ちません。当会は不動産の分野で、その営みを4年半、続けてきました。

ですが、「一旦、外に出したおカネ」を、「日本に還流させる」メカニズムがないと、結局、日本のマネー、産業、雇用はやせ細っていきます。この国のメシを食って大きくなった人間として、祖国の経済衰退は受け入れがたい。「おカネを日本に還流させる」ために、不動産の分野で力を尽くしたいという思いがあります。

日本以外で暮らしたことのない人は、海外とのフラットな比較や相対化が十分にできていないケースが多い。「これから日本の人口は減っていく、どんどん経済衰退して貧しくなっていく」みたいな俗説を信じて疑わない人も多い。

でも、海外で長年過ごした私にいわせれば、日本なんてまだ、ポテンシャルだらけ、伸びしろだらけですよ。昨年12月に書いた「日本経済は成長できる(前編後編)」に私の持論が出てきますが、女性や外国人の活用、インバウンド観光、不動産評価や融資…いろんな面で「実現されてない価値」が巨大な量、存在するのですから、将来を悲観することはない。海外でヒントを得て、日本でビジネスチャンスを見つけて大きく育てていけば、人口が減るとはいえ、この国はまだまだ十分、伸びられるはず。だからこそ、会の活動としてインバウンドをやりたい。

成長著しい日本のインバウンド観光
(定住人口は減っても、交流人口はいくらでも増やせるんです。)

では、これからどんなインバウンドセミナーを開催していくか、いろいろ考えていますが、

1)外国人が日本の不動産を買う上での融資や、法制税制などの知識系セミナー

これは、早い段階からどんどんやっていきたいです。例えばの話、

・日本国内で営業する外銀の融資担当者を講師に招き、外国人投資家向けの融資商品や審査、運用についてレクチャーする。

・私(Manachan)が外国人投資家の不動産購入・融資ニーズについてプレゼンする (これまで4年以上、インバウンドの不動産業者として外国人バイヤーと接してきたので、話すネタはいろいろあります。)

この方針でクオリティの高いセミナーが開催できれば、不動産業者、金融機関、物件オーナー…いろんな人に役に立つと思います。

・日本の物件を外国人に売っていきたい不動産業者に対する実践的な情報提供の場になる。

・日本国内物件のオーナーが、売りたい物件を外国人向けに販売・マーケティングしていく上での基礎知識やヒントになる。

・不動産業者がオーナーから直接ブツ上げして、外国人向けに売りだすことできる。

・外国人バイヤーを新たな融資先として開拓したい金融機関にとって、商品設計のヒントになる。

あとは、こんなセミナーも企画したいです。

2)日本人の大家が、外国人投資家向けに直接物件紹介するセミナー

イメージとしては、例えば、

「東京へ不動産視察に来た台湾人投資家グループに、関東圏の物件オーナーが、自分の物件内覧会も兼ねて販売するセミナー」とか、

「福岡県の大家グループが、不動産業者を伴って香港に行って、福岡の街や不動産投資の魅力を直接アピールしつつ、現地投資家に物件をプレゼンするセミナー」とか、

いろいろと仕掛けが必要で、時間はかかると思いますが、是非、取り組んでいきたいと思います。

この文章、面白かった、共感できた、インバウンド不動産セミナーに期待したい、と思った方は、応援のぽちを、よろしくね→

Facebook にシェア

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*