週刊文春が面白い!

こんばんは。Manachanです。

私は5月11日に、都内某所で「週刊文春」の記者さんに、不動産記事関連で取材を受けました。

なぜ、私みたいな奴が、天下の「週刊文春」の取材を受けるのかというと・・・この雑誌の読者層は、50代以降、経済的に余裕のある層が多いそうで、主な関心事は、「老後の暮らし」。それには当然、先立つものが必要ということで、「マネー・投資」、「不動産」といった記事には、力を入れているとのことです。

で、今回、記事にしたいのが、「グローバルバイヤーと日本不動産の動向」というニッチな話題らしくて・・・それで私にお鉢が回ってきたというわけです。

でも、私が取材を受けて以降・・・橋下市長の慰安婦発言、安倍バブル破裂(?)、雅子様皇后問題など、いろんなことが起きて、私の取材記事は、永遠に日の目を見ないかと思いましたが、

巻頭記事が「猪瀬直樹都知事 「テレホンセックス」と「飲酒運転事故」を女性作家が実名告発!」になった6月20日号で、ついに、掲載が決まり、先日、我が家に献本されてきました。

そんな見出しになったこと自体、週刊文春的には、かなり平和な一週間だったということでしょうね。

Manachanブログ - 世界で不動産を買おう!

都知事のテレホンセックスは、どーでもいいですが、

129-132ページの不動産特集「損しないマンション選びの3条件:都心、高級、外国人」は、短いながらも読み応えのある、秀逸な記事でした(※私のインタビュー談話は、131ページに、少しだけ載っています)。

とにかく、記事の構成が、ロジカルかつドラマチック、なかなか素晴らしい。

まずは皆の関心事。「株価は乱高下しているのに、なぜ、都内不動産はバブリーな状態なのか?」ということで、皆さんもご存知東京カンテイ、中山登志郎主任研究員へのインタビューが始まります。

値上がりの最大要因は二つ。消費税増税前の駆け込み需要と、相続税対策です。

妥当な分析ですね。「相続税対策」とは、つまり、国内富裕層の動きということです。加えて最近、台頭著しいのが、「アジア・マネー」。つまり、中国、台湾、シンガポール、香港などの個人が、様々な思惑で日本の不動産を購入していること・・・

だんだんと、グローバルな、私の得意な話になってくるわけです。

次に出てくるのが、上海と香港に拠点を構えるパシフィック・スター・コンサルティング・リミテッドの山口厚氏の談話・・・

震災と尖閣問題で冷え込んでいた中国人や香港人の日本への投資マインドは、去年後半から改善されました。アジア各国の不動産相場はリーマン以前の水準まですでに回復しているのに対し、日本は出遅れているので割安感が強い。円安の影響も非常に大きいです。

中国・香港の次は、東南アジアバイヤーの動向が欠かせません。そこで、私と一緒に取材を受けた、マレーシア「メトロホームズ」安田正義氏の談話が続きます。

マレーシア、シンガポールでは現在、土地が凄まじい勢いで高騰しています。たとえばシンガポールで物件を買う額の半分で、(都内)麻布で物件を買ったとしても、利回りは倍取れるほど。

日本人の次は、当然、外国人バイヤーにも話を聞かなきゃなりませんね。そこで、月に最低二回は来日する台湾人投資家A氏の談話が続きます。彼は、私の中国語ブログの主な読者層である「アジア小金持ち層」ですね。

投資するのはマンション1戸ずつ。1000~3000万円くらいの中古で、利回りを5~7%取れる物件を日本の業者に探してもらい、実際に物件を見
てから決めます。

では、なぜ、日本に投資するのか?A氏は本音を語ります。


正直、アベノミクスは関係ない。日本は低成長ですが、安定している。その点が非常に重要なのです。台湾は成長国でも、政治・経済で不安定な面も多い。安全通貨の「円」で不動産と言う個人資産を保全する意識もあるんです。

日本の不動産をめぐる、国境を越えた、不動産マネーゲーム。会社、個人のいろんな思惑が絡んで、都内不動産の相場を動かしている・・・なかなか、息もつかせぬ展開ですね。

次は、小金持ちじゃなくて、「アジアの大金持ち」の動向も聞かなきゃ・・・ということで、ラルゴ・コーポレーション山本治男代表の談話が出てきます。


現在のマーケットは完全に売り手市場です。50億円以上の優良商業施設物件などは枯渇状況。1物件に18社が応札した事もありました。ウチでは台湾の個人富裕層の方に、1億~10億円規模の商業ビル物件がよく成約しています。

うらやましいなあ・・・お金があると、こんな大人買いもできるのね。

でも、アジアマネーの都内流入バブリーな話に水を差すように、最後に、私の談話が出てきます。「アジア太平洋大家の会」鈴木学会長・・・雑誌に出ると、少し、こっぱずかしいな。

日本の不動産の外国人保有率はおそらく1%もない。居住実績がないと銀行口座も開けず、日本国内で収入がないと融資を受けるのが非常に難しい。投資家にとっては非常にクローズド。経済を立て直したいなら、長期投資を考えるアジア投資家を、もっと呼び込むべきではないでしょうか。


今回、取材した記者さんは、不動産や、グローバルマネーの動向について、とても良く勉強されている方でした。

(私はともかく)不動産とアジアマネーの関係を語れるキーパーソンに満遍なくアプローチして、論旨一貫した見事なストーリーを作っている。日本語の文章としても、起承転結の美しい構造。

私は、文章に惚れ惚れして、何度も読み返しましたよ・・・日本で、ここまでクオリティ高い記事を、簡潔に書ける雑誌記者がいるものだと。

週刊文春の不動産記事、あなどれません
な。

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コメント

  1. emiko777 より:

    1. 無題
    参考になりました。。。

    記事が実現化してよかったですね。

    ところで
     ゴシップ記事のほうは、取材もしていないで書いていることも多く、かなりの頻度で、裁判になっていますね。
    それで、多く文春が負けているのですが、間違った記事は掲載される時のように派手に宣伝しないので、そのまま初めの記事を信じている人も多いのが現状ですね。、

    この差は何でしょうね。

    http://ameblo.jp/yuri-no-hana-777/

  2. manachan より:

    2. Re:無題
    emiko777さん

    >ゴシップ記事のほうは、取材もしていないで書いていることも多く、

    同じ週刊文春でも、記事のクオリティは雲泥の差ですよね・・・
    http://ameblo.jp/manachan2150/

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