【グローバルIT】英語公用語の現場から(2010/7/3)

Manachanです。こんばんは。

ここ最近、楽天、ファストリテーリング(RT)といった、日本を代表するIT・アパレルの企業で、社内公用語を英語にするニュースが相次ぎ、話題を呼びました。

これらの企業のなか、社員の誰に、どの程度、英語使用が義務付けられるのか、外部からは知る術もありませんが、世にはすでに賛否両論が渦巻いています。

賛成論としては

「これから世界に出て行こうという日本企業にふさわしい英断だと思う」
「今後、市場規模がしぼんでいく日本に注力する意味はないから、英語公用語化は当然」
「社員の英語力アップが急務になるなかで、英語公用語化は荒療治だが良い方法だと思う」
等々・・・

反対論、懐疑論としては、

「英語公用語化になれば、仕事ができなくても、英語できるやつが出世してしまう」
「日本人同士の会議も、英語でやらなきゃならないのなら、非効率だ」
「英語を公用語化したいのなら、いっそ日本から英語圏に本社を移したほうが良いのでは・・・」
等々・・・

賛否はどうあれ、「楽天・RTショック」は、日本のホワイトカラーの間で、英語が「できて当たり前」の基本スキルとなりつつあることを示唆していると思います。

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企業での英語公用語化、日本ではまだ珍しいかもしれませんが、アジアを見渡してみれば、別に斬新なことではありません。
私自身が、2005~06年にかけて働いた、中国・大連の職場では、中国人社員が約97%を占めていましたが、
そのうち英米圏プロジェクトに配属された社員約400名全員を対象に、職場での英語使用が義務付けられていました。具体的には、

・対象社員の全員が、全社的な「英語力向上プログラム」へ参加する。
・そのうち、英語スキルが高い者は、英語力が平均的な社員5~6名の「英語メンター」(コーチ)に任命され、週1回以上の英語セッションを開催する
・半年に一度、対象社員全員の英語力アセスメントが行われ、その平均点が、前もって設定した目標値と比較される。
・週に1~2回は、「英語の日」とされ、オフィスでの英語以外の使用を禁じられる

中国人は、日本人と似て、英語が得意ではありません。特に英語のスピーキングが苦手で、「英語の日」には、誰もが黙ってPCに向かうので、オフィスは異様に静かでした。
チーム会議も、参加者全員が中国人であることが多く、その場合は、無理して英語を話すよりも、中国語が使われていました。
その意味でいえば、英語使用が、徹底して運用されていたわけではありません。

とはいえ、この「荒療治」によって、1~2年後、中国人社員の英語力、特にスピーキング力が向上したことは、身をもって実感できました。
私自身も、5名の社員の「英語メンター」として、英語セッションを毎週開催しましたが、彼らの英語力の向上を見るにつけ、講師冥利に尽きます。
そのうち1名は、2008年に、オーストラリアに技術移民しました。よほど頑張って英語を勉強したのでしょう。

楽天やFRでも、今後、上のようなダイナミズムが発揮され、組織全体の英語力が向上すれば良いなと思います。

最後に、私の勤めた大連の職場では、「英語公用語化すると、仕事ができないのに英語ができる社員が出世する」みたいな不満は、少なくとも私の知る限り、聞かれませんでした。
大連オフィスで働く誰もが、グローバル経済時代の基本ビジネススキルとして、英語の重要性を理解していたからだと思います。

グローバル・プレーヤーを目指す日本企業の社員にとって、英語は、できて当たり前。パソコンが使えるとか、日本語の敬語が使えると同じくらい、基本スキルでしょう。
「仕事できないのに、英語ができるから出世する」のであれば、その企業はまともではありません。
仕事(実務)ができて、英語ができて、はじめて一人前なのだと思います。

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