TPPを10倍楽しむ方法

メインのブログで書いたこの日記、公表につき、Amebloにも載せますね。

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今朝の通勤電車の、吊革広告はこれ。

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「TPP参加で壊国する日本」、ですか。

反対論として、よく聞く話だけど、ここに挙げられているのが、「医療が崩壊」、「ゆうちょ・簡保のカネが食い物に」、「失業者が溢れ」・・・

相変わらず、つまんねえ議論だよなあ、だって、

「医療システム」、「ゆうちょ・簡保」・・・今のシステム守ってくれても、あまり有難くないもののオンパレード。

特に、「ゆうちょ・簡保の金が食い物」ってところがさあ、一般常識からすれば、笑えるよね。

「ゆうちょ・簡保」って、はるか昔から、官僚機構や、それに群がる利権集団に、食い物にされちゃってるじゃん?何を今さら・・・

特に俺なんか、遊び金はことごとく、年10%以上で運用すると決めてんだけど、郵貯とか簡保なんて、年利0.1%とか、あんなの詐欺じゃん?

日本の外で、どれだけ高金利で魅力的な金融商品が溢れてることか・・・国民にそれを知らせないで、超低金利で我慢させてるのが、今のシステムだろ?

TPP入って、それがぶっ壊れるなら、いま甘い汁吸ってる利権集団はともかく、多くの国民にとって、プラスになるじゃね?少なくとも、金融に関しては、米国のシステムの方が透明性高いし、はるかにマシだと思うぜ、俺は。

あと、医療とか、教育、金融・・・現場の人は、優秀だし、頑張ってるかもしれないけど、システムとしては、言っちゃ悪いけど、クソだよね。動脈硬化起こりまくり。医師会、教育委員会、金融庁・・・どこもボス支配の伏魔殿。費用対効果も悪いし、それをモニターする仕組みだって、ロクなもんじゃない。

ま、医療システムは、派手に失敗してる米国の真似しなくてもいいと思うけど、教育と金融は、一度、スクラップ&ビルドした方がいいんじゃないかな。

あと、「日本が壊れる!」みたいに、茫漠とした議論も、イケてないよね。彼らが懸念する「TPPで壊れる」ものは、日本じゃなくて、官僚システムと利権構造だけなのに。

それを十分分かって、大衆を操作するためにわざと言ってる人は、頭いいと思うけど、本気で「TPPで日本が壊れる」と思いこんでいる人は、おめでたいというか、何というか・・・。

読む前から、すでに議論の方向性が見えちゃってるから、俺が、今週号のSPA!を買う理由は、(SKE48の)「じゅりなちゃん」だけだな。

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一方で、TPPの賛成論で、よく聞かれる「いま、船に乗り遅れないと、世界の孤児になる」というのも、いまいち面白くないよね。

何だか、夢や希望が感じられない。仕方なく賛成してるみたいな・・・不動産でいえば、「相続税が増税されるから、今のうち対策しなきゃ」みたいな、後ろ向き感が目立つ。

もっと、今後の日本をどうしていく、みたいなビジョンと、戦略的思考のある議論だったら、今よりはずっと面白くなるんだけどなあ。

そもそも、TPPに入ってる国が、世界でいま何カ国あるの?米国と、あとは小さい国4つだけ。交渉参加国に、オーストラリアとか入ってるけど、それでも9カ国・・・ユーロ圏はもちろん、中国や韓国も入ってない。これが世界の潮流といえるの?

もちろん、TPPにはFTA(自由貿易協定)が含まれており、方向性としては、グローバルな潮流なのかもしれないし、ここに日本が入ることは、経済規模からしても米国にとって魅力的だと思うけど、

現在と将来、日本の経済・貿易パートナーとして、一番重要なのは米国なのか?すでに中国ではないのか?・・・という、「そもそも論」がある。在外邦人の数だって、上海がニューヨークをすでに抜いてるわけだし。

中国が入ってない、TPPに、いま日本が入る意味はあるのか?そもそもTPPってどんな意図があるの?米国が覇権を維持するための、「同盟国囲い込み」なのか?あるいは、そこまで戦略がはっきりしてなくて、単に経済苦境に陥っている米国が、サービス輸出を増やすための仕組みなのか?

みたいな仮説から入って、日本国家を世界のなかで、将来にわたり、戦略的にポジショニングしていくなら、いま、何をすべきか?・・・そんな話にした方が、少なくとも今よりは10倍面白くなるでしょう?夢があるよね。

その方向性でいえば、中国がTPPに入れる状況になるまで、まだ当分かかるから、その前に日本が入ってしまい、米国との経済同盟関係のなかで中国を牽制する、みたいな議論になるかもしれないし・・・

あるいは、中国と米国を含めた、包括的な東アジア・太平洋FTAの方が望ましい・・という議論になるかもしれない。

ま、そこまで腹くくれるほど、日本の指導層に度胸があるとは思えないんだけど・・・

でも、民間では、いろんな議論を盛り上げて、可能性を探った方がいいよね。

だから、もっと夢のある話をしようよ!!!

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