バンコクに贈る言葉

こんばんは、Manachanです。

タイの首都バンコクで、反政府デモのなか、選挙をなんとか実施できた、というニュースが入ってきています。

今後も、同国の政情がどうなるか、インラック首相率いる現政府が国をうまく統治できるのか、まだまだ予断を許しませんが… とりあえずこれで山は越えたと思いたいです。

【インラックさんを、あまりいじめないで・・・という願いは、通じないでしょうね】

タイという国、私は大好きです。遊ぶ場所がたくさんあって楽しいし、ご飯も美味しいし、雰囲気まったりして心地よいし…日本人にも人気の観光地であり、ロングステイ先でもありますね。

近年は、工業化、経済成長も目覚ましく、バンコク周辺は、「アジアのデトロイト」と呼ばれるほどの、大工業地帯になりました。自家用車も年間300万台規模で生産して、すでに世界有数ですし、東京・お台場に登場した「巨大ガンダム」も、日本国内ではなくタイで生産したという…そこまで、力をつけてきたわけです。

私の身の回りでも、エンジニアとか、現地販社のセールスとか、日本人がどんどん、駐在・長期出張などで、タイに働きにいく時代になりました。

【お台場ガンダムは、メイド・イン・タイランド】

これまで、30年にわたる、タイの経済的成功は、外国の投資を積極的に受け入れてきたことが大きく、その背景には、政治の安定があったと思います。

タイの周辺にある国が、社会主義国化されたり、軍部に支配されたり、何らかの政情不安を抱えていた1980~90年代、タイの経済社会は比較的安定し、仏教国、穏やかな国民性、国王に対する畏敬と、微笑みの国・・・というイメージで語られていたと思います。

この時期、タイの観光業や工業、流通業が、目覚ましい発展をみせ、バンコクは現在、「東南アジアの中心都市、ハブシティ」として、不動の座を占めています。

その「政治的安定」というプラスイメージが、ここ5~10年の間、急速に色褪せてきていると感じます。大洪水という出来事もありましたが、相次ぐ政治不安、デモ、暴動…という不安定イメージが定着しつつあり、

この状況を解決できないと、外国の投資も逃げ、工場も逃げ、せっかく築き上げた「バーツ経済圏」が台無しになるかも・・・という懸念も、ないわけではありません。

私、専門家ではないので、何となくの印象で語りますけど・・・タイの社会は、構造変革の最中にあるのかと思います。

もともと、農耕や、仏教、インド文化をベースに、固定的な階級社会が成立していたところに、ここ30年の急速な経済成長と都市化で、ビジネスマンや都市住民が、にわかに力をつけてきた。

当然、旧支配層と新興勢力の間で、あるいは、バンコクと地方都市の間で、力のせめぎあいがでてくる。ごく単純に図式化すれば、「現政権(タクシン派)=新興勢力+ビジネスマン」、「反政府デモ=旧支配層+軍部」に近いイメージかと(違ってたらごめん・・・)。

その対立は、もちろん、タイ人自身の手で解決しなければならないし、かつ解決方法も軍事的、暴力的方法でなく、民主的な方法でないと、国際社会、特に欧米世界は投資適格として認めてくれないでしょう。どんなに混乱しても、「選挙」という、最低限の手続きは必要なわけです。

今回、曲りなりにも、選挙ができた・・・というのは、喜ばしいことです。タイ選挙権を持たない外国人に発言権ないのは分かっていますが、あえて(特に反政府デモの人々に対して)言わせていただければ、

・バンコクこそ、東南アジアの宝。

・バンコクほど、都会でありながら、豊かな文化伝統があって、間口が広くて、お金持ちも貧乏人も優しく受け入れる街は、他にない。バンコクは、他のどこも真似できない、ある意味至高の存在。

・そのバンコクが、外国からそっぽを向けられるような街に落ちぶれてしまったら、東南アジアの魅力の半分が失われてしまうような感じ。

・シンガポール、クアラルンプール、マニラ、ホーチミン等々があって、バンコクがない・・・そんな東南アジアなんて、私は魅力を感じない。

バンコクって、すでに、タイという国の枠組をはるかに超えた、ハイパー国際都市じゃないですか…誰にも門戸を開き、チャンスを与える、そのオープンな良さを殺さないで欲しいし、いつまでもチャーミングな、世界を魅了する都市であって欲しい。心よりそう願います。

【バンコクの繁栄よ永遠なれ・・・】

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