ロシア-人口減少先進国

Manachanです、こんばんは。

1990年前後に東西冷戦が終わり、アメリカ世界覇権の時代になり、その後しばらくして、「先進国」から「新興国」へのパワーシフトが起こり、今でも続いています。。

「新興国」の代表格とされるのが、BRICS諸国です。B=ブラジル、R=ロシア、I=インド、C=中国・・・いずれも、広大な国土と、大きな人口規模を持つ大国揃いで、近い将来、アメリカと共に世界をリードする存在になると目されています。

で、BRICS4ヶ国を俯瞰すると、一カ国だけ「仲間外れ」がいるように思います。

ブラジル、インド、中国は「新興国」と呼ぶべきでしょうが、ひとり「ロシア」だけが、新興国のカテゴリに入らないような印象を受けます。

前者の3ヶ国は、つい20~30年前までは近代化が遅れた状態にあり、近年、急速な工業化で所得も上がり、先進国に猛烈にキャッチアップしつつある・・・という共通点があります。

ところがロシアだけは、20~30年前どころか、第二次大戦後から、アメリカと世界覇権を競う超大国「ソ連」でした。ブラジル、インド、中国とは、そもそもの出発点が違う。

「ソ連」時代から近代化、都市化が進んでいた関係で、出生率も下がり続け、ソ連崩壊後の1992年からは、一貫して人口減少が続いている・・・それも、他の「新興国」と全く違う現象ですし、

ここ数年、ロシアの国力が増してきたのは、基本は資源輸出に支えられたもので、多様な産業が発達しつつある中国、インド、ブラジルとは違うパターンの「勃興」といえるでしょう。

特に人口減少は深刻なようで、日本に先駆けること15年。1992年から、一貫して減少が続いており、1年あたり50~80万人のロシア人が消えていることになります(日本で、直近のデータでは、1年で約20万人減)。

人口推移だけみると、ロシアは新興国どころか、「衰退国」に見えます。世界最大、日本の45倍もの面積を持つロシアも、このままのペースで人口減少が続くと、現時点で1500万人も少ない日本と、2040年には肩を並べてしまうという予測もあります。

【ロシアの人口が、日本と同じになる???】

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国の総人口が減る場合、各地域一律に減るのではなく、人口が大都市に集中し、それ以外は露骨に急減する・・・というのは、日本でもみられる減少ですが、ロシアだとさらに露骨で、あの広い国土のなかで、モスクワ周辺しか増えていない。人口2位のサンクトペテルブルグ以下、各都市、そして農村人口が、軒並み減少していることがわかります

【ロシアで人口増えてるのは、モスクワしかない!!】

連邦構成体人口推移 2002年以降

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同じ人口減少国でも、ロシアの場合、日本と劇的に違うのが、平均寿命。

WHOの平均寿命ランキングで、192カ国中、日本は第1位。OECD諸国が上位を独占していますが、ロシアは下から数えた方が早く、なんと121位!

特に男性の平均寿命が、63歳と、OECDの平均より12歳も早死なのです!!かつてアメリカと覇を競った、元超大国とは思えないレベル。中国、ブラジルよりさらに下。

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いまのロシアを称して、「出生率はヨーロッパ並み(に低く)、死亡率はアフリカ並み(に高い)」という言葉もあるほどです。

ロシアは国土のごく一部を除いて、内戦があるわけでなく、平和なのに、なぜこんなに短命なのか?・・・よく分かりません。ネットで一番多い答えは、「大量飲酒習慣」みたいです。

ここまで短命なら、ロシアは日本と違って、年金の問題で悩むことはないのでしょう。平均的な男性は、年金受給年齢(60歳)前後で死んでしまうから・・・

一方が短命で悩み、一方は長寿で悩む。人口減少社会は難しいものです。

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