原発ボーダー探訪記

おはようございます。Manachanです、福島県2泊3日の旅から、昨晩、東京に帰ってきました。

前回に引き続き、福島第一原発事故による警戒区域(一般車両立入禁止区域)ギリギリの、境界線までドライブしてきましたよー。

前回は、「山側」(川内村の「富岡街道」)を攻めたので、今回は「海側」(広野町の「国道6号」と、「県道35いわき浪江線」)を北上し、「ここから先は、行けませんよ!」と、警備員に制止されるところまで、行ってきました。

私が訪れた8月5日時点で、到達できる、最も原発至近の地点は、「広野町」と「楢葉町」の境界線上にある、「Jヴィレッジ前」です。「ふくいち」(福島第一原発)から、直線距離でちょうど20km。「Jヴィレッジ」は、「ふくいち」復旧作業の前線基地として、すっかり有名になりましたね。

原発ボーダー「Jヴィレッジ前」の位置

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なお、これ読んで、「Manachan、たくさん被曝しちゃったんじゃないの!」と、思われた方、心配無用っす。昨日~今日にかけて、訪れた3つのポイントの空間線量は、どこも「0.5μSrv/h以下」レベルで、福島市や郡山市の中心部より低い。

今より線量が、もっと高かった昨年から、福島や郡山を何度も、平気で訪れている私にとっては、今のJヴィレッジ前の線量なんて、屁みたいなもの。今回はガイガーさえ、持っていきませんでした。

いずれも、原発の南側にあります。事故当時の風向きの関係で、放射能プルームは北西側に流れたため、南側は、放射線量という意味では、幸運でした。

南側にある3つの町村の、帰還スケジュールはこんな感じ。

「川内村」(第一原発から15~30km):すでに村役場復帰、帰還開始、東部の一部地域を除き、一般車両通行可能。

「広野町」(第一原発から20~30km):すでに帰還開始、ほぼ全域で、一般車両通行可能。

「楢葉町」(第一原発から10~20km)現時点で一般車両通行禁止だが、8月10日に警戒区域解除になり、9月より除染開始、町民の帰還も徐々に進む見込み。

まずは、「現時点で行ける」広野町の写真から、ご覧ください。

JR広野駅・・・東京からJR常磐線に乗っていける、最北の駅。ここより北は、警戒区域のため、行けません

国道6号Jビレッジ前。一般車両、これ以上は行けません

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ファミリーマート「Jビレッジ前店」、原発労働者需要で大繁盛の店

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私もここで、朝めし買いました(ちゃっかりTポイント割引つけてるじゃん♪)

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「ふくいち」に労働者を移送するバス。ドライバーさん、マスクつけてますね。

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山の方に入り、県道35号「いわき浪江線」沿いに北上すると、やはり、広野・楢葉町境で立ち入り禁止でした。

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原発労働者に、共産党が積極的にアプローチかけてるらしい

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次に、現時点で「警戒区域内」。一般車両立入禁止になっている「楢葉町」ですが、こちらも広野町と同様、比較的線量が低く、あと数日後の「8月10日」から、警戒区域が解除されます。

解除されても、当面は、地元の人だけが通行可能になるらしく、一般車両が普通に通行できるのは、もう少し先になるかも。

7600人の町民の多くが、いわき市で避難生活を送っています。

楢葉町の方々が入居している、仮設住宅(いわき市中央台)

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仮設住宅の掲示板

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さて、気になる今後ですが、広野・楢葉の場合、町民の帰還は、昨日紹介した川内村より状況が厳しいかもしれません。

この2町は、太平洋に面しており、海沿いは津波被害が甚大です。これは内陸部の川内村にはない要素。国道6号から海側を走ると、まったく人の気配がしない!海水が浸入してきた住宅・商店の姿が散見され、見るからに痛々しい。

実は私、「いわき市四倉」から、「広野」までの海岸沿い、ドライブ道中で見た光景は、津波の痕跡が余りに痛々しすぎて、車を下りられませんでした。除染もさることながら、インフラ復旧も、川内村以上に、大変な努力が必要でしょう

もう一ついうと、広野・楢葉の場合、(特に第二原発のある楢葉は)もともとが「原発&関連企業労働者の街」であり、かつここに「Jヴィレッジ」という、「ふくいち復旧前線基地」が存在していることが、問題を複雑にしているのかもしれません。

要は、原発の後始末を今後どうするにせよ、国・東電の意向に沿って、動かなければならない面が大きい。これも、「スルーされるから、自由にやれる」川内村にはない要素ですね。

