幕末がいい?今がいい?

今回、不動産の話題とは少し離れますが・・・

「絶望の国の幸福な若者たち」の著者・古市憲寿さんに聞く

というインタビュー記事を読み、感銘を受けました。

古市さんは、27歳。東大大学院在学中の社会学者。

「年金不安や世代間格差はあっても、いまの若者は幸せを感じている」

「ユニクロ、マクドナルド、ユーチューブ、Skype、お金をかけなくても、毎日楽しい生活をおくることができる。現代の若者の生活満足度はここ40年間のなかで一番高い・・・」

そんな今の時代、今の若者を分析した本が、売れています。

以下、インタビュー記事から、いくつか抜粋。

古市 「いろいろな形でのリスクが起こる社会で、かつて安定と思われていたものが、どんどん当たり前じゃなくなっていく。リスクになってきているなかで、フレキシブルに働くような人とか、働き方が増えればいい。不安定な時代に最も安定する方法は、いくつかの居場所を確保することです。週3日は企業に勤めて、週2日はNPO、週1日は大学とか」

いいですね。マルチな活躍ぶり、かっこいい・・・彼自身も、大学に通いながら、仲間と会社をやっているそうです。

その会社も、とってもいま風というか、21世紀風というか・。


――会社の人数は?

古市 「3人から増やさないと決めています。プロジェクトによって組み方を変えたりしますけど、コアメンバーは3人です。人数を増やすとマネジメントコストがかかってしまうし、仲良くない人と一緒に仕事をするメリットは感じないですから。」

――増やさないのはいいですね。会社はすぐ大きくしたがるイメージがある。

古市 「そうです。上場したら監査も厳しくなって、好きなことがどんどんできなくなっていく。上場した人は、そこで得た創業者利益を持って、中の人と新しい会社をまたつくることも多い。だったら、初めからそれをやればいいじゃんって。」

――上場なんてしたくもない。

古市 「意味がないですよ。仲間たちと豊かに暮らしていることのほうがよっぽど大事」

今、日本の若者は、本当に素敵だなあ・・・と思う。

常に自分らしく、自然体。背伸びしない、無理しない。それでいて、自分の幸せに関して、確固たる哲学を持っている。

「出世のため、お金のため、家族のため」、嫌なことも我慢して、長時間、会社で働く親世代の生き方とは、全く無縁な生き方が、ここにあります。

ビジネスのやり方も、スマート。資金を調達して、規模を大きくしようとするよりも、気のおけない仲間と、やりたいことだけやる。

経済が縮小していく今の時代に、しなやかに適応した人間の姿が、そこにある。

私はもう40代ですが、古市さんのような若者に、強く共感するし、

私を慕ってくる20代の若者も、そんなタイプが多い。

彼みたいな若者が増えれば、日本の将来、経済が縮小しても、幸福度は増すのではないかと思う。

そんな古市さんに、

「もし生まれ変わるなら、幕末がいいか?現代がいいか?」という質問・・・


古市 「生まれ変わるなら、絶対に、幕末より現代がいい・・・上の世代の人たちには「こんな時代を過ごすのは不幸せだ」って言われますけど、そうじゃない。どんな時代よりも現代に生まれたほうがいい、僕も思う。

――5年前でも5年後でも絶対にないですよね。

古市 だからいまはチャンスな気がします。先行世代から受け継いだものがすごい多いから、自由に冒険もできる。一方で、先行世代のものが崩れ始めているから、新しいものが注目される。転換期という意味では若者にとってもチャンスな時代だと思います。

120%、思い切り共感します!

私も、日本人として生まれ変わるなら、幕末なんかより、高度成長期なんかより、今がいい。断然いい!

いや、生まれ変わる以前に、自分が今、この時代に生きていることが、すごくラッキーだと思う。

「絶望の国、絶望の時代」・・・かつての高度成長期、大量生産、大量消費で経済を伸ばしてきた時代の人から見たら、今の日本は、確かにそう映るかもしれません

でも、私は今の日本に、全然、絶望していません。視点が、生き方もモデルが全然違うから。

むしろ今は、日本の歴史始まって以来、人々が上昇志向なく、無理せず、自然体で生きられる時代なのかもしれません。

それでいて、先行世代が、「世界有数の経済大国」をつくってくれたおかげで、世界中どこでも、ほぼノービザでいけるし、東南アジア、北米の不動産も、強い日本円でガンガン買える・・・

強い日本パスポートのおかげで、私たちは、世界中自由に冒険できる。

かつ、既存の権威がどんどん崩れ去っていく時代だから、私みたいな無名な人間が、「アジア太平洋大家の会」みたいな結社をつくっても、世の中に注目される。講演や、コラム執筆の話も、どんどん入ってくる。

こんな美味しい時代は、ない!

自然体で、しなやかな20代の若者とともに、この素晴らしい時代を謳歌したいと思います。

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