暴言は嫌だ!~柏より怒りをこめて~

Manachanです、こんばんは。いま、柏の実家に来ています。

今日は土曜日。新宿で、「アジア太平洋大家の会、有料会員の集い」のお世話人をした後、法人事務所のある「ちよだプラットフォームスクエア」で、残務処理・・・サラリーマン的には週末なのに、私は相変わらず、忙しい。

その後、大手町駅から、緑のメトロ・千代田線に乗って、柏に帰る。昭和の雰囲気を残す、くたびれた車両。iPhone画面に見入る男性。車内に響き渡る、女性三人連れの元気な声・・・いつもと変わらぬ風景。

45分後、柏の駅に下りたつ。ダブルデッキに、3組のストリートミュージシャン演奏中、ビッグカメラ前の街頭ビジョン、柏VATの買い物袋持った女の子・・・

いつも賑やか、元気で若々しく、おしゃれでクリエイティブで、華やかで、少し猥雑な雰囲気も楽しい・・・そんな我が故郷・柏の街は、いつも通りの姿。首都圏東部戦線異常ナシ。

しかし、外からみれば、もとい、ある種の思考回路の人々からすれば、この地域は、大変なことになってるらしい。まじすか?

【綾瀬駅(東京都足立区)】

ある思考回路の人からすれば、この駅以北は、放射能でヤバいんだそうな・・・

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【柏駅東口】

アコースティックギターで、ジャズ演奏に挑戦する、チャレンジャーなお兄さん二人組

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メイド姿でチラシ配る女性

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賑わい、笑顔・・・柏は、人生を謳歌する街

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たとえばの話、あなたが日本人だとして、外国人がこんなこと言ってるのを聞いたら、どんな気持ちしますか?

「日本は、放射能で本当にヤバいんだよ。基準値がxxxなのに、線量がxxx。チェルノブイリxxkm圏と一緒だよ」

「日本に数年いたら、放射線障害になるよ。死亡率、奇形発生率が高まるんだよ」

上の会話で、「日本」という言葉を、「柏」に置き換えたら・・・それが、私が日常、体験していることになります。

柏出身の私が、どんな気持ちで、そんな会話を聞いているか、想像できますか?

一度や二度じゃないです。昨年5月以来、今日まで、1年以上にわたって、この種の会話に出くわし、極めて不愉快な思いをした。その数、20回を下りません。

柏(あるいは松戸、流山、我孫子など東葛地域)を名指しで、放射能トークに精出す人たちに、たぶん、悪気はないのでょう。

その場に、たまたま居合わせた私の顔に、「俺は柏出身!」と大書している訳じゃないからねえ。

当然ながら、彼らと私の意見は違う。私は原発事故の影響がゼロとは言わない。でも、これからずっと柏・東葛地域に住み続け、子育てしても、問題ないと思ってる。それを裏付ける、膨大なデータや知見も頭に入ってる。

とはいえ、彼らに食ってかかったり、力づくで、理論づくで、考えを変えようとは思わない。

人間誰しも完璧ではない。お互い、知識も理解力も、分析力も完璧ではない人間のこと。

結局は、何を信じて、信じないか・・・それだけの話。

そして、他人の信じるものを変えることは、難しい。それもよく分かっています。

とは言いつつも・・・同じ人間として、地球上のどこかに故郷を、お母さんお父さんを持つ生身の人間として、少しでも共感能力があるならば、

自分の故郷や、家族の暮らす地域が、「放射能汚染」の文脈で語られたら、当然不快感を覚える・・それは、理解できるはずだと思う。

人間、誰にもあるでしょう?少年時代の思い出。私の場合は、

小学校の頃、手賀沼の向こう岸まで、ドラム缶で渡ろうとして、横転してヘドロにはまったし、

近所のお店のポルシェに、十円玉で「うんこ」と落書きしようとして、むちゃくちゃ怒られたし、

中学に上がった頃、エロ本に興味が出て、でもクラスの噂話になるのが嫌で、隣の我孫子の街まで自転車飛ばして買いにいったし、

春は、近くの田んぼで、セリ摘んで、おひたしにした。秋は、同じ場所でイナゴとってきて、母に、甘露煮にしてもらった・・・

良いことばかりではなかったけど、私、Manachan、鈴木学という男の全人格を育んだ、その舞台となった柏・東葛地域は、本当にかけがえのないもの、Pricelessなんです。

他所の人にとっては、単なる「記号」や「符牒」、あるいは、放射能トークのネタに過ぎないのかもしれない。

でも、それを聞いてる誰かが、その地を故郷に持ち、心ない発言に、不条理、悲しみを覚えているのかもしれないのですよ。

「3・11」以来、本当に、いろんなことが起こったけど、東電・国より、もっと許せないのは、

・私の大事な地元を、エンガチョ扱いして、

・私の大事な仲間たちを、被曝民呼ばわりした者たち。

・私らの地域の誰かが、放射能で健康を害するのを、心のどこかで、期待している連中

言論の自由を認める、でも差別偏見は許されない・・・人によって、考え・感覚が違うなかで、

放射能に関する言説で、一体どこまでが許容されて、どこから先は許容できないのか?それを考える良い題材があります。

生態系協会長 発言認める「差別と思っていない」

日本生態系協会の池谷奉文会長(70)が、東京で開かれた講演会で、東京電力福
島第一原発事故に関する不適切発言をした問題

「福島ばかりじゃございませんで栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろう」、「結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がどーんと上がることになる」

上の発言、世論では一般にNGとされています。なぜか?

それは、原発事故に関連して、「結婚」や「子供の奇形」みたいなことを言ったからだと思います。要は、福島や関東に生まれた女性は、結婚できない、子供産めない・・・という差別に直結する言説ですね。だからNG。

発言者に、悪気があっても、なくても、関係ありません。そんな発言したら社会的にNG。少し考えれば、

・男が、女性の目の前で、「女を買った、囲った」みたいな話をしたら、NGですよね?

・黒人の目の前で、黒人蔑視発言したら、やっぱりNGでしょ?

それと同じように考えると、

・柏の線量が、関東のなかで比較的高いことを、指摘するのはOK。でも、病気になるとか、子供産めないとか、奇形になるとか、公的な場で発言したらNG。また、柏の人間の前で、それを言ったらマナー違反。

そんな常識が、日本社会に根付くことを、切に希望します。

私は、言論の自由はあっても、暴言は許さない・・・そんな日本に住みたいのです。

それが根付けば、柏・東葛地域の、おそらく何十倍も、つらい思いをしている、福島の人たちに対する、風評被害の緩和・解決にもつながると思います。

今日の日記、共感できた、と思った方は、ぽちをよろしく。


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