さらに言うと、広野・楢葉の町民の大部分が避難している「いわき市」は、同じ浜通りで気候風土が似ており、かつ「いわき市」の方が大きな街で、良い学校なども多いので、

避難先「いわき市」に住みついてしまった広野・楢葉の町民が、線量が比較的低いとはいえ、インフラもまだ復旧しておらず、買い物も不便な故郷に帰る選択をするかというと、普通考えて、難しい気がします。子供を抱えている親であれば、なおさら、生活・教育環境が整った「いわき市」に残って、教育を受けさせたいと思うのではないでしょうか。

あと、避難民に支払われる補助金の問題とか、「除染利権」の問題とか(実際、かなりエグイらしい・・・)、いろいろと、複雑な問題が絡んでおり、心が痛みます。

とはいえ、一歩一歩、着実に復興の道を歩んでいる、地元の人々の頑張りには、本当に頭が下がります。

高速バス「がんばっぺ、いわき号」で、東京に帰ってきました。

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前回に引き続き、福島第一原発事故による警戒区域(一般車両立入禁止区域)ギリギリの、境界線までドライブしてきましたよー。

前回は、「山側」(川内村の「富岡街道」)を攻めたので、今回は「海側」(広野町の「国道6号」と、「県道35いわき浪江線」)を北上し、「ここから先は、行けませんよ!」と、警備員に制止されるところまで、行ってきました。

私が訪れた8月5日時点で、到達できる、最も原発至近の地点は、「広野町」と「楢葉町」の境界線上にある、「Jヴィレッジ前」です。「ふくいち」(福島第一原発)から、直線距離でちょうど20km。「Jヴィレッジ」は、「ふくいち」復旧作業の前線基地として、すっかり有名になりましたね。

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いずれも、原発の南側にあります。事故当時の風向きの関係で、放射能プルームは北西側に流れたため、南側は、放射線量という意味では、幸運でした。

南側にある3つの町村の、帰還スケジュールはこんな感じ。

「川内村」(第一原発から15~30km):すでに村役場復帰、帰還開始、東部の一部地域を除き、一般車両通行可能。

「広野町」(第一原発から20~30km):すでに帰還開始、ほぼ全域で、一般車両通行可能。

「楢葉町」(第一原発から10~20km)現時点で一般車両通行禁止だが、8月10日に警戒区域解除になり、9月より除染開始、町民の帰還も徐々に進む見込み。

まずは、「現時点で行ける」広野町の写真から、ご覧ください。

JR広野駅・・・東京からJR常磐線に乗っていける、最北の駅。ここより北は、警戒区域のため、行けません

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解除されても、当面は、地元の人だけが通行可能になるらしく、一般車両が普通に通行できるのは、もう少し先になるかも。

7600人の町民の多くが、いわき市で避難生活を送っています。

楢葉町の方々が入居している、仮設住宅(いわき市中央台)

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さて、気になる今後ですが、広野・楢葉の場合、町民の帰還は、昨日紹介した川内村より状況が厳しいかもしれません。

この2町は、太平洋に面しており、海沿いは津波被害が甚大です。これは内陸部の川内村にはない要素。国道6号から海側を走ると、まったく人の気配がしない!海水が浸入してきた住宅・商店の姿が散見され、見るからに痛々しい。

実は私、「いわき市四倉」から、「広野」までの海岸沿い、ドライブ道中で見た光景は、津波の痕跡が余りに痛々しすぎて、車を下りられませんでした。除染もさることながら、インフラ復旧も、川内村以上に、大変な努力が必要でしょう

もう一ついうと、広野・楢葉の場合、(特に第二原発のある楢葉は)もともとが「原発&関連企業労働者の街」であり、かつここに「Jヴィレッジ」という、「ふくいち復旧前線基地」が存在していることが、問題を複雑にしているのかもしれません。

要は、原発の後始末を今後どうするにせよ、国・東電の意向に沿って、動かなければならない面が大きい。これも、「スルーされるから、自由にやれる」川内村にはない要素ですね。

さらに言うと、広野・楢葉の町民の大部分が避難している「いわき市」は、同じ浜通りで気候風土が似ており、かつ「いわき市」の方が大きな街で、良い学校なども多いので、

避難先「いわき市」に住みついてしまった広野・楢葉の町民が、線量が比較的低いとはいえ、インフラもまだ復旧しておらず、買い物も不便な故郷に帰る選択をするかというと、普通考えて、難しい気がします。子供を抱えている親であれば、なおさら、生活・教育環境が整った「いわき市」に残って、教育を受けさせたいと思うのではないでしょうか。

あと、避難民に支払われる補助金の問題とか、「除染利権」の問題とか(実際、かなりエグイらしい・・・)、いろいろと、複雑な問題が絡んでおり、心が痛みます。

とはいえ、一歩一歩、着実に復興の道を歩んでいる、地元の人々の頑張りには、本当に頭が下がります。

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